890 : とある修道女と通行止め 1/2[sage] - 2010/05/11 19:57:20.80 qLqxIxUo 1/3

とある路地裏の入口。
確かに昨日はなかったはずのもの。
明らかに手描きの文字で、女の子らしく、そう書いてあった。

  「ここからは先は通行止め!」

「あれ?昨日こんなのあったけ?」
例えば、とある幻想殺しの少年。彼はそれを見つけたが、ささいな事だと思った。

「……何だこりャ?」
例えば、とある超能力者の一人。すぐさま実験中だという事を思い出し、その場を離れ、「実験場」に向かう。

「一体誰がこんなのたてたんだ?」

「まったく、警備員がきたら俺らの計画もパーなのになぁ…」

例えば、とある無能力者の少年。いずれ幻想殺しと邂逅する少年は、それを邪魔だと思いつつ立ち去った。



??「いきましたか?とミサカは確認をとります」

??「うん、もう大丈夫だよ。さっ出してあげよう!」

ニャーニャー

禁書「ほら!とうまの家からもってきたちくわだよ!」
ニャーニャー カプッ

「ほら、ねこじゃらしですよ、とミサカはわざとらしく目の前でふってみます」ポンポン
ニャーニャーニャー 

(……本当に、一時はどうなるかと思いました。)

(まだ実験中なミサカ達にとって、猫を飼う事は難しいのです、とミサカは再度確認しつつ…)チラッ

禁書「ほら、みて!この子スフィンクスと遊んでるよ!」

(ミサカ達がいない間に世話をしてくれるこのシスターに感謝をしなければいけませんね、とミサカはお礼を考えときましょう)

コツコツ…
禁書「……あれ、何か音が聞こえるよ?」

(…………、もうきましたか。)

元スレ
▽ 【禁書目録】「とあるシリーズSS総合スレ2冊目」【超電磁砲】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4gep/1272803763/
891 : とある修道女と通行止め 2/3 一つふえました[sage] - 2010/05/11 20:09:05.48 qLqxIxUo 2/3

「修道女(シスター)、ミサカはちょっと用事ができたので後の事は任せます、とミサカは頼み込んでみます。」

禁書「?いいけど、すぐ戻ってくる?」

「…………多分、すぐ戻ってきます。」

(…絶対もう生きて会えない事は、わかってるんですが、とミサカは自虐を込めてみます。)フッ…

禁書「あ、そうそう!クールビューティ。」

「ミサカの名前はミサカですと訂正を求めつつ、何ですか?とミサカはあなたの発言を促します」

禁書「…子猫を人に近づけないようにするために、この『通行止め』の看板を立てた日の事、覚えてる?」

「………えぇ、覚えてます。あれは雨の日、子猫をいっぱい連れたミサカと修道女が会った日ですね。とミサカは思い出します」

禁書「そうそう!あの日から弱った子猫もすっかり元気になったんだよ!」

「………で、それがどうしました?」

禁書「うん……ねぇ、クールビューティ。」

禁書「引き取ってくれそうな人が見つかったから、明日一緒に来てくれる?」

「…………それはよい事です。が……」

禁書「……?」

「いえ、何でもありません。とミサカは断言します」

「……では、また『明日』」

禁書「じゃあね!また『明日』!」

892 : とある修道女と通行止め 3/3[sage] - 2010/05/11 20:15:29.48 qLqxIxUo 3/3

~~~

一方「で、お前が今度の相手かァ?」

「えぇそうです。ミサカの検体番号は10032号、実験開始まで後50秒です、とミサカは確認をとります……」

一方「はっ、明日まで生きらねェと分かってるのに変わンねェな?」

「実験で殺される、これがミサカ達が生み出された理由です。」

(………明日、ですか。)

一方「ンじャ、始めるぜェ?」ダンッ!!

一方「せーぜー俺を誘ってみろよォ!?」ゴガッ!!

(…・……約束は、どうやってもかなえられません、とミサカは謝罪をしまs…・)

グシャアアア!!

一方「はっはぁ!愉快に素敵に死にやがれェ!」

…・…

~~~

翌日

インデックスが来た時には、既に通行止めの看板がなかった。
どうやら昨日のうちに、警備員の手によって撤去されたらしい。が、
どうやらダンボールの猫までには気がまわらなかったらしい。そのまま放置されていた。
ダンボールの猫は何故か昨日よりもおびえていた。
多分見知らぬ男性がいるからだろうとインデックスは思った。
猫がちゃんといる事に安堵する。が、代わりに、『彼女』がいない事に気づく。

禁書「あれ…?いない?……・ねぇとうま、クールビューティ知らない?」

上条「はぁ?誰だそいつ……てか猫多ッ!?」

禁書「おかしいなぁ……。あ、とうま。ダンボールの猫全部引き取ってほしいんだよ!」デンッ!

上条「えっ!?いきなり冗談はやめてくださいインデックスさん!ガチで上条さんを餓死させる気ですかッ!?」ヒィイ!!



それから、御坂妹はいつになっても戻ってこなかった。
彼女との友情の象徴だった、通行止めの看板がなくなったと同時に、
御坂妹も消えてしまったかのように。

終わり