公園
黒子(早めに風紀委員の仕事を上がらせてもらったのは良かったのですが)
黒子(頭が痛い……これじゃ、空間移動もまともに使えそうにありませんの……)
黒子(……っ!)
黒子(少し、休みましょうか……)
黒子「はぁ……」
黒子(今日は初めから、寮で休ませてもらった方が良かったですの)
上条「どうしたんだよ白井。大丈夫か?」
黒子(こうなるから……)
黒子「別に、何でもありませんの」
上条「とてもそうは見えねえよ」
黒子「勝手に思っていてくださいな。それでは」
上条「出来ない」ガシッ
黒子「き、気安く触らないでください」
上条「ほら、こんなのも解く元気が無いんだろ?風邪か?」
黒子「……少々疲れているだけですの。少し休んだら寮まで戻りますから」
上条「よっと、なら上条さんもお付き合いしますよ」
黒子「こんなことに付き合わなくても結構ですのよ?ただ休んでいるだけですのに……」
上条「まぁまぁ」
黒子「物好きな方ですわね……」
黒子「……」
上条「……」
黒子「……あの」
上条「ん?」
黒子「本当に宜しいんですの……?」
上条「一度した約束は破りません」
黒子「……嫌ならそう言って下さればいいのに……」
上条「あぁ違う違う。気持ちは今も変わらねえから」
黒子「ありがとう、ございます……」
上条「大分落ち着いたな」
黒子「はい」
上条「よし、じゃあ常盤台の寮まで行くぞ。歩けるか?」
黒子「え、えぇ。ですが、このまま手を引いていて頂けると、ありがたいのですが……」
上条「そんぐらいならな」
上条「歩くスピードはこんなもんで良いか?」
黒子「は、はいですの」
上条「無理なら無理って言えよ。なんならおぶってやってもいいから」
黒子「……それはさすがに恥ずかしいので遠慮させてくださいな」
上条「了解」
美琴「あ」
上条「い」
黒子「……う」
美琴「何、やってんのアンタ達……仲良くお手手繋いで……」
黒子「あの、お姉様、これはその、深い事情が……」
上条「白井が体調崩してるんだよ。寮まで送る最中だ」
美琴「手手手手とか」
上条「何か支えが必要だろ?ちょっと手を引いてるだけだ」
美琴「だ、だったら私がやるわよそんなの!さっさとその手を離す!」
上条「お、そういうことなら頼む。お前の方が白井も安心するだろ」パッ
黒子「あ……!」
上条「ん?」
黒子「いえ……何でも、ありませんの……」
美琴「ほら黒子。手」
黒子「は、はい……」
上条「俺も寮の入り口まではついて行くからな。行こうぜ」
常盤台学生寮
上条「御坂」
美琴「ええ。後は任せなさい」
上条「白井、ゆっくり休んで、仕事もしばらくは控えとけよ」
黒子「……はい」
上条「それでは上条さんはこれにて失礼」
黒子「か、上条さん!」
上条「ん?」
黒子「……感謝、致しますの」
上条「どういたしまして。ただ言い方が固いから、『ありがとう』って言ってくれたら100点だったな。それじゃ」
美琴「はぁーっ……ったく何が『100点だったな』よ」
美琴「行くわよ黒子」
黒子「はい」
黒子(…………ありがとうございました、上条さん)
美琴「汗かいただろうから、先にお風呂入っちゃいなさい。体が冷めないようにちゃんと湯に浸かるのよ?」
黒子「お姉様……今日はお優しいんですのね」
美琴「今日は、は余計よ。今だったらアンタが襲ってくることもない……それに、アイツに任されてるし」
美琴「ほら、早く」
黒子「それでは失礼しますの」
黒子(……ふぅ)
黒子(今日のわたくしは、どこか変ですわね)
黒子(やっぱり体調を崩して、弱気になっていただけだったのかもしれませんの)
上条『お、そういうことなら頼む。お前の方が白井も安心するだろ』
黒子(このまま繋いでいたい、だなんて)
黒子(上条さんの手、大きくて暖かくて……安心しましたの。本当に守られている気がしていました)
美琴「おーい黒子ー?大丈夫ー?」
黒子「……はい。今上がりますの」
黒子(今日はゆっくり休みましょう)
黒子(わたくしはお姉様一筋、それは絶対に変わりません)
黒子(明日の朝起きる頃には、きっとこんな感情は消えているはずですの……)
おしまい
91 : VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] - 2010/06/05 14:20:47.14 pZqt9xQo 6/6キャラの個性を生かせない
別にこれ、上条さんと黒子でやる必要なくね? な物しか書けないのは困ったもんです
『風邪ひいて元気ない』って設定で、黒子のキャラクターを誤魔化してみたり
ありがとうございました