一方「えー、毎度ばかばかしィ噺をひとつ」
一方「私の知り合いの旦那がね、中学生の女の子に付き纏われてるってンです」
一方「それだけなら、まァなンとも羨ましい話ではありますが、その女の子ってのが曲者だった」
一方「学園都市に七人しかいない『れべるふァいぶ』の第三位、通り名は『れェるがン』」
一方「こう、体からビリビリっとね。雷様が出るってェおっそろしい技が使える」
一方「しかし旦那の方も負けてない。奴の右腕は『いまじンぶれいかァ』って言ってね」
一方「摩訶不思議な出来事をポンと消しちまう力があるンだ。女の子の『れェるがン』もね」
一方「そンな二人が何をしてンのかってェと、これがまた下らない話」
一方「女の子が旦那に喧嘩で勝ちたいってンでね。まァ傍からみてりゃあ犬も食わねェ痴話喧嘩だ」
一方「(゚o゚川「あンた、今日と言う今日は逃がさないわよ」」
一方「゚д゚)「何回やっても同じだ。いいかげンにしやがれ!」」
一方「まァ旦那も紳士なお方で、喧嘩の時は殴らない蹴らないどころか指一本触れないときたもンだ」
一方「(゚o゚川「そうやってチョコマカ逃げてるだけじゃ決着が着かないでしょうが!」」
一方「゚д゚)「だから喧嘩する気がねェンだよ!」」
一方「いつももそンな感じで、女の子がビリビリやって旦那がドタバタ逃げてた訳だ」
一方「ところがその日はちょっと違った。旦那が軽~く、勝負してやる気になったンだな」
一方「゚д゚)「弱めに一発殴ってやりゃあ納得するだろ。そら食らえ!」」
一方「旦那は右腕の『いまじンぶれいかァ』でもって女の子の頭を軽~くポカっとやった」
一方「するとどうした事か、女の子はポンと消えちまった」
一方「不思議だなァって旦那が首捻ってる所に、誰かがやってきた」
一方「誰かと思えばそれはさっきの女の子だ。旦那はどうやって消えたのか聞いてみたンだ」
一方「゚д゚)「よォよォ、さっきはどうやって消えたンだい?」」
一方「(゚o゚川「何のお話ですか? 私たちは始めて会ったはずですけど」」
一方「旦那が今までの事を話しても女の子は知らぬ存ぜぬで首を横にふるばかり」
一方「旦那はようやく合点が行った。いままで自分が喧嘩してた女の子は『幻想』だったンだってね」
一方「まあ女の子に付き纏われるなンて夢物語だねェって話でした」
一方「おしまい」
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716 : とある小噺の設定無視[sage] - 2010/06/15 18:45:09.40 j4l1dZ2o 1/1
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一方さんが噺家とか…!
管理人さんありがとう。