18 : VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] - 2010/07/28 23:36:09.01 kkANWN60 1/5

絹旗→浜面×滝壺 片思いSS
2レスほどお借りします

元スレ
▽ 【禁書目録】「とあるシリーズSS総合スレ」-11冊目-【超電磁砲】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4gep/1280324048/
19 : VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] - 2010/07/28 23:36:48.35 kkANWN60 2/5

あぁ、私は浜面のこと好きだったんだ。
気付いた時にはもう遅かった。
頬を伝うのは私の涙、思い浮かべるのは彼らのこと。
彼と彼女が寄り添い歩く姿のこと。
ここにはいない彼らを思って私は今日も涙を流す。
私自身の感情を抑え込みながら。

浜面と滝壺さん。

二人の間には強固な絆があった。
容易に思い出される彼が彼女を見舞う姿。
私も彼と同様に、何度も彼女を見舞った。
思い出の中での彼はいつだって彼女第一で。
その隣にいるだけの私はいつだって彼の眼中にもなくて。
いつだって彼・浜面仕上は、滝壺理后のために動いた。
それを思い出すと羨望と嫉妬が私の心を渦巻く。
ああ、私はなんて自分勝手な人間なのだろう。
私は自分という人間の小ささに愕然とする。
彼らの傍にいるといつだって自分が嫌になった。
どうして彼の一番はいつだって彼女なのか。
どうして彼の隣にいる私の方が小さい存在なのか。
どうしてその事実に胸を痛める自分に気づいてしまったのか。
どうして、どうして、どうして。
こんな想いをしなければいけないのなら、この苦しさが消えることがないのなら。
いっそのこと彼らから離れてしまいたい、そう願った、願ってしまった。
でも自分からは離れることができない、彼女の友でありたい自分が居るから。
でも自分からは離れることができない、彼の傍らにいたい自分が居るから。

20 : VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] - 2010/07/28 23:37:51.53 kkANWN60 3/5

その願いは唐突に叶った、否、叶ってしまった。
彼が彼女を連れて学園都市から逃げた。
私は彼らの背中を押した、私が彼らを逃がした。
これで良かったのか、と自問する自分が居る。
これで良かったのだ、と自答する自分が居る。
だって、こうしなければ、私は彼女を恨んでしまいそうで。
こうしなければ、私は彼らの邪魔をしてしまいそうで。
こうしなければ、私は狂ってしまいそうで…………。
それでもいつだって彼らの事を考えてしまう。
もしも私が彼女の立場だったら、私は彼の一番になれたのだろうか。
もしも私が彼に思いを打ち明けていたら、私は彼の一番になれたのだろうか。
もしも私がもっと早く自分の気持ちに気づいていたら、私は彼の一番になれたのだろうか。
そんな仮定ばかりを考えてしまう。
私はもう彼の事を好きな気持ちに気づいてしまったのだ。
この思いには気付かない方が楽だったのに。

私はもうここにいない彼を思い出す。
今彼は彼女とどこで何をしているのだろうか。
私はもうここにいない彼女を思い出す。
今彼女は彼とどこで何をしているのだろうか。
気づいてしまった自分自身の恋慕の感情を隠しこんで彼らの心配をする。
そんな時の私はいつだって。

「浜面たち、超逃げ切って超幸せになって下さい」

こんな言葉を口にする。
その言葉を口にする私はいつだって胸が苦しくて。
その言葉を口にする私はいつだって涙があふれそうで。
その言葉を口にする私はいつだって本当は違う思いを抱えていて。
それでも私はいつだって私自身の感情を抑え込む。

~終~

21 : VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga] - 2010/07/28 23:40:25.89 kkANWN60 4/5

今ありのままに起こったことを話すぜ
浜滝書くつもりが絹旗書いてた
何を言ってるか分からねーと(ry
11冊目初SSがこんな駄文でサーセンwww

29 : VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] - 2010/07/29 00:44:09.95 dMIYkaY0 5/5

>>21に触発されて殴り書きました絹旗さん超可愛いです俺の嫁



私の所属していた暗部組織はリーダーの死によって壊滅した。
たった一人の無能力者によって。ただ一人の少女を守るために拳銃ひとつで超能力者に立ち向かうような、行動力だけが有り余る、たった一人の無能力者によって。
彼は強かった。第一に彼女の命を考え、第二に彼女の平穏を望む彼は、彼女のために戦い彼女のために負傷して彼女のために無事に帰ってきた。

私は何もできなかった、と今になって後悔が残る。
懺悔にも近い自問自答は途切れない。あの時は冷静になっていたつもりだけれど、今となればもっと的確に処理できたものだってあるのに。


自分はまだまだ弱いと思う。大能力者なんて230万のうちにも数えられるくらいしかいないという自負もある。
けれど、私は弱い。まだ超能力者ではないし、彼のように誰かのために戦うという目的がない。
目的があれば人は強くなると聞いたことがあるが、今はそれが本当のことなのだとわかる。彼はそれを地で行く人間だ。きっと彼女も彼女なりに精一杯彼をサポートするのだろう。
素直に、私も「目的」がほしいと思った。まだまだ弱い私も、それさえあれば強さが手に入れられると思ったから。
だからせめてとりあえずは目的を作ってみるのだ。


――『暗闇の五月計画』か。一方通行の演算パターンを元に自分だけの現実を最適化しようとかいう――

頭に残るのはあの忌々しい垣根帝督の言葉だ。
自分がその被験者であることは知っていたけれど詳細は知らなかった。ただ「強くなれるから」と言われ応じただけだ。置き去りに人権なんて無いようなものだったから。

一方通行、私の能力をより開花させた人物。暗部に居れば聞かないはずはない、学園都市序列第一位の称号を持つ人物。私は無論のこと、垣根帝督や麦野などが挑んでもおそらく勝てないのだろう。
そんな人の演算パターンを受けていたなんて、という喜びは止まらない。
私には彼の演算パターンを持っている。強くなれるための断片は持っている。それが何よりもうれしい。



「浜面と滝壺さんが幸せになれるように手助けをすること」。そう、これは強さのための手段だ。手段だ。手段だ!
強さを手に入れるためならそんなことくらいやってやる。
浜面が私を見なくてもいい。浜面には滝壺さんがいる。私の目的は二人を手伝うこと。それで充分だった。


――二人のために超強くなってみせる。そうすれば目的も力も手に入る。超ハッピーエンドじゃないですか――

忘れようとする心があることも無理に忘れて、私は滝壺さんの病室の扉を震える手で叩く。