348 : 一方通行「写真だァ?」[sage] - 2010/08/02 00:34:03.14 d7VDhEDO 1/4

打止「雑誌の懸賞で当たったデジカメがあるのってミサカはミサカはデジカメをじゃじゃーんと出してみる!」

一方「ほォ。あれって当たるもンなンだなァ」

打止「だからね、一緒に撮ろう? ってミサカはミサカは素晴らしい提案をしてみる」

一方「ハァ? なンで俺なンだよ?」

打止「あなたとは色んな思い出はあるけど、形のあるものが欲しいのってミサカはミサカは理由を述べてみたり」

一方「形? テメェには色ンなもン買ってやってンだろ。まだ足りねェってか?」

打止「ううん。そういうことじゃないの」

一方「じゃあ、なンだってンだ?」

打止「あなたと一緒の形、ずっと共有出来る思い出の形が欲しいのってミサカはミサカは上手く伝わってるか不安になってみたり……」

一方「へェ、それで写真ってか。……まァ、せっかく当たったのに使わねェってのはもったいねェからいいぜ」

打止「ほんとに!?」

一方「あァ。ただし、他の奴には見せンな。それが条件だ」

打止「うん、分かった! 了承してくれてありがとう! ってミサカはミサカはあなたにダーいぶふっ」

一方「いちいち飛び付くンじゃねェ」

打止「……だからって顔面を押さえるのはちょっと反則ってミサカはミサカはその場でバタリ……」

一方「よォし、その惨めで無様な姿をカメラに抑えてやンよ」

打止「だめっ! 待って! 一番最初はあなたとミサカのツーショットって決めてるのってミサカはミサカは慌てて止めに入ってみたり!」

一方「分かった分かった。足元で暴れンな鬱陶しい。でェ、使い方は分かってンのかよ?」

打止「何度か練習して試し撮りしたから大丈夫だよってミサカはミサカはVサインを出してみる!」

一方「……なァ、それやってたら一番最初じゃなくねェか?」

打止「あ、」

元スレ
▽ 【禁書目録】「とあるシリーズSS総合スレ」-11冊目-【超電磁砲】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4gep/1280324048/
349 : 一方通行「写真だァ?」[sage] - 2010/08/02 00:34:40.50 d7VDhEDO 2/4

一方「その立派なアホ毛に影響されて本体もアホになっちまったのかァ?」

打止「ち、違うもん! カメラ本来の機能として使うのがあなたとミサカのツーショットが初めてなのってミサカはミサカは涙目で反論してみるぅ……」

一方「ったく。ちょっとからかっただけで泣くンじゃねェよ」

打止「だって、だって……」

一方「そンなンでこれからどうするンですかァ? テメェはこれから俺にからかわれる度に泣くンですかァ? マジで勘弁しろっつゥの」

打止「……にひひ」

一方「な、なンだよ? 急に気持ち悪い声出してよォ……」

打止「これからもからかうってことは、これからもミサカと一緒に居るってことだよね? ってミサカはミサカはニヤニヤしながら聞いてみる」

一方「……言葉のあやってやつだ。別にそこまで深い意味はねェよ」

打止「そういうことにしてあげるねってミサカはミサカはあなたをからかってみたり」

一方「うるせェ、黙れクソガキ。写真撮るなら俺の気が変わらねェうちに早くしろ」

打止「わわっ、急がないと! えっとぉ……あなたの隣座っていい? ってミサカはミサカは確認をとってみる」

一方「あァ。ツーショットならそれが普通だろうからな」

打止「ありがと。それで、構図について一つ頼みたいことがあるのってミサカはミサカは不安げに聞いたみる……」

一方「乗りかかった船だ。でェ、なンだ? オマエの肩に手を回して俺が撮ればいいのか?」

打止「わぁお!」

一方「ン?」

打止「当たりだよ! 大当たり! 凄いね! 二人はいつでも以心伝心ってやつだね! ってミサカはミサカは狂喜乱舞しってみったりっ!!」

一方「マジかよ……」

打止「ささっ! 早速お願いってミサカはミサカはあなたに寄り添ってみる!」

一方「ハァ、仕方ねェか……。……こンなもンでいいか?」

打止「う、うんってミサカはミサカは内心ドキッとしてみたりっ」

一方「そンじゃあ撮るぞ」

打止「……ストップ!」

一方「なンだ? 今のじゃ駄目なのか?」

350 : 一方通行「写真だァ?」[sage] - 2010/08/02 00:35:29.24 d7VDhEDO 3/4

打止「駄目に決まってるよ! ってミサカはミサカはあなたのそれに驚いてみる!」

一方「……それ?」

打止「なんで笑顔じゃないの? ミサカはミサカは当たり前の疑問を感じてみたり」

一方「あァー……うン、まァあれだ。無理だ」

打止「なんで? どうして無理なの? ってミサカはミサカはあなたを更に追求してみる」

一方「……急に笑顔作れって言われても俺には出来ねェ」

打止「そんな……どうして……? ミサカはあなたとならいくらでも笑顔になれるのに……。あなたはミサカと笑顔になれないの……? ってミサカはミサカは悲しんでみる……」
一方「……。……一瞬」

打止「……え?」

一方「カメラに写る一瞬ならなンとか……。まァ結局は後に残っちまう訳だが、オマエが他の奴には見せねェって条件を守れンなら一瞬くらいは笑顔作ってやるよ」

打止「ミサカにとってはそれで十分なんだよ? なんでも深く捉えるのはあなたの悪い癖だねってミサカはミサカは指摘してみる」

一方「チッ。……ンじゃあ仕切り直していくぞ。……垣根帝督は第」

一方打止「にーっ」

――カシャ

後にプリントアウトされた写真には、笑顔を作りきれなくて引きつった様な変顔になった一方通行と、ちょうどまばたきをしてしまった打ち止めのマヌケな笑顔が写っていた。その写真を見た二人はお互いに指を指して笑いに笑いあった。

「その写真見ながらもう一回撮ってみるか」という一方通行の提案に「うん!」と、打ち止めは大きく頷く。そして撮られた写真には屈託のない二人だけの笑顔が写っていた。

351 : VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] - 2010/08/02 00:38:31.42 d7VDhEDO 4/4

終わり。一方さんの邪気のない笑顔が見てみたいとか考えてたら出来た