砂皿「なんだこのファンシーな店は」
ステファニー「ラブリーミトン社とかの女の子向け雑貨が置いてある店ですよ」
砂皿「女の子向け、なあ」
ステファニー「あははっ、何が言いたいんですか砂皿さーん?
いくら砂皿さんといえどそれ以上余計なこと言ったら怒ってドバーッとやっちゃいますよ?」
砂皿「……」
ステファニー「む、無言って……。なんか傷つきます」
砂皿「それは悪かった」
ステファニー「まあいいですけどー。今日は外出許可が出たばかりの砂皿さんを無理やり連れ回しちゃってる訳ですしね」
砂皿「なんだ、迷惑をかけているという自覚はあったのか」
ステファニー「そりゃ多少は。でも、でもですよ! プラチナハンバーグ弁当が砂皿さんを回収したのだって私の存在あってのこと。
他にも変な機械取り出したりとか私なりに頑張りましたし。
お礼にデートの一回ぐらいしてくれても罰は当たらないんじゃないですかね?」
砂皿「はあ……、貴様に貸しを作るとは我ながら落ちたものだ」
ステファニー「貸しなんてじゃんじゃん作ってくださいよ。というか砂皿さんはもっと私を頼るべきです!」
砂皿「調子にのるな」
ステファニー「いったあ! でこぴんって割と本気で痛いのにひどいじゃないですか!
……ただ、冗談めかして言いましたけど、本音ですからね? もうこんなミスこれっきりにしてくださいよ?」
砂皿「そういう生意気な口を叩くのは、自分の身を満足に守れるだけの力をつけてからにしろ」
ステファニー「あれ、砂皿さんもしかしてツンデレってやつなんじゃ。
私を愛するゆえに素直になれずつい冷たい素振りを」
砂皿「……、帰るか」
ステファニー「わーっ、待って下さい! おふざけを真に受けないでーっ!?」
砂皿「ふん」
ステファニー「はーん、分かってますよ。どうせ私なんか女として見られてないってことぐらい。
いくら誘惑しても砂皿さんって一向に私に手ぇ出してくれませんし」
砂皿「私はただ弱点を作りたくないだけだ」
ステファニー「ほほう?」
砂皿「……、何だその得意気な表情は」
ステファニー「そっかそっか。つまり私って砂皿さんの弱点になり得る存在なんですね?」
砂皿「いや。今のは言葉のあやでだな」
ステファニー「照れないでください緻密さん!」
砂皿「……っ、下の名で呼ぶな馬鹿者」
ステファニー「相変わらずつれない人ですねえ。
……、おっ、これにしよう。ちょっと待ってて下さい、今商品レジに通してきますから」
砂皿「ああ」
ステファニー「お待たせしました! さ、次のお店へ行きましょう?」
砂皿「まだ続くのか」
ステファニー「女の子の買い物舐めないでください」
砂皿「女の子……?」
ステファニー「……。分かりました、分かりましたよ! 言い直します!
三十路ババアの買い物舐めんなコンチクショー!」
砂皿「……、ふっ」
ステファニー「笑った!? 鉄面皮の砂皿さんが!? ええい、そんなに私が滑稽ですか!」
砂皿「やはり貴様といると退屈せん」
ステファニー「えっ……? ……、とっ、当然じゃないですか! こんないい女そうそういないと思いますよ!?」
砂皿「……」
ステファニー「ううっ、そこで黙らないでくれません? こんなでも傷つく時は傷つくんですよ?」
砂皿「ほう、それは悪かった」
ステファニー「ひどっ。心底意外ですって表情しないでくださいよ!
あ、そうそう。渡し忘れてましたけどこれ、砂皿さんへのプレゼントです」
砂皿「……、ふむ、さっきの店で貴様が買っていたカエルのキーホルダーか」
ステファニー「じゃじゃーん! 実は私の分とペアで買いました! お揃いですよお揃い! きゃー」
砂皿「で、貴様はこのメルヘンチックなキーホルダーをこの私に使えと?」
ステファニー「無論です。私みたいに銃器のお尻んとこにでもぶらさげとけばいいんじゃないですかね?」
砂皿「却下だ」
ステファニー「そう言わずに。ね? ね?」
砂皿「分かった分かった。気が向いたらな」
ステファニー「やった! ありがと砂皿さん!」
912 : VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] - 2010/09/05 20:42:42.51 hYs3AvU0 4/6ステファニーたん三十路だったのか……
あんま覚えてないせいかてっきり20代前半だとばかり思ってた
乙
913 : VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] - 2010/09/05 20:48:10.81 qdsX/AAO 5/6いや三十路ではないだろ
914 : VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] - 2010/09/05 20:57:25.49 05Zph8Y0 6/6乙
砂皿さんいいなぁ。闇咲さんと同じにおいがする