782 : 第一位より愛を込めて 1/7[] - 2010/12/20 00:12:39.40 ZKGE4YAO 1/8

>>693の続きを投下させて頂きます。

※関連(>>693)
『私の愛しい数学者』
http://toaruss.blog.jp/archives/1018899074.html

未来設定通行止め、帝春
更に一方さんがヘタレっぷりを見せつけているので苦手な方はご注意下さい。7レスほど頂きます



--------


--あいつをガキと呼べなくなったのは、果たしていつからだったのだろう。


考えすぎのせいで寝不足でジンジンする頭を引きずって、必要も無いのだが大学に出てきたのだが、如何せん恥ずかしくて誰とも会わせる顔がなく構内のカフェテリアの一つの席を占領し、テーブルに突っ伏している最中である。

何故出てきたか。それは家の中で2人っきりだと、どうしようもなく緊張--

「一方通行さんおはようございます、ああまた失敗したんですね?」

ネガティブな思考をシャットアウトしたのは可憐なソプラノだったが、こんな甘ったるい声色を持っている女を、一方通行は一人しか知らない。


「……初春かァ」

「ええ」

顔を伏しているので見えはしないが、彼女はどうやら自分の隣に腰を下ろしたらしい。


元スレ
▽ 【禁書目録】「とあるシリーズSS総合スレ」-19冊目-【超電磁砲】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4gep/1292144549/
783 : 第一位より愛を込めて 2/7[] - 2010/12/20 00:15:40.63 ZKGE4YAO 2/8



別に尋ねられたわけではないのだが、なんとなくで一方通行は語ることにした。

「……昨日こそいけると思ったンだがなァ」

「これで17連敗ですか、うちの学部でも一方通行さんが何連敗するか食券の賭になってますよ?」

「どれが一番レート低いンだ…?」

「“いつまで経っても成功しない”です。1.5倍となってますね」

「…クソ野郎ども…」

「私は30回台にかけました。

と言いますか、学生に恋愛事情を知られちゃってるのは良いんですか」

「ありがとよォ。つゥか良くねェよ、本当に忌むべき事態だわ。野郎どもに打ち止めのこともバレたらどォしよォか…。絶対アホな奴が狙うだろ…だってあいつすげェ、その、可愛いし…」

テーブルに顔を乗せ呪詛のごとくぶつぶつと吐き出す愚痴の中に、彼女の前では恥ずかしくて言えないような言葉を混じっていることに別に初春はツッコミを入れやしない。

この学者が同居している少女への愛を語ることは、日常茶飯事だからだ。

784 : 第一位より愛を込めて 3/7[] - 2010/12/20 00:18:29.62 ZKGE4YAO 3/8





「一方通行さんの需要のないデレは携帯のレコーダーにでも録音して、アホ毛ちゃんに聞かせてあげたいです」

「止めろォ!羞恥で俺が死ぬゥ!」

「なら私に言ってるこれはどうなるんですかぁ」

「たまには俺だって吐き出したいンだよ…このフラストレーションをよォ」

本人に打ち明けたら良いだろうにと初春は内心毒づく。

「…まあ、アホ毛ちゃんのプライバシーは、お友達を名乗らせて頂いている身の私に任せて下さい」

「お前が情報統制を…?」

「まあ、ここのスイーツ全種食べさせていただけたらですけれど」

「それぐらい奢ってやンよ!」

「わぁい、そんな一方通行さんだったらアホ毛ちゃんもメロメロですよぉ」

「そ、そォなのか」

「はいー、きっとそうですって」

スイーツ、スイーツ!と初春が話半分で応対していることに全く気づかない一方通行は、背中を正してどことなく嬉しそうな弛みきった顔をした。


785 : 第一位より愛を込めて 4/7[] - 2010/12/20 00:19:39.78 ZKGE4YAO 4/8


--------



「ちょっとミサカ!超マジですか!?」

「マジですよ」

「えー……、あの白髪超ありえねー……どこまでへたれてるつもりなんでしょうか」

「先輩の言っていることがやっぱり理解できないってミサカはミサカは呟いてみる」

「いや、超鈍感な御坂のままで居て下さい」

「なんでですか?」

「その方が超面白いからです」

「即答なのか…」

「勿論です」


786 : 第一位より愛を込めて 5/7[] - 2010/12/20 00:21:06.47 ZKGE4YAO 5/8



暗闇の中できゃいきゃいと盛り上がる女子高生を尻目に、彼はスプリングの利いていない椅子に深く腰掛け、鬱屈とした感情を鎮めるためにコーヒーを一杯飲んだ。

「ぬる…っ」

最近の彼の飲食物はとある人物のおかげで全て定温保存されているため、普通ならコーヒーが冷めてしまうことも忘れていた。胃に生ぬるい液体が到達したことが分かった。


「つーかお前ら少しは映画見ろ。一応映画研究会なんだから」

「そういえば垣根先生はどうして今日に限って居るんですかってミサカはミサカは率直な疑問をぶつけてみる」

「……彼女が大学で、暇だったんだよ」

「うわ、なんか超ひきました」

「うるせえ、集中しやがれ」

「ミサカ達は二回目なんだし、展開も話しちゃおっかなってミサカはミサカは提案してみたり?」

「止めろ、フリーパス持ちのお前らと違って俺は自腹なんだ」


彼、垣根帝督はとある高校で物理教師をやっている。そして同時に、この2人しか所属していない映画研究会の顧問も勤めているのだった。


787 : 第一位より愛を込めて 6/7[] - 2010/12/20 00:22:43.22 ZKGE4YAO 6/8



「なあ御坂」

「何ですかってミサカはミサカは先生のポップコーン頂きます」

「あっ、てめえ!」

「先輩パス!」

「超ナイスですよ御坂!」

もしゃもしゃ、と垣根が買ったはずのポップコーンは2人の少女に食われることとなった。まあ、それに愛着があるわけでもないので、自分からの旅立ちを受け入れることにする。さようなら、お前のことは殆ど食べなかった。

結局、空になった箱が返ってきてから気になっていたことを質問することにした。

788 : 第一位より愛を込めて 7/7[] - 2010/12/20 00:25:39.35 ZKGE4YAO 7/8



「お前らの進展状況は」

「…はあ、ナシに超決まってますから」

「何故お前が答えるんだ?」

「御坂は何一つ理解してませんし、ですよね、御坂?」

「まず、おっしゃってることが分からないですねっ!」

どれほどこの少女が鈍感だったら、一方通行が自分に好意をよせていることに気づかないのだろうか。
そういえば初春が“鈍感さにかけては幻想殺しと良い勝負じゃないですか?”と言っていたなと思い出す。全く、言い得て妙な例えをしてくれるじゃねえかと愛しさが溢れ出したりもするのだが

「こりゃあ苦労するわけだ…」

珍しく第一位に同情してしまった。かといって垣根は何か手伝いをする感情にはならない。とりあえず、一刻も早く初春と会いたかった。理由はない。


789 : おわり[] - 2010/12/20 00:28:53.71 ZKGE4YAO 8/8

この一方さんはヘタレです、そしてデレます。そしてていとくんはMです。
書いてる自分からあまりにも原作の雰囲気と違ってビックリしました、しかし筆が進むったらありゃしない。とりあえず打ち止めと初春と絹旗ちゃん超可愛い