891 : VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] - 2011/02/06 04:39:46.62 UbKobFZDO 1/11

あの……今書き溜めしているんですが、初心者且つ初投稿なのであまり勇気が持てないんですよ

やっぱりここ勇気を振り絞ってスレ立てしたほうが宜しいのでしょうか?

元スレ
▽ 【禁書目録】「とあるシリーズSS総合スレ」-22冊目-【超電磁砲】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1295367884/
895 : VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] - 2011/02/06 06:03:07.21 UbKobFZDO 2/11

優しい言葉ありがとうございますっ少しだけ勇気を持てました

需要があるかどうか心配もございますが……頑張ります
結構長くなりそうなので、溜まり次第立てたいと思います。まだまだ序盤なんで

919 : 891の者です[sage] - 2011/02/06 16:42:49.88 UbKobFZDO 3/11

最初の部分を書けたので、序盤だけでも投下してもよろしいでしょうか?

923 : 891の者です[sage] - 2011/02/06 17:12:21.53 UbKobFZDO 4/11

では投下させていただきますね

地の文下手くそです
キャラ設定、原作設定、もしかしたら違ってるかもしれません

では投下します

925 : 891の者です[sage] - 2011/02/06 17:13:35.89 UbKobFZDO 5/11



戦争が終結して半月が経つ。双方の国も大分復旧が進み、元の日常が戻りつつある日の事。


「はぁ? フィアンマを生存を確認しろぉ?」


バチカン、聖ピエトロ大聖堂。静謐で神聖たる雰囲気にそぐわない、荒々しい言動が響く。
声の主は全身が真っ黄色でワンピースのような服装を身に纏い、目元を強調させた化粧を施し、顔面の至る所にピアスを取り付けた女性。
彼女は“元”神の右席。「前方のヴェント」。


「別に確認しなくてもフィアンマならどっかでしぶとく生き延びてんでしょ? わざわざ考えなくても判るコトじゃない?」


至極億劫そうに言い放つ。眉間を顰めるあたり、承諾する気は更々無いようだ。


「確認など建前に過ぎん。要は「連れ戻して来い」と言いたいのだろう」


返すのは荘厳なる声色。青を基調とした服装の茶髪の男。屈強の肉体は布越しからも露呈していた。
彼は“元”神の右席。「後方のアックア」。


「それこそ変な話。何で私らなのさ? ローマ正教から抜け、神の右席からも外され、何処にも所属していない放浪者の魔術師に」

926 : 891の者です[sage] - 2011/02/06 17:14:28.43 UbKobFZDO 6/11



堅っ苦しい文章が綴られた書類が送り付けられたのは、つい先日の事だ。

『自分本位なる行動で、数多くの損害損傷。命令は一人の少年が標的で、学園都市ではない。
加えて少年は今回の戦争に大きく貢献した模様。よって命令は元ローマ教皇の発言の下で破棄。
処罰は皆無とする代わり、神の右席は解散。ローマ正教の追放を此処に命ずる』

大凡の予想は出来ていた反面、随分と淡白してる事に肩透かしを食らっていたりするのが事実。
行き場を失い、各々が自由の身となったのは良いが、さしてする事も無い。

アックアはイギリスへ一時的に帰還。
フィアンマは戦争以来行方不明の状態。

一方の自分。帰る当ても無ければ、目標となる当ても無い。
何なら今直ぐ学園都市に侵入して、アレイスターの野郎をブチのめすのも有りだが、残念ながらそういう気分にはなれない。
そこへアックアからの急な呼び出し。来てみればフィアンマを連れ戻せときたもんだ。
呆れを通り越し、溜息すら出ない。ローマ正教を永久追放されて、今更何をしろと言うのか。


「適任が居らぬらしい。奴と対等以上に話し合える存在は我らぐらいであるからな」

「使い勝手もいいトコね」

「全くだ」


これには流石に嘆息を漏らす。
誰しも利用されて良くは思わないだろう。

927 : 891の者です[sage] - 2011/02/06 17:15:24.96 UbKobFZDO 7/11



「私がそういうの性に合わないと判ってて言ってるのかしら?」

「しかし蔑ろにする訳にもいかん。仮にも元教皇からの依頼だ」

「……へぇ。新しい方のじゃないんだ? てっきりそっちばっかだと思ってたんだけど」

「両方からである。昇格された方は兎も角、元教皇は恩がある。それに……」


一度切る。吐息を挟んで呆れるような仕草を見せると、再度彼女を見据えて口を開く。


「フィアンマが単に姿をくらましてるとも思えん。またよからぬ計画を目論んでる可能性も否めない」

「成る程、一理ある。ここ最近色んな厄介が有ったから、当分は七面倒なコトは勘弁してもらいたいし……いいわ。乗ってアゲル」


楽しそうに笑みを浮かべる。伴ってジャラリと舌に取り付けられた細い鎖が音を立てた。
腰まである鎖の先端には、唾液に濡れた見覚えのある小さな十字架。


「―――『天罰術式』。復元したのであるか?」

「未完成よ。使用制限も限られてるから、いざという時殆ど使えない。アンタこそどうするき?」


不躾に指差して尋ねる。

問われたアックアは、別段彼女の態度を意に介してないようで、戒めない様子。寧ろ質問の意味が解らないらしく、眉を顰めるばかり。
有り様を察したのか。ヴェントは自らの腰に手を当て、吐き捨てるように言う。


「『聖人』、『神の右席』。この二つを有していたアンタも、今では失って普通の人間。脱退したものの、私はまだ『神の火』を扱える。でもアンタは違う。
何らかの原因で戦闘する羽目になったらどうするつもり? それとも新しい術式でも組み立てちゃうのかしら」


アックアは得心したとばかりに頷く。だが、と呟く彼は身を翻してヴェントに背中を向けた。


「愚問であるな」

「……はぁ?」

928 : 891の者です[sage] - 2011/02/06 17:16:18.00 UbKobFZDO 8/11



余りに予想外の回答に、彼女からは素っ頓狂な声が漏れる。
そんな状態に対してアックアは、不可解で占める彼女にそれ以上何も告げず、歩み出す。


「……」


唖然と立ち尽くす彼女を余所に、依然と歩み進めるアックア。
……だが、十メートル程離れた所で足を止め、顔だけヴェントへ振り返る。


「力を所有しなくとも『戦う理由』は消失せぬ。幾らでもあるさ、それこそ樹木の木の枝のようにな」


アックアは口元が僅かに緩んで笑みを浮かべ、戦争時を想起する。

雪の世界。ロシアとエリザリーナ独立国同盟の国境から少しだけ離れた場所。
そこで迎え来る死を待っていた時。東洋人である“あの男”が突然やって来たのだ。



――うるせえっつってんだろうがよ!!



事前に自分が述べた全てを、引き裂くように男は否定した。



―――だったら……アンタを待ってる人はどうするんだよ。



この言葉を皮切りに、自分が僅かに停止したのを今でも鮮明に覚えている。



―――アンタの後ろには多くの人達がついてきてる。そういう人達はどうするんだよ!!



まるで説教をするような口頭。
上条当麻を彷彿させる男は、自身には存在しない強さを持ち合わせていた。



―――アンタが掲げる『戦う理由』ってのは、アンタを待つ人達の泣き顔を見て笑みを作るようなくだらねえモンなのかよ!!



走馬灯が駆け巡り、諦めの境地に達していた心境が覆す。まともに動かない身体を叱咤して奮え立たせ、アックアは生き延びる道を選ぶ。
壮年の過ぎない傭兵でしかなくなった彼だが、何か大切なモノを掴む決意をした瞬間だった。


「尤も戦闘に関して、逝去も敗北のつもりも皆無である。我が戦場に立つならば蹴散らすのみ、それだけだ」


捨て科白を吐き、ヴェントの応答も聞かないまま彼はその場を去る。
例え何か応えたとして、アックアは足を止めず、取り合わないだろう。彼はそういう男だ。

929 : 891の者です[sage] - 2011/02/06 17:17:11.96 UbKobFZDO 9/11


一方のヴェントは去る様子を目で追うだけで、何も言葉を発しない。
アックアが居なくなった後も、暫く彼女は微動だにせず、凍結していた。音もしない場所で、ヴェントは視線を移し天窓を一点に見つめる。
天窓の縁には小鳥。空の長旅に疲れて休憩中なのだろうか。チュンチュンとさえずる鳴き声が窓越しにヴェントへ伝わる。


「……ったく」


ボソッと今日一番の重い溜息。
誰に語り掛ける訳でもなく、彼女は蟠りを晴らす手段を選ぶかのように漏らした。
彼女がアックアに対し何故応じなかったか。去り際のアックアに言葉を投げ掛けなかったか。

アックアが語った言動が―――あの忌々しい上条当麻に似ていて、重なってしまったから。

思念した瞬間、身の毛が弥立ち反吐が出た。おそらく今自分の顔を鏡で見たら、苦虫を噛み潰したような表情をしているだろう。


「まるで病原菌……フィアンマの野郎も感染者してたり」


止めよう、冗談に聞こえない。これ以上考えても気分を自ら悪くするだけだ。
思考を切り替えよう。フィアンマ捜索について……と、そこで彼女は気付いた。

早急に脳内が混乱してきたので状況を整理する。先日アックアに呼び出されて、元ローマ教皇の依頼でフィアンマを連れ戻して来いとアックアから伝えられ、本題の路線が逸れて術式の話になり、アックアが先にこの場を去り……現在までの事柄を辿って再確認。一つの過程が抜けているのだ。―――ということは?


「肝心のフィアンマの手掛かりを訊き忘れてる……?」


彼女は慌てて身を翻して大聖堂の玄関へ駆ける。バン! と乱暴に扉を開け放ち周囲を見渡すが、目的の人物は当然の如く……既に居なかった。

諦めたのか、ヴェントはがっくりと項垂れるように落胆。アックアとの通信手段は無い。途中で合流という手もあるが、その間にフィアンマが見付かっている可能性が高い。
結論として自分の足で手当たり次第、手掛かりを探していくしか無さそうだ。


「チッ……私は情報収集にゃ向いてないっつーのに」


『自分本位なる行動』。

彼女はつい先日見た書類の中に、そう綴られていた文章を反芻する。
あながち間違っては無さそうだ。何だかそれも癪な気がするが。

930 : 891の者です[sage] - 2011/02/06 17:18:41.51 UbKobFZDO 10/11




―――余談。


「そう言えばさ」

「む?」

「どうして場所をココに選んだの? 別にそこら辺にある飲食店でよくない?」

「……」

「もしかして騎士道精神とか鍛えすぎちゃって、そういうのには疎いとか? って、んな訳ないか。流石のアンタでも行きつけトコぐらい一つや二つ……」

「……」

「は? まさか図星?」

「……」

「ちょっと、何戦闘の構え取ってんのよ! アンタ仮にも元『神の右席』だった―――」

「ふんっ!!」

「危なっ!? ……イイわ。そっちがその気なら乗ってやろうじゃねえかあッ!!」

「うおおおおッ!!」

「凡人が私に勝てると思ってんじゃねえぞおおお!!」

931 : 891の者です[sage] - 2011/02/06 17:21:29.43 UbKobFZDO 11/11

投下終了です

あぁあぁすいませんすいません
こんな拙作ですいませんすいません