448 : VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] - 2011/02/12 21:38:52.77 3FYuKZCD0 1/6

>>424の続き?っぽいので欠陥通行
4~5レスほどもらいます



※関連

―――いつも素直になれない。
http://toaruss.blog.jp/archives/1023573780.html

元スレ
▽ 【禁書目録】「とあるシリーズSS総合スレ」-23冊目-【超電磁砲】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1297083486/
449 : VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga] - 2011/02/12 21:39:47.73 3FYuKZCD0 2/6

―――いつからだろう、あの人を想い始める様になったのは。

実験当初の頃は、あの人は畏怖の対象でしかなかった。

上条当麻と、お姉様が実験を止めに入ってきた時。

ひょっとしたらもうあの時から想い始めていたのかもしれない。

あの人が上位個体を身を呈して守った時。

既にその時にはあの人の虜になっていた。

あの人は私を知らないだろうが、私はMNWを介してあの人をずっと見てきた。

何故あの人を好きになったのかと聞かれると、惹かれたという他ない。



……そして私は今、あの人に嫌われている。

450 : VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga] - 2011/02/12 21:40:35.95 3FYuKZCD0 3/6


もう嫌がられるのには慣れた。慣れざるを得ないと言った方が正しいのか。

私は学園都市に住んでいない。その為、あの人にはそう簡単には会えない。

あの人に会うと理性など失ってしまう。

あの人は私をよく『変態』と呼ぶ。

それでもいい。あの人の傍にいれるならその呼称さえも甘んじて受けよう。

私の全ては、あの人だから。



―――今日も私はあの人に会う為、学園都市を彷徨う。

451 : VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga] - 2011/02/12 21:41:18.50 3FYuKZCD0 4/6

学園都市を彷徨っていたある日、唐突に後ろから声をかけられた。


「オマエは、検体番号幾つだ?」


よもやあの人から声をかけられるという
思いもよらないコトが起きてしまい、慌てふためいてしまう。

「!? ミ、ミサカは…」

「別に減るもンでもねェだろ。幾つだ?」

「ミ、ミサカは検体番号10032号です、とミサカは素直に答えます」


つい嘘をついてしまった。
そんな必要はないのだが、今日は何故か長くあの人といたいと思ってしまった。


「嘘吐くンじゃねェ。アイツなら三下に貰ったって云うペンダントつけてる筈だ。」

「あ…う…」

「別に言いたくないならそれでもいいけどよォ…何の為に嘘吐いた?」

「い…いえ、別に他意があって嘘をついたわけでは…とミサカは口篭もります…」

「そォか。まァ用事があって話かけたワケじゃねェし、時間とらせちまったろ。
すまねェな、俺は行くとこあっからよ。じゃァな。」

結局嘘を吐いたにもかかわらず、あの人とは長くは居れないらしい。
あの人がこのまま去ってしまう、嫌だ、嫌だ!!

452 : VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga] - 2011/02/12 21:42:18.56 3FYuKZCD0 5/6

「おい…何やってンだ。放せっての、動けねェじゃねェか。」


気付けば私はあの人を後ろから抱き締めていた。
……そんな行動をした理由は私にわかるはずもなく。


「ミ、ミサカは検体番号20000号です、とミサカは若干どもりつつ先ほどの質問に答えます…」

「オ、オマエ変態かァ!?離せ!今日は何をしやがるつもりだァ!!」


あの人の怒声を無視し、私は回した腕に力を込め、もっと強く抱きしめる。


「……今日はどォしたってンだよ。いつもより大人しいじゃねェか。何の心境の変化だ?」

「もう少し、もう少しだけこのままでいさせてもらえませんか。
そのあとはミサカのことをどうしてもいいんで…と、ミサカは貴方の背中に顔をうずめながら懇願します…。」

「……ハァ」


彼の溜息を聞き流しつつ、私は彼の温もりを逃がさないように抱き締める。

これ以上してもらうということは考えていない。

―――今日くらいはこの単純な幸せを味わっていたいから。

453 : VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] - 2011/02/12 21:43:50.63 3FYuKZCD0 6/6

今回も全文にスイーツ臭のしまくりんぐな・・・・
完全に黒歴史だわ・・・・

お目汚し失礼しました。
個人的な20000号のイメージソング 鬼束ちひろ『漂流の羽根』
異論は普通に認めます