696 : VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] - 2011/03/03 16:01:16.10 0FE3eC6AO 1/6

4レス投下、途中まで閲覧注意かも?

元スレ
▽ 【禁書目録】「とあるシリーズSS総合スレ」-24冊目-【超電磁砲】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1298034529/
697 : △△1/4[saga] - 2011/03/03 16:02:08.90 0FE3eC6AO 2/6




 学園都市が静かに眠る夜、二人の男が立っていた。
その両者はどちらも学生服を着ている事から、学生と推測が出来る。
しかし、それぞれ手に持つ物が不似合いで、本当に学生なのかを疑ってしまう。
その不似合いな物とは、黒く鈍く光る手に収まりきらない大きさの――拳銃。

 両者はそれを目の前の相手に向ける。
長い沈黙、どちらも口を開く事はせず、ただ相手の動きに注意を払うのみだ。
その沈黙を二人の内の一人、金髪の男が破る。

「カミやん……ついに『こっち』に来ちまったのか」

 その男の声にもう一人の黒髪の男が答える。

「ああ……こんな形でお前とは会いたくなかったよ、土御門」

「……そうだな。だがもう後戻りは出来ない……いいのか?」

「俺にも引けない理由がある」

 黒髪の男の答えに金髪の男は満足そうに笑う。
その笑みはどこか悲しそうであり、後悔している事を伺わせる。

「いい度胸だ、上条当麻。……いや、幻想殺し」

「……土御門」

 そして二人の男は全く同じタイミングで、同じ言葉を相手に投げかける。

「ここで死ね」

 響く銃声は、二つ。

698 : △△2/4[saga] - 2011/03/03 16:02:47.99 0FE3eC6AO 3/6




「……ぐあっ……つち、みか……ど」

 倒れたのは黒髪の男、上条当麻の方だった。
金髪の男、土御門は倒れなかったが、膝をついている。
右足を良く見ると、夥しい血液が流れている。
致死的なダメージでは無かったが、上条の放った銃弾は土御門の足に当たっていた。

「カミやん……震える手で銃を撃っても人は殺せないぜよ……」

 土御門は後悔していた。
何故こうなってしまったのかを、何故止められなかったかを。
自分はいったい何の為に戦って来たのか、それに答える事が出来ず、
ただ土御門は膝をつきながら俯くしか出来なかった。

 上条はもう何も喋らない、それは事切れたことを如実に表していた。
土御門は、親友を撃たなければならなかった自分自身をただ恨む。

「ごめんなカミやん……ごめん、ごめん……」

 土御門は流すまいとしていた涙を零す、その顔は年相応の少年の顔だった。
しかし、彼の「仕事」はまだ終わってはいない。
故にここに止まっている場合ではない。
土御門は血が流れる右足を何とか動かし、
自らに課せられた仕事をこなす為に歩き出す。その背中に向かい――

「ぐうっ……!」

響く銃声が、一つ。

699 : △△3/4[saga] - 2011/03/03 16:04:30.67 0FE3eC6AO 4/6




 暗い闇の中に長身の青髪の男が立っていた。
学生服を着ており、手にはやはり不似合いな拳銃を携えている。

「つっちー、あかんで? カミやんを殺しちゃ」

「……そうか……お前も、堕ちたのか……」

「それは違うでつっちー、正確には――」

 青い髪の男は口元を緩ませこう答える。

「ボクがカミやんをこっちに引きずり込んだんや」

「……! クズ野郎が……」

「なんとでも言い、スパイ野郎(クソネズミ)」

 そう言い放つと青い髪の男は拳銃を再び土御門に向ける。

「どうや? 『背中刺す刃』が背中を撃たれるとか最高やろ」

「……どうやら、思った……より……暗い所に住んで……た、みたい……だ、な」

「ああ、お前達よりも随分前から、な」

 土御門の声が弱々しくなっていき、それが彼の死が近い事を示していた。
青い髪の男その苦しむ様子を満足そうに見下すだけだった。

「じゃあな、つっちー。またあの世で会えるとええな」

 そう言うと青い髪の男はその場を去って行った。
後に残ったのは、二人の少年の冷たくなった身体だけだった。
何も知らない学園都市は、再び静かな夜に戻る。

700 : △△4/4[saga] - 2011/03/03 16:05:09.70 0FE3eC6AO 5/6
















青髪ピアス「……ええ、最高にええでカミやん! これならボク達もモッテモテや!」

土御門「俺達主演の渋いミニムービーを撮る……。
    カミやんの提案にしてはなかなかのものだったにゃー」

上条「だろ!? これを発表すれば俺達の人気も一気に急上昇!」

土御門「彼女が出来るぜよ!」

青髪ピアス「やったねカミやん!」

上条「寂しい夜とグッバイ!」

青髪ピアス「ところでこの『背中刺す刃』とかスパイって何の事なん?」

土御門(……やべ、台本とか書くの初めてだったからつい調子のって書いちまったぜよ)

上条「台本を考えたのは土御門だけど……」

土御門「あははー、ええと、それは……」

青髪ピアス「ははーん……全てわかったで、つっちー!」

土御門(暗部+スパイ生活バレたー!?)

青髪ピアス「つっちーも結構中二っぽい所あったんやね。わかる、わかるでー」

土御門「へ?」

青髪ピアス「スパイとか中二大好き設定の一つやもんな!!」

土御門(なんだか分からんが助かったぜよ)

青髪ピアス「でも流石に『背中刺す刃』は厳しいと思うで……」

土御門「そ、そうかにゃー? ははは……」

701 : VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] - 2011/03/03 16:06:30.09 0FE3eC6AO 6/6

おしまい、タイトルはデルタフォースさんかっけーと呼んで下さい
色々失礼しました