875 : SSS ◆KtxQQEeKzw[saga] - 2011/03/27 00:49:34.47 3TFb4wGx0 1/9


一方通行の少年時代の黒歴史短編を少々投下。

木原くんと会ってから数日経過したところから始まります。

一方通行は9才くらいの設定で。7レスほど借ります。

元スレ
▽ 【禁書目録】「とあるシリーズSS総合スレ」-25冊目-【超電磁砲】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1299734320/
876 : 一方「かァーめェーはァーめェー、波ァ―――ッ!!」 1/7[saga] - 2011/03/27 00:50:09.92 3TFb4wGx0 2/9

―――
―研究所―
一方「なァ、木原くン」

木原「オイ、クソガキ。大人に対して、あんま慣れなれしい口聞いてんじゃねえぞ?」

一方「結局、俺の能力ってどんなことできンだ?」

木原「無視かよ、オイ。……まあ、解析したとこじゃ、ベクトルを変換できるって話だけどな」

一方「べくとる?」

木原「要するに、なんでもできるじゃねえの? タブン」

一方「例えば?」グィグィ

木原「あぁ? 例えば?」

木原(しつけえガキだなー。俺はそれどころじゃねえっつーのによぉ)イライラ

木原「そりゃあ……使いこなせりゃ『かめはめ波』くらい撃てんじゃねえの?」

一方「マジで!?」

木原「ああ、だから外で練習してこいや」

一方「ちょっと行ってくる!」ダッ

木原「あ、おい! 待てや、クソガキィ!!」

木原(信じやがったぞ。あのガキマジで頭いいのか……?)

877 : 一方「かァーめェーはァーめェー、波ァ―――ッ!!」 2/7[saga] - 2011/03/27 00:50:39.08 3TFb4wGx0 3/9

―――
一方「木原くゥゥゥゥン!!」

木原(やっと帰ってきやがった……。何時間無駄にしてんだよ、このガキは)

木原「んだよ? 『かめはめ波』撃てたのか?」ポリポリ

一方「できた!」

木原「え? マジで?」

一方「ちょっと着いて来い!」グィグィ

木原「おい、あんま引っ張んな!」

878 : 一方「かァーめェーはァーめェー、波ァ―――ッ!!」 3/7[saga] - 2011/03/27 00:51:04.85 3TFb4wGx0 4/9


―中庭―
一方「行くぞー?」

木原「はいはい。どうぞ」

木原(このガキ……。目キラキラさせすぎだろ……。何マジなってんだ?)


一方「それーっ!!」ゴォォォ


木原「おいおい、そりゃ違えよ。それじゃただの風の操作じゃねえか」

一方「違ェのか?」

木原(そうだねえ……。休憩がてら、ストレス解消にでも付き合ってもらいますかぁー)

木原「いいか? かめはめ波は体内の『気』のベクトルを手のひらに集中させるんだ」

一方「『気』ってなンだ?」

木原「生命力とかそんなん。こればっかりは科学でも説明できねえんだよ」

一方「『気』かァー」

木原「間違っても血流操作するんじゃねえぞ? 貧血で倒れっぞ?」

一方「わかった!」

木原(やっぱアホだわ。このガキ)

879 : 一方「かァーめェーはァーめェー、波ァ―――ッ!!」 4/7[saga] - 2011/03/27 00:51:32.92 3TFb4wGx0 5/9


一方「行くぞォ!」

木原「はいはい、ストップー」

一方「なンだよ、木原くン」

木原「ちゃんと『掛け声』言わなくちゃでるわきゃねえだろぉ?」

一方「そォか! だから、さっき出なかったンだな!」

木原「そうだ。ほれやってみろ!」


一方「かめはめ波ッ!!」ボシュン


木原「くくっ、だから、それは風操作だっつってんだろうが! くはっ……」プルプル

木原(だ、だめだ。まだ笑うんじゃねえ。まだまだ、このガキで遊べそうだぜ、おい)

一方「『気』って言われてもよく分かンねーよ!」

木原「もう諦めちまうのか? ま、俺は止めねーけど」

一方「もう一回やってみンぜ!」

木原「そうこなくっちゃなぁ!」

880 : 一方「かァーめェーはァーめェー、波ァ―――ッ!!」 5/7[saga] - 2011/03/27 00:52:07.85 3TFb4wGx0 6/9


木原「そういや、お前はアニメのドラゴンボール見たことねえのか?」

一方「アニメ? あっけど?」

木原「だったら、さっきの掛け声はねえだろぉー。もっと腹の底から声出さねえと」

一方「腹の底から? なるほどねェ……」

木原「ほれ、やってみろや」

一方「行くぞォ!」


一方「かァーめェーはァーめェー、波ァ―――ッ!!」ドゴー


木原「ぶっ、くくくっ……」プルプル

一方「木原くン?」

木原「ぎゃはははははは!! もう耐えらんねえ!! マジ笑えるじゃねえか!!」ゲラゲラ

一方「ンー。そンなに下手だったか?」

木原「そうそう、もうちっと練習してから出直して来い! だーっはっはっはっは!!」ケラケラ

一方「うーン……」

881 : 一方「かァーめェーはァーめェー、波ァ―――ッ!!」 6/7[saga] - 2011/03/27 00:52:35.80 3TFb4wGx0 7/9


研究員「あれ、木原さん。何かいいことでもあったんですか?」

木原「ああ、それがよぉ。あのガキがな」プルプル


<かァーめェーはァーめェー、波ァ―――ッ!!


木原「ぎゃはははははっ!! マジでおもしれえんだわ!!」ゲラゲラ

研究員「ははは、木原さんも酷いですねえ。純真無垢な子供で遊んで」

木原「オイオイ、そりゃ違えだろ? だれが、子供にサンタはいるぞ、なーんて言う大人がいるんだよ?」

研究員「木原さんは言いそうじゃないですか」

木原「まあ、そうだけどな」キリ


<かァーめェーはァーめェー、波ァ―――ッ!!


木原「ぎゃはははははは!!」

研究員(木原さんの機嫌が良くて助かるよ……)

882 : 一方「かァーめェーはァーめェー、波ァ―――ッ!!」 7/7[saga] - 2011/03/27 00:53:09.86 3TFb4wGx0 8/9

――――
 O
 。
一方「ンァ……?」

一方(夢か……)

一方「くそっ……。胸糞悪ィこと思い出しちまった……」

打ち止め「どうしたの? うなされてたみたいだけど、ってミサカはミサカは心配してみる」

一方「心配ねェよ。昔の夢を見てただけだ」

打ち止め「そうなの? ってミサカはミサカは小首を傾げてみたり」

一方「あァ、そうだ、クソガキ」

打ち止め「ん? なぁに? ってミサカはミサカはあなたの腕に抱きつきながら尋ねてみるー」



一方「オマエ、かめはめ波って知ってるか?」



終わり

883 : SSS ◆KtxQQEeKzw[saga] - 2011/03/27 00:53:49.64 3TFb4wGx0 9/9


後日、庭では「かめはめ波」を練習する打ち止めの姿が。

とか、そんなゆるい日常をお送りしました。

即興だったので、出来は勘弁してくれ。