178 : 977[saga] - 2011/04/01 01:30:22.11 hmootBDDO 1/10

乙です

流れに乗って投下させていただきます
結構原作設定を崩しているのでご注意を

元スレ
▽ 【禁書目録】「とあるシリーズSS総合スレ」-26冊目-【超電磁砲】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1301325535/
179 : 977[saga] - 2011/04/01 01:32:26.72 hmootBDDO 2/10



居場所なんて、存在しなかった。
逃げ道なんて、存在しなかった。
拠り所なんて、存在しなかった。

常に孤独。当たり前になった日々。
友達は皆、事実を知った自分を畏怖して離れていく。
学校で一言も話さない毎日。
それは外に出ても変わらない。
寧ろ、状況は悪化。



『この疫病神っ!!』



何処を歩いても、聞こえる声。
木霊が鳴り止む事は無い。
石や空き缶やゴミを悪霊を祓うように投げつけて、自分に命中したら歓喜していた。

生まれ持った性質。
“災い、天災を引き寄せる”。

自分に関わった人々は何も悪い事はしていないのにも拘わらず、“不幸”になっていく。



『こらっ、その子と関わっちゃ駄目よ!!』



大人も自然と自分を避けていく。
化け物を見る目で軽蔑する。
市街を歩いただけで、大袈裟に騒ぎ出す大人達も居た。

地震が起こるとか、強盗に入られるとか、堤防が破壊して洪水が生じるとか、様々な事柄を。
大人気なく自分を追い払おうと目の色を変え、叫んで蔑んで。


テレビ局の人々に悪フザケで撮られた事も有った。
非道行為と批判され、未放映のまま映像は処分したらしいが、真実かどうか定かではない。

唯一の味方である身内が、揃ってテレビの人達に激怒した記憶がある。
その時の自分には何を言っているか判らなかったけれど、両親は物凄く恐い顔だった。

180 : 977[saga] - 2011/04/01 01:34:29.25 hmootBDDO 3/10


事件が起きたのは、小学低学年の時。
思わず逃げ出して、深夜になっても帰らないで河原に膝を抱え込む。
抑え切れなくて、耐え切れなくて、怖くなって……どうしたらいいか判らなくなってしまった。

このまま、何もする訳でもなく、孤独のまま消えてしまいたい。
幼い自分は、そう思うようになった。



『こんばんは』



声と共に現出した奇妙な人間。

全身が緑に包まれた衣服を纏う。
膝まである長い銀髪。
男にも女にも大人にも子供にも聖人にも囚人にも見える……『人間』。



『だれ……?』

『アレイスター=クロウリー。
君に興味を覚えた人間さ』



アレイスターと名乗る人間は、手を差し伸べてきた。



『君の噂はかねがね。どうだい、学園都市に来る気は無いかい?』

『……行ったら、“壊れて”しまうよ?』

『懸念は無用。そんな柔に出来てはいないさ』



それに、と人間は畳み掛ける。



『学園都市には、君と同じような境遇の子供達が沢山存在する』

『僕と……同じ……』

『どうかな? 歓迎しよう』



―――それが、自分を変える切っ掛けだった。

181 : 977[saga] - 2011/04/01 01:35:30.22 hmootBDDO 4/10




拝啓。お父様、お母様へ。
最近は著しく蒸し暑くなり、海開き日和ですが、如何お過ごしでしょうか?
本日は、暫く連絡を絶って音信不通な事もあり、今回筆を取らせて頂きました。
学園都市の生活も早数年、貴方達の息子、上条当麻は今日も元気に―――



「リーダー、何やってんだ?」



と。彼の直筆両親宛手紙は、真横に座る人間の横槍によって中断される。

ココは第七学区の飲食店。珈琲に五月蝿い仲間の一人もお気に入りの店。
四人用のボックスに座るのは、周囲から際立つ容姿の少年が四人。

182 : VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] - 2011/04/01 01:38:18.64 hmootBDDO 5/10




上条「仕事の時、お前の不備で予想以上に物的損傷した始末書だよ」



ツンツン頭。下は黒い制服のズボン。上は黒いタンクトップ。
とある高校に通う一年生。
なのに堂々と煙草を嗜む少年。
彼の名前は『上条当麻』。



垣根「はあ!? 寧ろ破壊しまくってんのコイツじゃね?!!」



金髪の頭。薄赤いスーツを纏う。
上の前のボタンは全部開け放って中から白いワイシャツとTシャツを曝け出す。
ホストを彷彿させる格好。
それが彼のスタイルだ。
彼の名前は『垣根帝督』。



一方「黙れ。人のこと指差してンじゃねェよメルヘン野郎。目障りだ」



白髪の頭。真っ赤な瞳。
下は白いズボンを穿いて、シャツ上に黒いジャケットを着衣。
珈琲を嗜む姿は何処か貴族の様。
彼の名前は『一方通行』。



浜面「てかよ、仕事と聞いて来たのに、こんなノンビリしてて良いのかよリーダー?」



ボサボサの金髪。
特に特徴は無いダボダボのズボンに、肘まで袖を捲ったパーカーという姿。
ドリンクを片手に前へ腰を掛ける“リーダー”に問う。
彼の名前は『浜面仕上』。

183 : 977[saga] - 2011/04/01 01:41:56.76 hmootBDDO 6/10



彼らは学園都市の暗部組織。
作戦を練るリーダー上条当麻。
主戦力で特攻する一方通行。
同じ主戦力で遊撃の垣根帝督。
車など雑務をこなす浜面仕上。

四人で構成された集団。
メンバーはリーダー直々の選抜。
話によれば、学園都市統括理事長アレイスターに直接許可を取りに行ったという経緯が存在するらしいが、実際の所は誰も知らない。

ともあれ目立つ四人。勿論悪い意味で。
他の客や従業員から浴びる視線は決して良い物ではなく、恐れや脅えと言ったマイナスなものばかり。
しかし彼らは全然気にせず、お構い無しの様子で飲食店を満喫。



上条「問題ねえよ。今日中に終わらせれば上層部の連中は文句言って来ない」

浜面「今日中って、そんな時間が掛かる仕事なのか?」

上条「いんや別に。至って直ぐ終わる。所詮、上条さん達の障害にも及びませんのことよ」

浜面「ふーん……つーか、放っておいていいの? これ」



ピッと指差す方向には、垣根帝督と一方通行。
未だ二人の口争いは続いていた。

184 : 977[saga] - 2011/04/01 01:44:04.01 hmootBDDO 7/10

彼はどうでもいいようにシッシッと手を払う。



上条「ほっとけ。一方通行は兎も角、垣根に構ってたらキリが無い」

垣根「上等だこのモヤシがぁッ!!」



その直後。一方通行に煽られて腹を立てた彼が、勢い良く椅子から立ち上がる。
反動で机が揺れ、垣根の肘が上条のドリンクに当たったのだ。



垣根「あ」



と呟いた時には既に遅く。
慣性の法則でドリンクは零れた。

―――上条がさっきまで書いていた手紙に。

烏龍茶が手紙を呑み込み、文字が滲んで紙が濡れて……使い物にならなくなってしまった。
上条はピタリと停止し、微動だにしない。凝視する視線の先には手紙。

暫し静寂と沈黙が訪れる。



一方「……はァ、だからテメェは三下なンだよ」



心底呆れたように溜息を吐いて続けたセリフが、止まった時間を動き出す引き金。

185 : 977[saga] - 2011/04/01 01:46:00.67 hmootBDDO 8/10

上条は銜えた煙草を灰皿に起き、横に座る垣根に向き直って、首根っこを捕らえる。

その行動の意味を理解する彼は明確に狼狽。
一瞬で背筋に焦りの汗が流れ、大洪水中だ。両手を上条に突き出し、彼の憤りを宥めようと必死に抗う。



垣根「ま、待てリーダー落ち着け! ていうか落ち着いて下さい。話し合えば判り合える、人類皆兄弟ッ!!
そうだろ? リーダー? 俺達仕事仲間であり親友じゃないか。
暗部組織だからどうした俺達仲良し万歳三唱ォ!! もはや身も心も一心同体だぜ!」



首を掴まれたままの状態で弁明。
しかし上条当麻は依然と変わらない。

当然、垣根は動揺の色が出る。
リーダーの空気が全く弛緩しないのだ。これは非常に拙い。



垣根「……い、いやっ!! ごめん!! 俺が悪かった、申し訳ありませんでした!! この身に有り余る行動を致しました事を認めますっ。
だからお願い許してっ、止めてっ、離してっ、僕を一人にしてっ!!」



反省の様子は皆無。
救いの余地無し。
上条はそう判断をする。



浜面「無駄だと思うぞ? 言わなくても判ってると思うけど」

一方「究極の自業自得だボケ」



他の仲間も、助ける気は絶無。
これで彼の逃げる道は封鎖された。



垣根「は、薄情―――」

上条「歯ぁ食い縛れよ」



不敵な笑みを浮かべると、右手の拳を振りかぶり、



上条「自粛の文字を学べ馬鹿野郎」

186 : 977[sage] - 2011/04/01 01:47:43.61 hmootBDDO 9/10

以上です。お粗末な物を、どうもすいません

設定は原作一巻より前の七月中旬辺りです

187 : VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県)[sage] - 2011/04/01 01:50:07.14 tYp8PLuJo 10/10

面白そうだなあこれ