279 : 977[saga] - 2011/04/02 18:08:01.05 B0wVuVbDO 1/7

流れを止めてすみませんが投下します
以前、上条さん暗部入りの話が好評(多分)だったみたいなので、その続きを

※キャラ崩壊注意
特に上条、垣根


上条・垣根・一方・浜面
http://toaruss.blog.jp/archives/1026763248.html

元スレ
▽ 【禁書目録】「とあるシリーズSS総合スレ」-26冊目-【超電磁砲】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1301325535/
280 : 977[saga] - 2011/04/02 18:11:34.02 B0wVuVbDO 2/7




垣根「畜生ぉ……何で俺だけ……」



リーダーの右ストレートが頬へ綺麗に決まった彼は、膝を抱え隅っこの方で文字通り拗ねていた。
自分だけが殴られて、共に騒いでいた一方通行は咎められない理不尽な現実に嘆く。
と言っても、それはあくまで垣根帝督の中であって、実際に一方通行が騒いでいたかと言うと、……答えは言わずもがな。

リーダーこと上条当麻は垣根の様子を気にも留めない。発言に干渉さえしない。
どうせ直ぐに立ち直ると判り切っているからだ。
勘違いしないで欲しいが、彼は別に垣根が嫌いな訳では無い。
ただ、すこぶる扱いが面倒なだけ。それに尽きる。



一方「……上条。そろそろ仕事内容を説明してくンねェか? 珈琲が切れちまう」



静かに珈琲を飲んでいた一方通行が、上条へ口を開けた。
問われた本人は再び煙草へ手を付けようとしたが、彼の放った言葉によって手が停止。

そのまま片手は空中に泳がせず、顎へ運ぶ。

281 : 977[saga] - 2011/04/02 18:13:30.65 B0wVuVbDO 3/7




上条「んー……一方通行が言うんだ。しょうがない、始めるとしますか」

垣根「何でこう俺と第一位の扱いが愕然と差が出るんだ……。そこんトコどう思うよワトソン君?」

浜面「単純に垣根が騒いだり面倒事を起こさなきゃ、リーダーも普通に接するだろ。今みたいな発言をしなければ」

垣根「くっ……!! 俺より格下なのに正論過ぎて何も言えねえ!! こうなったら『第一位とリーダーはホモ疑惑』っていう噂を―――」

上条一方「ブチ殺すぞ」



二人は特に表情も変えずに一言。
目線も合わさず感情が籠もって無い分、背筋に迸る恐怖が増大。
だがそれは周囲の一般客と店員だけ。矛先を向けられた垣根は全く効き目が無い様子。

だからこそ上条は頭を抱える。
自粛を知らないので、懲りる事が無いのだ。それも今更であるのだが。



上条「……まあいい。とりあえず依頼の紙を―――ん?」



垣根に構っていたら話が進まない。
なので彼は取り合わない形で、ズボンのポケットに手を突っ込み……疑問を発した。

282 : 977[saga] - 2011/04/02 18:16:00.93 B0wVuVbDO 4/7




上条「……」



反対ポケット。尻部分のポケット。
はたまた傍らに置いた学ランの全てのポケットや懐を探る。
だが何も出て来ない。



上条「……」

一方「……」

垣根「……」

浜面「……」



静まる静寂の中。
リーダーは人差し指と親指を顎に添える。瞳を閉じ、考え込む。
たっぷり数十秒。



上条「……」



そしておもむろに灰皿に置いた煙草へ手を伸ばす。
口に銜えて思いっ切り吸い、硝子越しに青空を眺めると、



上条「ふーっ……」

浜面「『ふーっ』じゃねえよオイィッ!!?」

垣根「なになにっ、依頼の紙を無くしたのか!!」

一方「はァ……」



焦りつつツッコミを忘れない浜面に対し、却って垣根は至極嬉しそう。
今度は一方通行が頭を抱える番。

283 : 977[saga] - 2011/04/02 18:17:52.84 B0wVuVbDO 5/7

何と表現したら良いのやら、四人の中では所謂『恒例のアレ』だそうだ。
つまり上条当麻の性質、不幸スキルが発動した模様。
しかも厄介な事に何時何処でかは不明。もはや打つ手無し。



上条「まぁ……アレだ。お前ら探して来い。俺はここで待っといてやるから」



腕を組み、シレッと彼は言い放つ。……自分勝手極まり無かった。
勿論、他のメンバーは反論を叩く。



浜面「うっわ!? 自分の責任を俺達で補うつもりだぞ上条の野郎!! 人間じゃねえ!! 悪魔か!? 鬼かッ!!? ウニ星人かぁッ!!!?」

垣根「人の事言っておいてコレかよっ!! そんなんだから何時まで経ってもウニのカツラ被ったような、ダサい髪型してんだよ!! 女の子ドン引きだぞ!!」



……いや、前言撤回しよう。
彼らが放った言葉は反論の類ではない。ただの悪口だ。
勢いに任せた二人の口は一言多いとか文句を言うとか、そういうのでは無く、一切無関係な上条の容姿に就いて罵っているだけ。

メンバーの中でも比較的気の短い一人でも在るのだから、当然の如くその言葉に素直に反応する。



上条「―――んだとコラ?」



リーダーが瞳を開けた時には既に、ソファーに座っていた二人は……忽然と姿を消していた。

284 : 977[saga] - 2011/04/02 18:20:37.81 B0wVuVbDO 6/7

黙ったまま飲食店の出入り口へ視線を移す。ソコには浜面と垣根が全速力で逃走する様子が在る。
流石、長年連んでる親友。自分が憤る前提で罵倒を浴びせたらしい。
そう言う所は随分と頭の回転が速いので、明らか無駄な所で才能を浪費していること間違い無い。
もう少しその部分を仕事に回してくれたらと上条は切実に思う。

心の底から溜息を吐き、席を立つ。



一方「東に二十三度。四百メートル範囲内だ」

上条「あいよー」



浜面と垣根の逃走を謀った居場所、では無い。
そんな些細で下らない事に一方通行は能力は行使しない。そもそも二人に使ってやる能力何て持ち合わせていない。

四人のリーダー上条当麻は学ランを着衣。指貫タイプのグローブを嵌めてサングラスを掛ける。
アレイスターが用意した彼専用の戦闘スタイルだ。

彼は飲食店から出ると一方通行の助言、東を向く。
東は二人が逃げた方向でもあるし―――失った紙の方向なのだ。



上条「鬼ごっこにしちゃぁ乏しい。ゴールが逃げる迷路ゲームだなこりゃ」



不敵な笑みを漏らす。
言葉の矛先は『敵』へ。

もう依頼は始まっているのだ。
紙を奪った張本人こそ、今回の依頼内容の敵。浜面は車を調達、垣根は先に敵グループを追う。
一方通行はお休み。上条はリーダーとして締めに回る。



上条「俺達から情報を奪おうと画策したのは良いが、詰めが甘い。
テーブルの下に盗聴器なんざバレバレだっつーの」



紙は囮。まんまと敵は自分達の作戦に嵌った訳だ。
飲食店で四人の会話は演技ではない。寧ろ日常茶飯事の会話。
急に切り替えスイッチが入ったのは、一方通行の演算が終了して特定が出来たから。



―――ただ、それだけの事。



こうして闇に堕ちた四人の一日が始まった。
……しかし。後に彼らは、この日常が劇的変化を遂げる事を思い知る。



夏休みまで、僅か一週間。

285 : 977[saga sage] - 2011/04/02 18:22:11.87 B0wVuVbDO 7/7

以上です
お粗末なものを、すいません