427 : 花吹雪[saga] - 2011/04/05 00:05:11.13 XipcAbpAO 1/4

花見するじゃん。と家主である黄泉川 愛穂が唐突に提案したのは、今朝の事である。

――はァ?

と眉を潜めて異議を訴えたのは一方通行ただ一人で、他の同居人は「いいわね、桜は満開で花見日和だし。ここ1ヶ月外出てないし」「ミサカも一度はお花見してみたかったかも!」「このアオザイミサカと桜のコンビ最強じゃね?誰かミサカと桜で絵描いてよ」と口々に賛同していく。

「ああ……。 じゃあオマエらで行け。俺は寝てる」

「昼食は公園で食べるじゃんよー」

「」

「でも、君は行かないのでしょう? 君は一人でどうにかしといてちょうだい」

「行く行きます行かせて下さい」
半ば強制的に一方通行も加わり、黄泉川家総出で花見をすることになった。

元スレ
▽ 【禁書目録】「とあるシリーズSS総合スレ」-26冊目-【超電磁砲】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1301325535/
428 : 花吹雪[saga] - 2011/04/05 00:06:10.17 XipcAbpAO 2/4

「うわあ……うわあっ……! 桜がキレイ、すごくキレイってミサカはミサカは思わずミサカネットワークに配信してみたり」

左右が桜に囲まれた公園の中を、夢中で駆け出す打ち止め。思わず転ぶンじゃねェぞ、と声を掛けようとする一方通行だが、彼が口を開く前に「どってーん!」という効果音が付きそうな位大きく彼女は転んでしまった。

「……言わンこっちゃねェ」

一方通行は溜め息をつき、黄泉川は「微笑ましい光景じゃん?」と笑いながら芳川にカメラで撮るよう促す。

一方番外個体はというと、呆れている一方通行の肩にヤレヤレと手を置く。

「ほらほら、助けに行かないのかな? 過保護さん」

「誰が過保護だゴラ」

「あなた以外に誰がいるのか、ミサカは逆に教えて欲しいね」

「分かった殺す」

番外個体にニヤニヤとからかわれるのも癪だが、このまま打ち止めが地面とキスしている姿を見るのもいたたまれない為、軽く舌打ちをかますと、ガツガツと盛大に杖を鳴らしながら一方通行は打ち止めに近付いた。
「……オラ」少々躊躇ったものの、ぶっきらぼうに打ち止めに手を差し出す一方通行。

「……、」シーン

「……、」シーーン

「……、」…エッ

「……、」チラッチラッ

「……、」

(…………あァ!?)

だが、打ち止めからの反応が全く無い。はっきり言って拍子を抜かされ恥ずかしい。一人虚空に手をつきだして空気と握手しているみたいではないか。

オーケーオーケー、チョップがお望みなンだなコイツと一方通行が腕捲りを始めた時、打ち止めがポツリと呟きを洩らした。

「……花吹雪見てみたいなあ、ってミサカはミサカは桜の木を見上げつつ憧れを呟いてみたり」

「ハァ? 花吹雪だァ?」

「ひゃ、わ!? いつからいたの!? ってミサカはミサカは心臓がバクバクしたり!」

(コイツ、気づいて無かったンかよ……)

429 : 花吹雪[saga] - 2011/04/05 00:07:20.38 XipcAbpAO 3/4

取り敢えず、周りから目立つので地面に座っている打ち止めを引っ張りあげると、再確認を取る。

「オマエ、花吹雪が見てェのかよ」

「あ、うん……桜が満開なのに、今日は風が無いせいか全然花が散ってないから、ってミサカはミサカは実は花吹雪を期待していたのをあかしてみる……」

「ったくしゃーねェな」

「えっ、花吹雪できるの!? ってミサカはミサカは驚きと興奮で胸がいっぱい!」

答える代わりに電極のスイッチを入れる。できるも何も、向きを操作するのが一方通行の能力だ。

彼が軽く指をふると、桜から花が風によって運ばれ、少女の周りを囲む。まるで少女を中心とした小さな竜巻のように。

おお、と周りからも感性が上がる。

だがやっぱり一番嬉しそうにしているのは、中心点にいる打ち止めで、その笑顔はやっぱり眩しくて。

「すごい、すごいよ! 花吹雪だあ! って興奮しつつ、ありがとう! ってミサカはミサカは上手く言葉に言い表せないけど感謝の気持ちを伝えてみる!」

その笑顔は、誰かを惹き付ける。

彼女は、その笑顔で誰かに温かさを与える事ができる。

自分には出来ない。絶対に出来ないと、一方通行は思う。

少女とこんなに近くにいるのに、自分と少女は遠く離れた所にいるような錯覚を覚えてしまう。

今も自分は、ちゃんと彼女の側に居れているだろうか。

不安になって、思わず少女に手を伸ばす。


その手を、少女は逆に引っ張った。

「皆もっ、ヨミカワ達も入れて、もっかい皆を囲んで花吹雪してってミサカはミサカはあなたに希望を言いつつ、手を掴みながらヨミカワ達の所へダーーーーッシュ!!」

「ぐわ!? ちょオマ、スイッチ入れてるからって勝手に引っ張――――」

自分の言葉なんて無視して、少女は駆ける。それに引っ張られて自分も駆ける。その先には笑いながら自分達を待っている黄泉川達が居て、目の前には人の話を聞かないクソガキがいて、



ちゃんと自分は、日だまりの中にいた。

430 : VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東)[saga] - 2011/04/05 00:08:45.59 XipcAbpAO 4/4

20000号「うっはセロリたん発見!! 上位個体から『あの人と桜!』って配信受けて即刻駆けつけたかいあったぜ! おーいセロリた――」

14510号「ちょっバカ! バレないように桜の木に変装してきたかいがないだろ! あのストーカーから桜の木衣装貰ったかいないじゃんとミサカは20000号を止めます!」

垣根「あれ……桜の木同士が喋ってやがる……」

とこのあと更に賑やかな仲間が加わる感じで……。

文も変だったらすみません。
お目汚し失礼しました!