584 : VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)[] - 2011/04/07 23:42:33.26 3+NlA8Qt0 1/9スレ立ては少しやりにくいので、ここに投下させていただきます
と言っても、最初の出だしだけですが……
元ネタはシークレットゲーム。バトルロワイヤルと似てる作品です。
内容は簡単に説明します。
ゲームに巻き込まれた禁書のキャラがゲームのクリアを目指す。
ゲームクリアができない、ルールに違反すると装着された首輪が爆破するというものです。
では投下します
「う……何だ……」
最初に目覚めた時、上条当麻は夢を見ていたように感じた。
上条は後頭部辺りを押さえながら起き上がる。
どうやらベッドに寝ていたようだ。と、上条は思いつつ、そのままベッドに腰をかける。
「ここは……どこだ?」
見慣れない場所だった。近代的なコンクリート造りの部屋なのは分かった。
学園都市に住む上条は、学生寮などでこういう造りを見たことがあったからだ。
だが、部屋全体は綺麗とは言えない。
周りにある家具には埃がついており、あまり掃除されていないことが見ただけで分かる。
「くそ……誰かに襲われたのか……?」
先ほどから後頭部を押さえていた上条だが、彼は妙な痛みを感じていた。
簡単に言えば、誰かに後頭部を殴られたような感覚があったのだ。
「ということは……誘拐? まさか上条さんが誘拐されるって……ありえないですよねー」
上条はどこにでもいるような平凡な高校生だ。
そんな上条は、毎日の生活に困るぐらいお金が無かったりする。ちなみに、両親も裕福ではない。
つまり、自分が誘拐されたところで、身代金目当てではないと分かった。
「なら魔術師……神の右席みたいに俺を狙った行動か?」
しかし、先ほども思った通り、近代的なコンクリート造りの部屋に変わりはない。
魔術師は大体が科学に疎いと上条は思っているが、それは関係なしに部屋を見ていた。
やはり、ここは学園都市のどこかだと上条は思った。
「ん、なんだこれ」
ふと、上条は自分の首を触った。すると何やらひんやりとしたものが、
首のまわりを一周していた。俗に言う『首輪』がはめられていたのだ。
「どういうことなんだ? 首輪……まさか、そんな趣味の人にっ!?」
もし、そういう類の趣味の人に誘拐されたのなら、たしかに身代金目的ではない。
しかし、上条はズボンのポケットに違和感を感じた。
もしかしたら携帯か? 上条はそう思って、ズボンのポケットに手を突っ込んでみた。
携帯ならば助けを呼ぶことができるかもしれないからだ。
が、出てきたのは携帯では無かった。
「たしか……PDAだっけ、ちょっと前まで青髪がよく使ってたやつだな」
携帯情報端末、略してPDAなんやで! と青髪が自慢するように使っていたのを覚えていた。
上条は青髪が使っていたように真似をして、PDAの起動スイッチっぽいものを押してみた。
すると液晶画面が光り、メニュー画面と思わしきものが表示される。
とりあえず、上条は今の時間を確認しようとした。
「12時前か……夜でいいんだよな」
画面を見てみると【PM 11:50】と表示されている。つまり、午後十一時五十分である。
時間を確認した上条だが、下に表示されているアイコンが気になっていた。
アイコンは三つ。『人』と『機能』と『エリア』というアイコンがあった。
「エリアって第七学区みたいなことなのか? ひとまず、押してみるか」
エリアというアイコンを選択する。すると画面には【エリア45】と表示されていた。
その下にはビルの構造図のようなものが表示されている。
1階 【エリア1-8】
2階 【エリア9-16】
3階 【エリア17-24】
4階 【エリア25-40】
6階 【エリア41-48】
7階 【エリア49-56】
8階 【エリア57-64】
それを見て判断する限りでは、上条は6階にいるということだ。
「6階って……また上の方まで運んだな。てか、4階と5階はどうなってんだ?」
4階と5階のエリア数を数えると16エリアになっている。
共同になっているのだろうか? と上条は思いながら、次は『機能』を選択してみた。
もしかすると、機能で首輪が外せるのかもしれない。上条はそんなことを考えていた。
だが、そんな淡い期待も無駄な考えであることが分かった。
「特殊機能……? なんだこれ」
移動した画面には、【特殊機能:半径50m以内にあるジョーカーのPDAを初期化する】と出ている。
急に出てきた『特殊機能』という文字に、上条は戸惑いを隠せなかった。
まるで何かの『ゲーム』のような気がしていたのだ。
「と、とりあえず! 人のアイコンも見てみるべきだな!」
戸惑いを隠すように、『人』のアイコンを選択した。
しかし、こちらはこちらで、上条が目を見張るのに十分な内容だった。
「上条当麻、プレイヤーナンバー『10』?」
プレイヤーという字が表記されている時点で、何かのゲームには間違いないと上条は思っていた。
そして、それを肯定するかのように下には、
「『クリア条件:JOKERのPDA取得』って……」
『クリア条件』と表記されていた。
それはまるで、『ゲームに参加してクリアを目指せ』と言っているようなものだった。
なら上条の他にもプレイヤーはいるだろう。最低でも上条を含め十人はいる計算になる。
しかし、上条のクリア条件には『JOKERのPDA取得』と出ていた。
「ジョーカーって言えば、トランプぐらいしか思い浮かばないな」
もし、トランプに模した数通りなら、『A,2,3と続いて10,J,Q,K、そしてJOKER』までとなる。
つまり十四人のプレイヤーがいることになる。
ならば、十四人のプレイヤーにはそれぞれ『クリア条件』が割り当てられるということだ。
「おいおい、まさかゲームをするためだけに誘拐された? そんなバカな話あるのか……」
上条は考えていた。
今まで、魔術師と戦うことはあった。それはとある少女を守るためであったりする。
だが、ここまで来ると明らかに魔術師の仕業ではない。
周りの近代的な造り、手元にあるPDA、そして首に装着された『首輪』。
「学園都市しか……ないよな」
未だに信じられない状況で、少年はこの建物が学園都市のどこかだと判断した。
【上条当麻:プレイヤーナンバー10】
【クリア条件:JOKERのPDA取得】
【特殊機能:半径50m以内にあるジョーカーのPDAを初期化する】
【AM 00:10】【現在地:3階 エリア24】
「クソったれが、そォいうことかよ」
椅子に腰を掛けていた一方通行だが、PDAの画面を見ていた。
一方通行が目覚めたのは、午後十一時四十分。椅子に座らされていた。
こういう状況下に置かれて、まず確認したのはポケットに入っていたPDAだった。
PDAを起動し、『人』『機能』『エリア』のアイコンを確認した後。
自分がどういう状態なのかを、把握していた。
「ゲームをクリアすれば、この建物から出られるってかァ。ふざけンじゃねェぞッ!」
機嫌が悪い一方通行だが、理由は簡単だ。
首に装着されていたチョーカーに、『爆破機能』が付属していたからだ。
それは、時刻が午前0時になった瞬間に訪れた。
PDAから音が鳴り始め、一方通行はPDAを手に取り、操作していた。
『人』『機能』『エリア』というアイコンの他に『ルール』というアイコンが追加されていたのだ。
ルールというアイコンを選択し、画面に表示された内容を確認した。
1,プレイヤーには各自固有のPDAが与えられる。
PDAに表示された『クリア条件』をゲーム終了日までに達成せよ。
2,プレイヤーは装着された『首輪』を外してはならない。
3,ビル内部は複数のエリアに分けられており、各エリアに武器や食料などがある。
ゲーム終了まで自由に使って構わない。ただし、プレイヤーは屋外へ出てはならない。
4,ゲームには14名のプレイヤーが参加している。
他者のPDAの所有・使用は自由だが、クリア条件が成立するのは
初期に配布されたPDAにのみ限定される。
PDAは本来の所有者がリタイアした場合、その機能を停止する。
5,能力使用には時間制限がある。使用時間は24時間とする。
使用する際は、首輪に付属してあるスイッチを切り替えることで使用可能。
又、残りの使用時間は、PDAに表示される。
6,上記したルールに反しない限り、プレイヤーのあらゆる行動を許可する。
また、クリア条件を満たせなかった場合、もしくはルールに違反した場合は、
そのプレイヤーを失格とみなし、警告後に首輪を爆破する。
六個目のルールには、首輪を『爆破』すると記されてある。
つまり、一方通行は此処から無理にでも脱出しようとすると、首輪を爆破される。
超能力者(レベル5)の第一位でも、首を吹っ飛ばされると、さすがに生きることはできない。
能力を使用して、爆破を逃れることも考えた。だが、その前に能力使用を止められるだろう。
ここまで考えた結果、少年はゲームに『参加』することにした。
「仕方ねェな。クリア条件は面倒だが、終わらせねェ限りは出られねェ」
辺りを確認しながら、忌々しそうに一方通行は言う。
どこかに監視カメラが設置されていると思ったからだ。
「それに……どォやら能力を使用できる時間は、増えているわけだしなァ」
それは五個目のルールに記されていた。
『能力使用には時間制限がある。使用時間は24時間とする。
使用する際は、首輪に付属してあるスイッチを切り替えることで使用可能。
又、残りの使用時間は、PDAに表示される』
つまり、三十分しかフルで能力を使用できなかった一方通行が、二十四時間も能力がフルで使えるわけだ。
そしてもう一つ、気付いたことがある。
今の一方通行に『杖』は必要ない。
日常生活を送る彼には、必ず補助用に杖が必要だった。だが、立ち上がった一方通行は人並みに『歩けた』。
これはある意味での『ハンデ』、ゲームを主催している運営が除外したのだろう。
他のプレイヤーは走ったりできるが、一方通行はできない。それだと不公平だ。という風に。
「爆破無しで貰えると嬉しいンだがなァ? 統括理事会さンよォ」
ゲームの主催者は学園都市統括理事会だ。と言わんばかりに彼は声を出していた。
「さっさと終わらせる。こンなことに時間を使ってる暇はねェンだよ。クソったれが」
そう言い残すと、一方通行は部屋から姿を消していた。
【一方通行:プレイヤーナンバーA】
【クリア条件:ナンバーが素数のプレイヤー全員のクリア条件を満たす(2,3,5,7,J,K)】
【特殊機能:半径10m以内にあるPDAの特殊機能を無効化する】
590 : VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)[sage] - 2011/04/07 23:51:29.04 3+NlA8Qt0 7/9ここまでです。暇つぶしで書いただけなので、これ以上は書いてないです……
続きは多分書かないかもです。では失礼しました!
591 : VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[] - 2011/04/07 23:56:19.43 8uK4EB1Jo 8/9続かねえのかよwww
この手の設定だと誰かの首が飛ぶんだよなぁ、俺の占いは当たる
長編になるだろうから仮に続くならスレ立ててほしいな、投下乙
592 : VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[sage] - 2011/04/08 00:17:01.54 5ObzU0lRo 9/9面白そうだが残念だな…乙!
続き読みてえわ、ルールはkillerqueenとcodeの混合みたいだし