584 : VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)[] - 2011/04/07 23:42:33.26 3+NlA8Qt0 1/9

スレ立ては少しやりにくいので、ここに投下させていただきます
と言っても、最初の出だしだけですが……

元ネタはシークレットゲーム。バトルロワイヤルと似てる作品です。

内容は簡単に説明します。
ゲームに巻き込まれた禁書のキャラがゲームのクリアを目指す。
ゲームクリアができない、ルールに違反すると装着された首輪が爆破するというものです。

では投下します


元スレ
▽ 【禁書目録】「とあるシリーズSS総合スレ」-26冊目-【超電磁砲】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1301325535/
585 : シークレットゲーム INDEX[sage] - 2011/04/07 23:44:06.56 3+NlA8Qt0 2/9

「う……何だ……」

最初に目覚めた時、上条当麻は夢を見ていたように感じた。
上条は後頭部辺りを押さえながら起き上がる。
どうやらベッドに寝ていたようだ。と、上条は思いつつ、そのままベッドに腰をかける。

「ここは……どこだ?」

見慣れない場所だった。近代的なコンクリート造りの部屋なのは分かった。
学園都市に住む上条は、学生寮などでこういう造りを見たことがあったからだ。
だが、部屋全体は綺麗とは言えない。
周りにある家具には埃がついており、あまり掃除されていないことが見ただけで分かる。

「くそ……誰かに襲われたのか……?」

先ほどから後頭部を押さえていた上条だが、彼は妙な痛みを感じていた。
簡単に言えば、誰かに後頭部を殴られたような感覚があったのだ。

「ということは……誘拐? まさか上条さんが誘拐されるって……ありえないですよねー」

上条はどこにでもいるような平凡な高校生だ。
そんな上条は、毎日の生活に困るぐらいお金が無かったりする。ちなみに、両親も裕福ではない。
つまり、自分が誘拐されたところで、身代金目当てではないと分かった。

「なら魔術師……神の右席みたいに俺を狙った行動か?」

しかし、先ほども思った通り、近代的なコンクリート造りの部屋に変わりはない。
魔術師は大体が科学に疎いと上条は思っているが、それは関係なしに部屋を見ていた。
やはり、ここは学園都市のどこかだと上条は思った。

「ん、なんだこれ」

ふと、上条は自分の首を触った。すると何やらひんやりとしたものが、
首のまわりを一周していた。俗に言う『首輪』がはめられていたのだ。

「どういうことなんだ? 首輪……まさか、そんな趣味の人にっ!?」

もし、そういう類の趣味の人に誘拐されたのなら、たしかに身代金目的ではない。
しかし、上条はズボンのポケットに違和感を感じた。
もしかしたら携帯か? 上条はそう思って、ズボンのポケットに手を突っ込んでみた。
携帯ならば助けを呼ぶことができるかもしれないからだ。

586 : シークレットゲーム INDEX[sage] - 2011/04/07 23:45:59.06 3+NlA8Qt0 3/9

が、出てきたのは携帯では無かった。

「たしか……PDAだっけ、ちょっと前まで青髪がよく使ってたやつだな」

携帯情報端末、略してPDAなんやで! と青髪が自慢するように使っていたのを覚えていた。
上条は青髪が使っていたように真似をして、PDAの起動スイッチっぽいものを押してみた。
すると液晶画面が光り、メニュー画面と思わしきものが表示される。
とりあえず、上条は今の時間を確認しようとした。

「12時前か……夜でいいんだよな」

画面を見てみると【PM 11:50】と表示されている。つまり、午後十一時五十分である。
時間を確認した上条だが、下に表示されているアイコンが気になっていた。
アイコンは三つ。『人』と『機能』と『エリア』というアイコンがあった。

「エリアって第七学区みたいなことなのか? ひとまず、押してみるか」

エリアというアイコンを選択する。すると画面には【エリア45】と表示されていた。
その下にはビルの構造図のようなものが表示されている。

1階 【エリア1-8】
2階 【エリア9-16】
3階 【エリア17-24】
4階 【エリア25-40】
6階 【エリア41-48】
7階 【エリア49-56】
8階 【エリア57-64】

それを見て判断する限りでは、上条は6階にいるということだ。

「6階って……また上の方まで運んだな。てか、4階と5階はどうなってんだ?」

4階と5階のエリア数を数えると16エリアになっている。
共同になっているのだろうか? と上条は思いながら、次は『機能』を選択してみた。
もしかすると、機能で首輪が外せるのかもしれない。上条はそんなことを考えていた。
だが、そんな淡い期待も無駄な考えであることが分かった。

「特殊機能……? なんだこれ」

587 : シークレットゲーム INDEX[sage] - 2011/04/07 23:47:19.65 3+NlA8Qt0 4/9

移動した画面には、【特殊機能:半径50m以内にあるジョーカーのPDAを初期化する】と出ている。
急に出てきた『特殊機能』という文字に、上条は戸惑いを隠せなかった。
まるで何かの『ゲーム』のような気がしていたのだ。

「と、とりあえず! 人のアイコンも見てみるべきだな!」

戸惑いを隠すように、『人』のアイコンを選択した。
しかし、こちらはこちらで、上条が目を見張るのに十分な内容だった。

「上条当麻、プレイヤーナンバー『10』?」

プレイヤーという字が表記されている時点で、何かのゲームには間違いないと上条は思っていた。
そして、それを肯定するかのように下には、

「『クリア条件:JOKERのPDA取得』って……」

『クリア条件』と表記されていた。
それはまるで、『ゲームに参加してクリアを目指せ』と言っているようなものだった。
なら上条の他にもプレイヤーはいるだろう。最低でも上条を含め十人はいる計算になる。
しかし、上条のクリア条件には『JOKERのPDA取得』と出ていた。

「ジョーカーって言えば、トランプぐらいしか思い浮かばないな」

もし、トランプに模した数通りなら、『A,2,3と続いて10,J,Q,K、そしてJOKER』までとなる。
つまり十四人のプレイヤーがいることになる。
ならば、十四人のプレイヤーにはそれぞれ『クリア条件』が割り当てられるということだ。

「おいおい、まさかゲームをするためだけに誘拐された? そんなバカな話あるのか……」

上条は考えていた。
今まで、魔術師と戦うことはあった。それはとある少女を守るためであったりする。
だが、ここまで来ると明らかに魔術師の仕業ではない。
周りの近代的な造り、手元にあるPDA、そして首に装着された『首輪』。

「学園都市しか……ないよな」

未だに信じられない状況で、少年はこの建物が学園都市のどこかだと判断した。

【上条当麻:プレイヤーナンバー10】
【クリア条件:JOKERのPDA取得】
【特殊機能:半径50m以内にあるジョーカーのPDAを初期化する】

588 : シークレットゲーム INDEX[sage] - 2011/04/07 23:48:28.52 3+NlA8Qt0 5/9

【AM 00:10】【現在地:3階 エリア24】

「クソったれが、そォいうことかよ」

椅子に腰を掛けていた一方通行だが、PDAの画面を見ていた。
一方通行が目覚めたのは、午後十一時四十分。椅子に座らされていた。
こういう状況下に置かれて、まず確認したのはポケットに入っていたPDAだった。
PDAを起動し、『人』『機能』『エリア』のアイコンを確認した後。
自分がどういう状態なのかを、把握していた。

「ゲームをクリアすれば、この建物から出られるってかァ。ふざけンじゃねェぞッ!」

機嫌が悪い一方通行だが、理由は簡単だ。
首に装着されていたチョーカーに、『爆破機能』が付属していたからだ。

それは、時刻が午前0時になった瞬間に訪れた。

PDAから音が鳴り始め、一方通行はPDAを手に取り、操作していた。
『人』『機能』『エリア』というアイコンの他に『ルール』というアイコンが追加されていたのだ。
ルールというアイコンを選択し、画面に表示された内容を確認した。


1,プレイヤーには各自固有のPDAが与えられる。
 PDAに表示された『クリア条件』をゲーム終了日までに達成せよ。

2,プレイヤーは装着された『首輪』を外してはならない。

3,ビル内部は複数のエリアに分けられており、各エリアに武器や食料などがある。
 ゲーム終了まで自由に使って構わない。ただし、プレイヤーは屋外へ出てはならない。

4,ゲームには14名のプレイヤーが参加している。
 他者のPDAの所有・使用は自由だが、クリア条件が成立するのは
 初期に配布されたPDAにのみ限定される。
 PDAは本来の所有者がリタイアした場合、その機能を停止する。

5,能力使用には時間制限がある。使用時間は24時間とする。
 使用する際は、首輪に付属してあるスイッチを切り替えることで使用可能。
 又、残りの使用時間は、PDAに表示される。

6,上記したルールに反しない限り、プレイヤーのあらゆる行動を許可する。
 また、クリア条件を満たせなかった場合、もしくはルールに違反した場合は、
 そのプレイヤーを失格とみなし、警告後に首輪を爆破する。

589 : シークレットゲーム INDEX[sage] - 2011/04/07 23:49:25.37 3+NlA8Qt0 6/9

六個目のルールには、首輪を『爆破』すると記されてある。
つまり、一方通行は此処から無理にでも脱出しようとすると、首輪を爆破される。
超能力者(レベル5)の第一位でも、首を吹っ飛ばされると、さすがに生きることはできない。
能力を使用して、爆破を逃れることも考えた。だが、その前に能力使用を止められるだろう。
ここまで考えた結果、少年はゲームに『参加』することにした。

「仕方ねェな。クリア条件は面倒だが、終わらせねェ限りは出られねェ」

辺りを確認しながら、忌々しそうに一方通行は言う。
どこかに監視カメラが設置されていると思ったからだ。

「それに……どォやら能力を使用できる時間は、増えているわけだしなァ」

それは五個目のルールに記されていた。

『能力使用には時間制限がある。使用時間は24時間とする。
 使用する際は、首輪に付属してあるスイッチを切り替えることで使用可能。
 又、残りの使用時間は、PDAに表示される』

つまり、三十分しかフルで能力を使用できなかった一方通行が、二十四時間も能力がフルで使えるわけだ。
そしてもう一つ、気付いたことがある。

今の一方通行に『杖』は必要ない。

日常生活を送る彼には、必ず補助用に杖が必要だった。だが、立ち上がった一方通行は人並みに『歩けた』。
これはある意味での『ハンデ』、ゲームを主催している運営が除外したのだろう。
他のプレイヤーは走ったりできるが、一方通行はできない。それだと不公平だ。という風に。

「爆破無しで貰えると嬉しいンだがなァ? 統括理事会さンよォ」

ゲームの主催者は学園都市統括理事会だ。と言わんばかりに彼は声を出していた。

「さっさと終わらせる。こンなことに時間を使ってる暇はねェンだよ。クソったれが」

そう言い残すと、一方通行は部屋から姿を消していた。


【一方通行:プレイヤーナンバーA】
【クリア条件:ナンバーが素数のプレイヤー全員のクリア条件を満たす(2,3,5,7,J,K)】
【特殊機能:半径10m以内にあるPDAの特殊機能を無効化する】

590 : VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)[sage] - 2011/04/07 23:51:29.04 3+NlA8Qt0 7/9

ここまでです。暇つぶしで書いただけなので、これ以上は書いてないです……

続きは多分書かないかもです。では失礼しました!

591 : VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都)[] - 2011/04/07 23:56:19.43 8uK4EB1Jo 8/9

続かねえのかよwww
この手の設定だと誰かの首が飛ぶんだよなぁ、俺の占いは当たる
長編になるだろうから仮に続くならスレ立ててほしいな、投下乙

592 : VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県)[sage] - 2011/04/08 00:17:01.54 5ObzU0lRo 9/9

面白そうだが残念だな…乙!