551 : VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] - 2011/06/23 17:10:17.46 VqBNogUh0 1/7こないだ投下した水槽ネタ、ナマズ話が途中だったので完結させてみた。誰得の極み・・・
さかなくん先生が禁書SSをナマズ縛りで書いた風5レス、いただきます
関連
おさかな煉獄
http://toaruss.blog.jp/archives/1033164733.html
おさかな転國
http://toaruss.blog.jp/archives/1033534276.html
おさかな煉獄2
http://toaruss.blog.jp/archives/1034185525.html
前回のおさらい
とうまは、いつもいつも変なことを言うんだけど、今回は度が過ぎてたんだよ。「ナマズ可愛い」ってなにそれ?
だってナマズだよナマズ。あんなヌルヌルで扁平で美味しくて危険で食べやすくて、ってそんな事はどうでもいいんだよ!
魔道書図書館たる私の淡水魚知識を使ってナマズがどれだけ凄い魚かとうまに理解させて、二度と可愛いとか言えないよう
にしてやるんだから。覚悟するんだよ、とうま!!
で、とりあえずナマズ目の多くが電気魚だって紹介したんだけど、ここでおさらいしておくね。
電気魚とは
1)獲物の発する微弱な電気を感知することが出来る感覚器(ロレンチーニ器官など)を持つ
2)常時自ら微弱な電気を起こし、発生した電場の乱れる様子から周囲の状況をレーダーのごとく捉えたり
同種の魚と電気コミュニケーションを行う(弱電気魚)
3)瞬間的に獲物や外敵を攻撃するための高電圧を発生させる(強電気魚)
このうち(1)さえ持っていれば電気魚である、と言えるの。あ、もちろん(2)が出来る魚は当然(1)も
出来るし、(3)が出来る魚は全ての能力を持ってるんだよ。
強電気魚は有名なデンキウナギやデンキナマズ、弱電気魚はアロワナ目の数種、自ら発電しない(1)だけの魚は
サメやエイ、チョウザメやハイギョなどが該当するんだよ。ナマズは大体(1)かも。これら電気魚はその能力で
人間には絶対不可能な100万分の1秒単位の知覚が可能なんだよ。
総じて電気魚って古代魚と呼ばれるタイプに多いのかも。ではではそろそろ本編に行くんだよ!
「あの~、インデックスさん? おさらい部分ちょっとクドくないでせうか?」
「とうまはうるさいんだよ! 電気とかは子供にも判るから紹介しやすいんだよ、ホントはまだ書き足りないんだよ!!」
「えっと……なんでそんなにキレてるんだか分んねーけど、まあいいか。じゃ、どんどんいこうぜ」
「『そなあ』的なウェーバー器官の説明は面倒だから省くんだよ。ナマズは『れえだあ』常備な魚、って認識でいいかも」
「ふむ、ところでナマズの仲間って多いのか?」
「魚類全体でいえばナマズ目は種類数で世界第三位のブランドだね」
「ナマズは第三位かあ、何故だか分らないけどしっくりくるな。ちなみに他の順位はどうなってるんだ?」
「2位はコイ目、1位は断トツでスズキ目だね。純淡水魚に限ればナマズ目がトップなんだよ」
「へえ~、ということは世界中の淡水にナマズの仲間が居るってことか?」
「うん、基本的にどんな山奥の湖だろうが砂漠の小さな小川だろうが洞窟の水源だろうが、ナマズは居るんだよ」
「世界に広がるナマズネットワーク……。大陸移動説の根拠とかになりそうだな」
「その多様性は進化の不思議を読み解く鍵にもなるのかも。次は本当は怖いナマズの話なんだよ」
「ナマズの怖い話? 地震を起こしているのは地面の下に住むオオナマズ、とかじゃないよな?」
「それはナマズが天変地異の前なんかに大暴れする様子から昔の人が想像したお話だけど……」
「地震などの直前に暴れる理由は実際まだ良くわかってないんだってな」
「うん。だからそういう話じゃなくて、ナマズは素手で触ると痛い目をみるよってこと。多くのナマズはトゲがあるんだよ」
「トゲ? 針みたいなアレか。ツンツンしてる」
「背びれや胸びれの先端に1本ずつね。かなり鋭いから刺さるとちょろっと血が出たりするかも。毒を持つのも居るし」
「うげぇ、痛いのは勘弁だなあ。って何? 毒??」
「ゴンズイって海に戻ったナマズの仲間はトゲに毒があるから絶対に触っちゃダメだよ。本体が死んでいても毒はあるから」
「あの派手なゴンズイはナマズの仲間だったのか。明るいところで固まってゴンズイ玉なんか作ってるくせに」
「ナマズは臆病で夜行性が多いから意外かもね。ゴンズイの毒は壊死性、刺されると熱が出たり腫れ上がったり大変なんだよ」
「死亡例も無くはないからな。気をつけようぜ」
「でも、もっと恐ろしいナマズも世界には居るんだよ!」
「もっと怖いナマズ? っていうとジャングルの奥地に居るという女性の股間を襲う『感じるナマズ』のことか?」
「とうま! その魚は冗談じゃなく恐ろしいヤツなんだよ! それと感じる、じゃなくて『カンディル』!」
「そうそう、それそれ(まさか実在するとは……)。で、どんなナマズなんだ?」
「魚釣りや水遊びなどで川に入った人や、川で……用をたそうとした人の……開いてる部分から体内に侵入して食べるの」
「た……食べるって人の体をか? ふざけるなよ! そんなトコ食べられたら大変なことになるじゃねえか!」
「カンディルはアンモニアに反応するから、とくにその辺りから侵入してくるんだよ。細長い体も侵入に丁度いいしね」
「と、ちょっと待てインデックス。ナマズにはトゲがあるんだったな? じゃ、一度侵入されると……」
「そう、トゲが釣り針の返しみたいに引っかかって取れなくなるの。引っこ抜くのはまずムリだね。急いで外科処置しないと」
「……えーと、その、カンディルの描写は過激になる恐れがあるのでこの辺にしておこうか」
「南アメリカのジャングルで川に入る事さえなければ大丈夫かも。そういう人食いナマズが居るってコトだけ覚えといてね」
「よし! やっぱり日本のナマズだよ、可愛い可愛い日本のナマズの話をしようぜ!」
「はっ……趣旨を忘れかけていたんだよ。じゃ、次はいわゆるナマズ、俗に言うマナマズを紹介するね」
「そういえばナマズは何を食べて生きているんだ?」
「日本の淡水魚としては珍しいほぼ完全な肉食魚なんだよ。獰猛で旺盛、淡水のサメって感じだね」
「ふーん、似たような感覚器官を持っていたし、サメと近い仲間なのかもな」
「だとしても種が分かれて数億年、ってレベルの話だから余り意味がないかも。あ、釣りの対象としてもナマズは人気だね」
「釣りねえ。エサは何を使うんだ?」
「ルアーかな? 生き餌を使うならカエルが一般的みたいだね。ゆさゆさ揺らしてたら飛びついてくるんだって」
「あの……インデックスさん、この話のオチが大体読めてきたのですが」
「そんなの最初からバレバレなんだよ。気にしたら負けかも」
「んー、まあ仕方がないから続けるか。で、釣ったナマズを食べるとして、ナマズって旨いのか?」
「ナマズは小骨が少なく匂いが無く、低脂肪高蛋白でクセの無い上品な白身魚だね。専門店じゃないと中々食べられないけど」
「確かにどうやって処理すればいいかとかわかんねえな。でも美味しいのか……。あと水槽で飼ってる人も多いみたいだな」
「マナマズも飼われてるけど、観賞用のナマズの仲間は豊富だからね。それと信仰の対象になってる地域があるね。九州とか」
「とうとう神様になるナマズまで出てきやがったか。凄え、凄えよナマズ!」
「ふふっ……、食用、釣りの対象、観賞用、進化や大陸移動説などの研究材、そして信仰の対象」
「なんて利用価値の豊富な魚なんだ、魅力が多すぎて可愛いとか言ってる場合じゃねえええええ!!」
「そうなんだよ! 分ってくれたみたいでうれしいんだよ、とうま。じゃ最後に、ナマズの特徴をまとめておくんだよ」
電気魚で、ツンツンしてて、世界中至るところに居て、利用価値が非常に高い、カエルが大好きな第三位のブランド魚
「というわけで、あのビリビリは」 「短髪は」
『ナマズのパクリだったんだよー!!!』ドーン
557 : おさかな転國 [sage] - 2011/06/23 17:17:09.65 VqBNogUh0 7/7以上です。自己満足の極み、お目汚し失礼致しました。
タニシとナマズが大好きなのです