617 : VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] - 2011/06/25 16:30:38.11 V4JYFOPI0 1/11


9レス頂きます
>>510-518の設定を引き継いでいます

ですが、前の話を読んで無くても問題はありません



【関連】

もしインデックスと出会ったのが上条さんではなく、○○だったら
http://toaruss.blog.jp/archives/1034282385.html

元スレ
▽ 【禁書目録】「とあるシリーズSS総合スレ」-30冊目-【超電磁砲】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1307804796/
618 : 『無敵』なンざ興味ねェ 1/9[] - 2011/06/25 16:32:48.22 V4JYFOPI0 2/11



そこは膨大な広さを持つ研究所の一室だった。
部屋一面に、巨大な試験管状の装置が並んでいる。
人間一人を収納できるほどのその装置は、おびただしい数が用意されていた。 その数は、恐らく千を下らないだろう。
そしてその全ての試験管は培養液で満たされていた。

それらを見下ろす形で、室内には幅の広いキャットウォークが設置されていた。
その一角に、その少年はいた。 彼は手すりに体を預け、試験管の中の少女たちを熱心に見つめている。

酷く目立つ少年だった。
髪の毛も肌も透き通るように白く、服装も白で統一されている。
全身を白く塗りつぶしたような装いで、唯一瞳だけが赤く、炎に似た輝きを放っていた。

彼の後ろで、男が一人、薄く笑みを湛えていた。
髪をオールバックに纏めた、中年の男だ。 上質なスーツの上から白衣を羽織り、サングラスをかけている。
彼はポケットに手を入れたまま、ゆっくりと、どこか誇らしげな調子で口を開いた。


「これが今回の実験の要だ。 感想はどうだね?」


柔らかい声が少年にかけられた。 しかし、少年はそれを無視した。
少年は首を巡らせて、改めて試験管を見やった。

試験管の中身は培養液だけではなかった。 培養液の中で、十歳程度の子どもが確認できた。
栗色の髪を持つ、利発そうな少女。 全ての試験管に少女が押し込められており、彼女らは全員、同じ顔を持っていた。

彼女らは、ある超能力者のDNAマップを元に作られたクローンであった。



619 : 『無敵』なンざ興味ねェ 2/9[] - 2011/06/25 16:34:00.90 V4JYFOPI0 3/11



「国際法で禁じられている人間のクローンねェ。
 それを大量生産たァ……ハナからまともな実験じゃねェンだろうとは思ってたが」


言いながら、彼は体を翻し、手すりに背中を預けた。
ジロリと、彼の赤い瞳が研究員を貫いた。 底冷えのする氷のような視線だった。


「オマエら、頭のネジ飛ンでンじゃねェか?」

「……それで、君はどうする?」


オールバックの男はゆっくりとした動作でサングラスを外した。
男の目は愉快そうに細められ、人懐っこく光っていた。


「これを見て、君はなお『無敵』を目指すかね」


「ダメだ」 と、彼は呟いた。 感情の無い冷たい声だった。


「……なんだと?」

「今の学園都市には、この手の非合法実験を許さねェヤツがいるだろォ。
 ソイツの手にかかって、幾つもの非合法研究施設が閉鎖している。 ここだって例外じゃねェさ」

「……そんな事を考えていたのか」



620 : 『無敵』なンざ興味ねェ 3/9[] - 2011/06/25 16:35:15.40 V4JYFOPI0 4/11



男が短く笑った。 彼は少年の隣で手すりに体を預けると、先程までの少年のように試験管を眺め始めた。


「ベクトル仮面。 大した能力者のようだが、ここのセキュリティは完璧だ。 万一にも、情報が外部に漏れる事はない。
 例え妨害が起ころうともこちらで対処する。
 必要ならば専門の部隊を用意する事もできるし、何にせよ、憂慮すべき事ではあるまい」

「いいやダメだ」 と、少年が鋭い声で言った。 「実験は潰される」


少年は手すりから背中を離し、男をじっと見つめた。

男の眉がピクンと跳ねた。 彼は笑みを引っ込めると、頬を緊張させた。
少年の言葉を上手く飲み込めていないようだった。 ややあって、彼は唐突に、曖昧な笑みを浮かべた。



621 : 『無敵』なンざ興味ねェ 4/9[] - 2011/06/25 16:36:07.21 V4JYFOPI0 5/11



直後、少年の細腕が男の体を叩いた。
ハエを払うような軽い一撃だったが、男は車にはねられたように吹き飛び、キャットウォークに投げつけられた。
衝撃に息がつまり、痛みで体の自由が失われる。
男は必死になって頭を持ち上げると、少年を睨みつけ、うめき声をあげた。


「な……何、を……」

「さっきの質問の答だ」


男のうめき声に、少年は答えた。


「『無敵』なンざ興味ねェ。 『最強』の力で、泣いてるヤツを助けるのが俺の仕事だ」


少年の体が、激しい閃光に包まれた。
その眩しさに、男は両手で顔を覆った。 閃光は一瞬で収まり、男は恐る恐る両手を下げた。

男の目に飛び込んできたのは、白尽くめの怪人の姿。
男は悲鳴を上げることができなかった。 あまりの恐怖と驚愕に、呼吸さえもままならない。


そんな男を余所に、少年は名乗りを上げた。



622 : 『無敵』なンざ興味ねェ 5/9[] - 2011/06/25 16:36:38.22 V4JYFOPI0 6/11









「ベクトル仮面――――参上ォ!!」









623 : 『無敵』なンざ興味ねェ 6/9[] - 2011/06/25 16:38:24.10 V4JYFOPI0 7/11



ミサカ「……という事があってミサカたちは救われたのです、とミサカはベクトル仮面のカッコよさを身振り手振りを交えて語ります」

打ち止め「その後はこの人も一緒になって、ミサカたちを支援してくれてるんだよ、ってミサカはミサカはドサクサに紛れてこの人に抱きついてみたり」

一方「引っ付くな、クソガキ」ヒョイ

打ち止め「あぅぅ……。 もう、逃げないでよ、ってミサカはミサカは駄々をこねてみたり」

美琴「抱きつかれて上げなさいよ、減るもんじゃないんだし」

禁書「短髪の言うとおりかも。 あくせられーたは恥ずかしがり屋過ぎるかも」

打ち止め「そうだそうだー! ってミサカはミサカはめげずにアタック! ……って」ムギュッ

一方「……だから止めろ」

打ち止め「頭抑えないでー、ってミサカはミサカは手をブンブン振り回して抗議してみたり!」

ミサカ「無駄ですよ上位個体、とミサカは口出しします。手が届いていませんし、ツンツン一方通行にデレを期待するのは絶望的です」

美琴「なーんであなたはそんなに天邪鬼なのかしらねー」ツンツン

一方「……ウゼェ、つっつくな」

ミサカ「ベクトル仮面のように、もっとデレてくれてもいいのですが、とミサカは一方通行に聞こえるようにぼやきます」

打ち止め「ベクトル仮面は、ミサカが抱きつくの許してくれたよ、ってミサカはミサカはあなたともスキンシップしたいなって暗におねだりしてみたり」

一方「……ヤなこった」

打ち止め「むぅぅ~っ」



624 : 『無敵』なンざ興味ねェ 7/9[] - 2011/06/25 16:39:25.78 V4JYFOPI0 8/11



美琴「あら? 打ち止めもベクトル仮面と面識あったの?」

打ち止め「うん。 研究所から解放された時、一度だけ会えたの、ってミサカはミサカは他にもナデナデしてもらって、サインまで貰っちゃった! って自慢してみたり」

ミサカ「彼の対応は紳士的でしたから、妹達の間でもかなり人気が高いのです、とミサカはもう一度、一方通行に聞こえるように呟きます」

美琴「あらら。 これじゃ妹達をベクトル仮面に取られちゃうかも。ねぇ、一方通行」

一方「……俺はベクトル仮面とは違ェンだよ」

打ち止め「拗ねないであなた。ミサカはあなたの事好きなんだから、ってミサカはミサカはあなた一筋って事をアピールしてみたり。 キャッ///」

禁書「私だって、あくせられーたの事大好きだよ!」

ミサカ「感謝していないと言ったら嘘になります、とミサカは婉曲に好意を表します」

一方「……チッ」

一方「そォかよ……」



625 : 『無敵』なンざ興味ねェ 8/9[] - 2011/06/25 16:41:02.56 V4JYFOPI0 9/11



美琴「!」

美琴「なにあなた、もしかして照れてる?」

一方「なっ」

禁書「ホントだ! ちょっと顔赤くなってるかも」

ミサカ「色が白いとこういう時不便ですね、とミサカは写真を撮ります。 パシャリ」

打ち止め「おお~、中々良い腕だね、ってミサカはミサカはネットワークにアップされた写真を確認してみたり」

禁書「こういう時、完全記憶能力って便利かも」ニヤニヤ

一方「……っ」ガタッ

一方「帰る」スタスタ

美琴「ちょ、ちょっと! 何も帰らなくてもいいじゃない」

ミサカ「まぁまぁお姉様。 あれも彼なりの照れ隠しなのですよ、とミサカはここでネタ晴らし」

打ち止め「ミサカたちはもうちょっとお姉様とお話してるねー! ってミサカはミサカはお見送りしてみたり」

禁書「冷蔵庫の中身が少なかったかも! 沢山ご飯買っておいて欲しいんだよ!」

美琴「アンタ、その言い方はどうよ?」

美琴「まぁいいわ。 じゃあね一方通行、また今度」

一方「……」

一方「あァ……またなァ」



626 : 『無敵』なンざ興味ねェ 9/9[] - 2011/06/25 16:43:54.42 V4JYFOPI0 10/11



スタスタスタスタ…


一方「……」

一方「なァンか、慣れねェな」

一方「アイツらを引き取るって言うのは別にいい。迷惑だと思った事はねェし、アイツらと食う飯は美味ェ」

一方「だがマスク無しだと……なンかこそばゆいってーか……!」

一方「あれは……」


学園都市の上空に、立体映像が浮かび上がった。
それは巨大な矢印の映像だった。 まるで道路標識の一方通行標識ようなそれは、ある人物を呼び出すための緊急信号だ。

そして、その信号の名は――


一方「『ベクトルシグナル』」

一方「またどっかのバカが暴れだしたか。 いいぜェ」

一方「ベクトル仮面――――出動だァ!!」



627 : VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] - 2011/06/25 16:44:25.65 V4JYFOPI0 11/11


以上です

ベクトル仮面はデレ分が多い
仮面を被っている(正体が分からない)から恥ずかしくないのだ

あと前回、スレとレス勘違いしてごめんね、9スレも書けないよ


>>529
>>琥珀色の瞳
やっちまった…
マンガ一巻の表紙のインさんが、目の色が金色だったから勘違いしちゃったよorz