561 : VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] - 2011/07/16 21:55:46.38 UyWhoHXX0 1/4変態的な流れに敢えて乗って2レスくださいな。それはもう変態ですとも。
「なあ、インデックス。変体でも編隊でもなく、変態について聞きたいんだけど」
「とうま、わざわざ確認しなくても判るんだよ。私は変態にはすごく詳しいかも。で、どんな事を聞きたいのかな?」
「おぉ! 助かるよ(正直こんな話に乗ってくるとは思わなかったぜ……)。じゃ、グチャグチャドロドロなヤツで頼む!」
「体がとろける感じかな? それは完全変態だね。チョウや蛾、甲虫などに見られるサナギを経由した変態のことなんだよ」
「え、あの、いや……、そういうことじゃなくてですね」
「そもそも変態をする生き物は幼生状態では必要な栄養を摂取することに専念して、成体では繁殖に特化した体になるんだよ」
「ん~、どう言ったらいいのか」
「完全変態では成長した幼虫はサナギに変化するんだけど、その中では体組織を全部溶かして組みなおす作業がされるんだよ」
「あの、インデックスさん! 大変興味深い話ではありますけど、私、上条当麻が聞きたいのはその変態ではありません!!」
「あれ、そうなの? 完全変態じゃない、って事は……、不完全変態っていうのはサナギを経由しない変態だよ」
「……、ワザとだなコレ」
「完全変態に比べると、羽が伸びるくらいで、そんなに見た目が変化しないのが多いかな。バッタやセミがこのタイプだよ」
「そういうのじゃねえ、もっと行き過ぎた感のある変態の話を聞きてえんだけど!」
「ほえ? 行き過ぎた変態?? ……それはたぶん、過変態や多変態のことかな。住んでる場所によって体の形が変化するんだよ」
「あー、もう! なんでそれが行き過ぎてるんだよ!!」
「だって、このタイプは完全変態の一種なんだけど、幼虫の間に何回もサナギになって劇的に体を変化させてしまうんだよ?」
「なるほど。変態はリスクが高い行為。だけど一度だけでは満足できずにどうしても手を出しちまうヤツラなんだな」
「サナギの間は敵に襲われ放題だし変態は失敗の可能性があるし、危ないよね。まあ、そうするべき意味は必ずあるんだろうけど」
「大規模に体を組みなおすためにドロドロに溶かすんだったな。失敗したら……。じゃねえよ! 俺の聞きたいのは」
「光沢材で有名なカイガラムシみたいに完全とも不完全とも言える変態もいるから奥が深いよね、この世界は」
「んあー、よーし分った。じゃあこう聞いたらどうする? 俺が聞きたいのは人間の変態だ!」
「むむ! とうま、そこに気が付くとは今日はやけに冴えてるね。でも人間の話をするためにはちょっと回り道するけどいい?」
「なんだ? まあここまで来たらどんな話でも付き合ってやるけど」
「うん、素直でいいかも。えとね、とうまはメキシコサラマンダーって知ってる?」
「魔術関連……、じゃねえよな。とするとアレか、1980年代に流行ったっていうウーパールーパーってやつか?」
「そう、メキシコの湖に住んでる両生類なんだけど日本ではアルビノ種がCMで有名になった事があったみたいだね」
「ピンクのヒラヒラと円らな瞳が印象的なカワイイ生き物ってイメージだけど、アレがどうかしたのか」
「うん、メキシコサラマンダーは本来両生類だから変態するはずなんだけど、幼生の形のまま性成熟してしまう種なんだよ」
「あー、聞いたことはあるぜ。子供の姿のまま大人になる、アホロートルって言うんだよな」
「その名称はメキシコサラマンダー限定で、普通はネオテニーって言うんだけどね。ちなみにピンクのヒラヒラはエラなんだよ」
「エラが残るって事はカエルで言えばオタマジャクシのまま繁殖するようなもんか。でもそれと人間の変態がどう関係するんだよ?」
「チンパンジーの幼形と人間には外見での類似点が多いから、ヒトもネオテニーではないかと言われているんだよ」
「ん? つまり本来人間はゴッツイ毛むくじゃらになるはずなのに、ツルッツルの起伏に乏しい姿のままで成熟しちゃってるって?」
「うんうん。でもまあ、そういう説もあるって覚えておく程度でいいかも。進化の話に関わると説明が難しいんだよ」
「へ~。本来なら変態するはずがしていないのが人間、か。ありがとな、インデックス。面白かったぜ」
「どういたしまして、なんだよ」ニコッ
「(アレ、当初の目的を忘れちまった気がするんだけど……)」
「(私にえっちぃ事を言わせようとするなんて十万三千年早いんだよ、とうま!)」
564 : 変態 考[saga] - 2011/07/16 21:59:46.49 UyWhoHXX0 4/4以上でした。うん、ごめん、逃げた。