855 : VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[sage] - 2011/10/19 23:35:23.16 Z+XrX9/jo 1/11

それはともかく12レス貰います。キャラとか設定とか色々崩壊してます
形式が途中で変わります。昔書いて放置してたのに足したためです

元スレ
▽【禁書目録】「とあるシリーズSS総合スレ」-33冊目-【超電磁砲】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1314623016/
856 : 上条「インデックスじゃないか! 久しぶりだな!」1/12[saga sage] - 2011/10/19 23:37:05.75 Z+XrX9/jo 2/11



上条「あれ? 布団なんか干したっけ?」

ガラッ

上条「布団……じゃない? ならこれはいったい……」

インデックス「ォ」

上条「シスターさん……? ってもしかして……!」

インデックス「ォ、――――――」

上条(間違いない……コイツは……!)

インデックス「おなか 上条「インデックスじゃないか! 久しぶりだな!」

インデックス「……へっ?」

上条「何だよ来るなら来るって連絡くらいしろよな!」

インデックス「えっ? えっ?」

上条「ほら、そんなとこに居たら危ないぞ。早く中に入れって」

インデックス「ど……どうなってるの?」

インデックス「えっと……君は私を知っているのかな?」

上条「何言ってんだよ。俺達、友達じゃないか」

インデックス「ごめん、私の頭の中には君に関する記憶が無いみたい……」

上条「おいおい……嘘を言うなよ。完全記憶能力を持つお前が忘れるなんて有り得ないだろ」

インデックス「……! 本当に私の事を知っているみたいだね」

上条「……お前、まさか本当に忘れちまったのか」

インデックス「実は私には……ここ一年の記憶しか無いんだよ」

上条「ここ一年……? つまり、お前は……記憶喪失って事か!?」

インデックス「うん……そうなるかも」

上条「そんな……おい、ステイルや神裂はどうした! アイツらは今どこに居る!?」

インデックス「ステイル……かんざき……?」

上条「……それも覚えて無いのか?」

インデックス「……うん。その二人はいったい誰なの?」

上条「ステイルと神裂はお前の友達だ。お前の事を大切にしてくれる最高の友達だよ」

インデックス「ともだち……ダメ、やっぱり思い出せない……」

上条「インデックス……」


857 : 上条「インデックスじゃないか! 久しぶりだな!」1/12[saga sage] - 2011/10/19 23:37:32.98 Z+XrX9/jo 3/11



ステイル「どうやら、この部屋の中に居るみたいだね」

神裂「部外者を巻き込むのは避けたいですが……時間もありません」

ステイル「ああ、一刻も早く回収しないと……。とりあえず、まずは丁寧に呼び出してみようか」

ピンポーン


―――

上条「……こんな時に誰だ? インデックス、ちょっと待っててくれ」

インデックス「う、うん……」

上条「はいはーい、今開けますよ……っと」ガチャ

ステイル「失礼、お邪魔す……君は!」

上条「おおっ! ステイルじゃないか! って事はもしかして」

神裂「ステイル、どうしたのですか? あっ……あなたは!」

上条「やっぱり神裂も一緒か! いやー、久しぶりだな。とりあえず中に入れよ」

ステイル「い、いや……その」

上条「遠慮なんかすんなって。インデックス! ステイルと神裂が来てくれたぞ!」

神裂「あっ……」

インデックス「危ない! 逃げて!!」

上条「ど、どうしたんだよ、急に大声出して」

インデックス「その二人は、私を狙う魔術師なんだよ!」

上条「……はぁ?」

ステイル「…………厄介な事になった」


858 : 上条「インデックスじゃないか! 久しぶりだな!」1/12[saga sage] - 2011/10/19 23:38:41.91 Z+XrX9/jo 4/11



上条「何言ってんだよインデックス。コイツらがさっき言ったお前の友達だぞ」

インデックス「で、でも、私はこの人達に追われていたんだよ……」

上条「どういう事だ……? ステイル、神裂、久しぶりに会っていきなりで悪いけど説明してくれないか?」

神裂「(ステイル……このままでは)」

ステイル「(……大丈夫さ)」

ステイル「何の事だい? 僕と君は初対面のはずだけど」

上条「はあ? お前まで記憶喪失になっちまったのか?」

神裂「……無駄話をしている時間はありません。大人しくそれをこちらに渡しなさい」

上条「それ、って……インデックスの事か!? 神裂、友達を物扱いとかお前らしくねえぞ!」

インデックス「無駄なんだよ……この魔術師達は私を利用する事しか考えていないんだから」

ステイル「そういう事だ。邪魔するのなら、容赦はしない」

上条「……ちょっと待ってろ。今、お前達に思い出させてやるよ」

神裂「何をしても無駄です、やめておきなさい」

上条「少し待ってろって。えっと、確かこの辺に……おっ、あったあった! ほら、これ見てみろ」

インデックス「……これは、私?」

ステイル「……っ」

上条「これは俺が前に、家族とイギリス旅行に行った時に出会った人達との写真だ。そこに写ってるのはお前達で間違いないだろ?」

インデックス「確かに私が写ってる……それに、そこの二人も」

上条「もう一度言うぞ。アイツらはステイル、神裂、お前の友達だ」

インデックス「私の……ともだち。本当なの?」

神裂「そ、それは……」

上条「何があったかは知らないが、もう良いだろ? 話してくれないか?」

ステイル「……仕方ない」

神裂「ステイル……良いのですか?」

ステイル「どうせやる事は変わらないさ。……上条当麻、久しぶりだ」

上条「やっと認めたか……久しぶり、ステイル、それに神裂」

神裂「失礼な事をしました。ですが、色々と事情があるのです」

上条「インデックスの記憶喪失にも関係してるのか?」

ステイル「その通り。……僕達としては君を巻き込みたくは無いのだけど」

上条「今更何言ってんだよ。全部聞かせてもらうぞ」

インデックス「……私にも教えて欲しいんだよ」

ステイル「……わかった。実は、この子には――――」


859 : 上条「インデックスじゃないか! 久しぶりだな!」4/12[saga sage] - 2011/10/19 23:39:43.83 Z+XrX9/jo 5/11



ステイル「――――という訳だ。そしてその子の記憶を消すために、僕達はここに居る」

上条「そんな……嘘だろ?」

神裂「残念ですが、事実です」

インデックス「私……死んじゃうの?」

ステイル「それを防ぐために僕達が居るんだ。こう言うのも変だけど、任せて欲しい」

上条「他に方法は無いのか……? 本当にそれしか無いのか!?」

ステイル「……僕が何もせず、ただ見届けただけだと思うか!?」

上条「……そうだよな、悪かった」

神裂「……その子に対して、私達は何も言えません。ただ、命だけは救いたいのです」

インデックス「あなた達も……苦しかったんだね」

ステイル「……すまない」

インデックス「ううん、謝らないで。むしろ私は感謝しないといけないね」

神裂「感謝なんて……私達は何も出来ず、ただあなたを……」

上条「……クソッ! どうすれば……何か方法が、何か……あっ」

インデックス「……どうしたの?」

上条「そうか……あの人が救いたいってのは、インデックスの事だったんだな!」

ステイル「急に何を……?」

上条「ちょっと待ってろ! 何とかなるかもしれない! 電話電話……っと。あっ、もしもし?」


神裂「誰に電話を掛けているのですか?」

上条「お久しぶりです。はい、上条です。いや、塾の話じゃなくて……インデックスが見つかったんです」

ステイル「……君! 誰と話しているんだ!?」

上条「うっせえ黙ってろ! ……あっ、すいませんこっちの話です。
    本当です、本当にインデックスが見つかったんですよ! えっ? 今すぐこっちに来る?
    はい、はい、わかりました。えっと、住所は――――です。もう着く? そんなまさか」


アウレオルス「唖然。本当に禁書目録が居るとは……」

上条「うわっ!? 急に出て来た?」

インデックス「あ、あなたは誰?」

アウレオルス「当然、覚えている訳が無し。しかしそれで良い。ああ、すまない質問に答えようか。私の名は」

ステイル「アウレオルス=イザード……! 何故ここに居る!」

アウレオルス「ほう、ルーンを操るロンドンの魔術師か。久しいな」

神裂「アウレオルス=イザード、イギリス清教を離れた錬金術師……!」

上条「えっ、何? お前達知り合い?」

ステイル「聞きたいのはこっちだ、何故その男と知り合いなんだい?」


860 : 上条「インデックスじゃないか! 久しぶりだな!」5/12[saga sage] - 2011/10/19 23:40:18.25 Z+XrX9/jo 6/11



上条「いや、ちょっと前に塾に入ろうかって話になって、その塾にいたのがアウレオルスさんだったんだよ」

ステイル「じゅ、塾?」

上条「『三沢塾』って有名な塾なんだぞ。レベルが高すぎてすぐリタイアしたけどな……」

アウレオルス「そんな事はどうでも良い。禁書目録、今だ自身の記憶に苦しめられているのか?」

インデックス「う、うん。そうみたいなんだよ……」

アウレオルス「なるほど、我が『黄金練成』は無駄にはならなさそうだ」

ステイル「アルス……マグナ? まさか……!」

アウレオルス「禁書目録を救うには、必然、完成された錬金術。つまり『黄金練成』で無くてはならない
        中途半端な錬金術師とは違う。私の全てを注ぎ込んだ『黄金練成』、それで禁書目録を救おう」

インデックス「そんな……アルス=マグナなんてあるはずが」

アウレオルス「――飛べ」

ステイル「うわっ!? 浮いた……?」

アウレオルス「――落ちろ」

ステイル「痛っ!」

神裂「その様な詠唱で魔術が使えるはずが……」

アウレオルス「言ったはずだ。我が『黄金練成』は完成している、と」

上条(蚊帳の外ってのはこの事か……)


861 : 上条「インデックスじゃないか! 久しぶりだな!」6/12[saga sage] - 2011/10/19 23:40:56.36 Z+XrX9/jo 7/11



色々あってダイジェスト

上条「これか……?」パチン

自動書記「警告、『首輪』の損傷を確認」

上条「ぐうっ……なんだよこれ!?」

神裂「ど、『竜王の殺息』……!?」

アウレオルス「――消えろ」

自動書記「――別の方法に切り替えます」

アウレオルス「唖然。有り得ない程の魔力……我が『黄金練成』でも防ぐが限界か……」

上条「だったら俺がインデックスに触れれば……!」

ステイル「……魔女狩りの王!」

自動書記「――十字教の魔術を確認。迎撃します」

神裂「先程とは違う魔術……!?」

ステイル「イノケンティウスが……弱まっていく?」

アウレオルス「ならば、――燃え盛れ」

ステイル「……これなら!」

自動書記「――錬金術への対処。迎撃します」

アウレオルス「――消えろ」

自動書記「――複数の術式を同時に」

神裂「……今です!」

上条「ぐっ……おおおおお!!」バキン

自動書記「――修復、――不可――認――」


862 : 上条「インデックスじゃないか! 久しぶりだな!」7/9[saga sage] - 2011/10/19 23:41:53.09 Z+XrX9/jo 8/11



その結果

上条「アウレオルス……起きてくれよ」

ステイル「あの羽の様な物は一体何だったのか……」

神裂「この男の頭に羽が触れた瞬間、そのまま倒れてしまったのを考えると……もう助からないかもしれませんね」

上条「そんな……アウレオルス、起きろ! インデックスが助かったのにテメェが寝たまんまじゃ意味無いだろ!?」

アウレオルス「……んっ」

上条「目覚めた……! 大丈夫か、アウレオルス!?」

アウレオルス「……ここは」

ステイル「学園都市の病院だ。あまり良い事ではないけど、事態が事態なだけに仕方が無くてね」

神裂「羽の影響は無かったのでしょうか? 見た所問題は無さそうですが……」

上条「そうだな……どこか痛むとか無いか?」

アウレオルス「……痛みは無い、しかし一つ問題がある」

ステイル「問題? やはり何か影響があったのかな?」

アウレオルス「正直に言おう。……記憶を失ったようだ」

上条「なっ……本当なのか?」

アウレオルス「いくら思い出そうとしても、その顔には見覚えがない。当然、名前を呼ぶ事も出来なくてな……」

神裂「そんな……」

ステイル「……代償にしては大きすぎるね」


863 : 上条「インデックスじゃないか! 久しぶりだな!」8/9[saga sage] - 2011/10/19 23:42:31.86 Z+XrX9/jo 9/11



あれから数日が過ぎ、学園都市の医療技術であってもアウレオルスの記憶はどうしようもないという結論が出た。
完全に記憶が破壊されている、一人の少女を救った代償にしては重すぎる。
しかし、ステイルは「……彼の取った方法を考えると、相応の代償かもしれないね」と呟いた。

「相応の代償って……記憶よりも大切なものって何だよ?」

「それは彼の名誉のために言わないでおくよ。……聞かない方が良いさ、このまま終わるのが一番って事だ」

それ以上は何も聞く事が出来なかった。ステイルと神裂がアウレオルスを連れて学園都市を去って行く時、
アウレオルスの背中に言葉を投げかけようと思ったがそれも出来なかった。何も知らない、という事がその時は正しい気がしたからだ。



三人を見送った後、俺は自分のいつもの場所に帰ってきた。思えばここから始まった。いや、またここから始まるのかもしれない。

「とうま……あの人は、私のために頑張ってくれたんだよね?」

「あぁ、それとステイルと神裂もな。その分もお前はこれからをしっかりと生きてもらわないと困るぞ」

「……うん。それと、とうま」

ここで今いる場所を確認する、実はここは俺の部屋だ。インデックスもイギリスに帰ると思っていたのだが、
どうやら今戻るのは得策ではないらしい。インデックスに施されていた「枷」を外して何か問題が起きたのだろうか。

しかし、今はそれ以上の問題がある。インデックスの言葉の続きを聞いてみよう。

「これからお世話になります。よろしくね、とうま」

「お、おう……よろしくな」

イギリス清教がどーだとか、魔道書がどーとか、これも色々あるようで。ともかく俺は――インデックスと一緒に住む事になった。


864 : 上条「インデックスじゃないか! 久しぶりだな!」9/9[saga sage] - 2011/10/19 23:43:16.46 Z+XrX9/jo 10/11



インデックスと俺が再開してから数日、完全に忘れていた補習から帰り自分の部屋で二人で食事をしていた時の話だ。

「どうだ、インデックス。学園都市に少しは慣れたか?」

「うーん……なんか機械ばかりでちょっと大変かも。不安な事ばかりなんだよ」

「そっか、知り合いでも出来ればまた違うんだろうけどな……俺も学園都市に来たばかりの時は友達が出来て嬉しかったりもしてさ」

ふと昔を思い出す。子供の頃に向けられた目は今考えても理不尽なものであったと思う。
とりあえず、こうやって学園都市に来た今ではそれで心を痛める事は無くなった(体と財布を痛める事は頻繁にあるが)。

それでも最初は不安に思ってたのには変わりない。まだ何も知らない子供が見知らぬ親元から離れるってのは結構大変だった。
そんな時に出会ったのが、あの男の子だ。

「ねーねーとうま。その友達ってどんな子だったの?」

「ん? その子の事か……なんっつーか、不思議な男の子だったよ」

「不思議な男の子?」

「あぁ、何が不思議ってのは上手く言えねーんだけど……そうだ、髪の毛が真っ白でさ。だから不思議な子、って思っちまったのかもしれないな」

第一印象ってのは強烈に残る物で、その子の場合は白い髪の毛が物凄く印象的だったのを覚えている。
公園で初めて会ってから、何度か遊んだ事は今でも忘れていないし、この場所で暮らす事への不安を幾分か取り除いてくれたのは間違いない。

「その子は今どうしてるの?」

「どうしてるんだろうな……急にその子と会えなくなったから、今どうしてるかとかはさっぱりだ」

「とうま、またその子と会えると良いね」

「だな、っても同じくらいだから子供じゃねーけど。……元気にしてると良いな」

なんとなく寂しそうにしていた白髪(はくはつ)の男の子、自分も寂しい思いをしていたから波長が合ったのかもしれない。
それにしても、どうして急に居なくなってしまったのだろうか。実は彼の名前を俺は知らない。
もしまた会う事が出来たら、自己紹介から始めてみようか。とか考えていると、目の前の少女からグー、という間抜けな音が聞こえた。

「……インデックス、一応聞くけど食べ終わったんだよな?」

「うん、でも足りないからもっと食べたいんだよ」

「いや、食べたいんだよじゃねーよ。もう無い、今日はそれでごちそうさましなさい!」

「えー、とうまのけちー。いいもん、自分で買いに行くから」

インデックスは自分の修道服のあちこちに手を入れて、ここでもない、あれどこ行ったと何かを探している。
そういえば、ステイルが右手でインデックスの服に触るなと何度も言っていた。「歩く教会」、だったか?
もし触ったら「僕もせっかく出会えた知人を火炙りにしたくは無いから気を付けろよ」、とかなんとか……。

「あった! 見て見てとうま!」

「……財布?」

「かおりから貰ったこの国のお金なんだよ。この人、福沢諭吉って名前なんでしょ? 三十枚位あるかも」

「今すぐそれをこっちに渡しやがれ!」

「駄目なんだよ。これでハンバーガーを食べに行くんだから!」

そのインデックスの欲望の表れが俺を新しい「再会」へと導いていく事になるとは、いくら何でも予測できなかった。


865 : VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県)[saga sage] - 2011/10/19 23:48:14.28 Z+XrX9/jo 11/11

コピペしてみたらレス数がよく分からん事になってしまった、ごめんなさい
上条が全員と知り合いだったらどうなんの?ってくだらない妄想でした、どうも失礼しました