978 : 二人の祈り[] - 2011/12/18 10:10:48.21 PI2y5/4C0 1/1

 今度は電磁禁です。

 一人の英雄が北極海に沈んだ。
 多くのものが英雄の生存を祈り続けた。
 女教皇が、教皇代理が、学園都市最強の能力者が、吸血鬼殺しが、陰陽師が、メイドが、医者が、10000人近いクローンたちが、彼にお絞りを手渡した者が、炎使いの14歳が、256人の部隊たちが、その他多くの彼に救われた者、もしくは彼と共に生活し、彼と触れ合った者達が彼の生存を祈った。
 それだけで彼の人徳というものがわかる。


      幻想殺し


 世界を救った英雄の名前である。
 学園都市に、彼の帰還を強く祈る二人の少女がいた。
 禁書目録と超電磁砲。
 一人は地獄のような運命から救ってもらい、もう一人は狂気の実験から救ってもらった。
 強い祈りが出会うとき――物語は動き始める。


御坂「あっ……インデックス」

インデックス「あっ、短髪」

 御坂美琴は、彼の通っていた高校近くを歩いているときに、白い修道女に出会った。御坂美琴は知っていた。彼がこの少女のために命を懸け、北極海に沈んだことを。だから彼女はインデックスに対して複雑な感情を抱いていた。

インデックス「たんぱつぅ……」グスッ

 しかし、インデックスは御坂美琴を見ると同時に泣き出した。

御坂「えっ」

 彼女の戸惑いもお構い無しに、インデックスは御坂美琴に抱きつき、その胸で泣く。

インデックス「どうしよう……私のせいで……私のせいでとうまがぁ……」

 滝のように流れる涙。その涙に誘引されて、御坂美琴も泣いていた。
 そして、彼女は気がついた。 
 このインデックスという小さな少女が、自分を強く、強く責めていることを。
 それは、あの最悪の実験がおこなわれていた時の彼女自身と同じ。
 しかし、今このインデックスという少女と当時の彼女が違うのは、彼のような英雄がインデックスの周囲にいないということだった。御坂美琴は上条当麻という英雄に寄って救われたが、インデックスの周りにはそんな英雄はいまいない。
 インデックスを助けた英雄は、もう死んでしまったのだ。

インデックス「とうまぁ、とうまぁ」グスッ

 故に、御坂美琴に強い決意が生まれる。あのとき自分は上条当麻に救ってもらった。だから、彼が守ろうとしたこの少女を私が救おう、と。
 でも、彼のように救うことはできない。せいぜい、自分にできるのはこの少女の心を安心させてやることだ。
 そう御坂美琴が思ったからこそ、御坂美琴は言うのだった。

御坂「祈ろう」

 それは自然に出た言葉。

インデックス「え?」

 インデックスは戸惑う。しかし、御坂は強い口調で言う。

御坂「私たちであいつが帰ってくることを祈ろう!」

インデックス「そうか……そうだよね、短髪。私たちが信じなくて、誰がとうまが帰ってくることを信じるんだろう」

 そうして、インデックスとみさか御言葉祈る。――――――英雄の帰還を信じて――――――



同時刻――北極海近くの村――――

???「う、うーん。此処は」

 目覚めたうに頭の少年に、小さな少女は言う。

???「ふん、目をさましたか――ヒーロー。まあいい、これから英雄様の凱旋だ」

上条当麻「俺は……生きているのか……。――――早くインデックスのところに行ってやらないと、あいつ心配してるだろうな」


 こうして英雄は再び立ち上がる。

 そう――――祈りは届くのだ。

元スレ
▽【禁書目録】「とあるシリーズSS総合スレ」-34冊目-【超電磁砲】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1320320521/