47 : VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] - 2012/02/06 11:47:13.77 Xr2s10wyo 1/9
ちょっとしんみりしたものを7レス失礼します。
ほんのり通行止め、上インです。
死ネタ注意です。
時間軸はロシア後あたりです。
名前欄を地味に使っています。
# 「「『『やめるものか』』」」
禁書「とうまはね、どこにでもいるようなふつうの人なんだよ」
打止「うん、あまり目立つタイプではないよね、ってミサカはミサカは同意してみる」
禁書「でもね、とても自己中心的なやさしさをもつ人だったんだよ」
禁書「だれでもどんな理由で地獄の底にいても、むりやり引き上げるような人」
打止「そうだね、ミサカ達にしたこともそんなところだった、ってミサカはミサカは回想してみたり」
禁書「でもね、それは特定の人たちにとってめいわくであれこそ、私を救ったんだよ」
禁書「私はとうまに救われたんだよ」
打止「ミサカも救われたんだよね」
禁書「とうまは見ず知らずの私を命をかけてたすけてくれた」
打止「ヒーローさんは殺されていくだけだったミサカ達を救ってくれた」
禁書「その代わり私のためを思って少し騙すようなことをずっとしてきた」
打止「その代わりミサカ達の存在理由は崩壊した、ってミサカはミサカはむず痒い気分」
禁書「私は、そんなとうまが好きだったんだよ」
打止「ミサカは、そんなヒーローさんの事が嫌いじゃなかったな、ってミサカはミサカははにかんでみる」
打止「…………」
禁書「…………」
打止「…あの人は、結局名前を知ることがなかったあの人は」
打止「とても強くて、とても弱い人だった、ってミサカはミサカは断言してみる」
禁書「殻にこもるようなところはあった気がするんだよ」
打止「うん、ミサカ達を沢山殺して、それで自分が傷ついていたのに、やめる勇気も無かった」
打止「ただただ、ミサカ達を殺しつつ、自分をグシャグシャに踏みつけてきた」
禁書「自虐癖があったんだね」
打止「でもね、一度ボロボロになった人は、とても優しくなることが出来るんだよ、ってミサカはミサカは微笑んでみる」
禁書「うん、あの白い人はやさしかったよ、私にお腹一杯ご飯を食べさせてくれて、そして守ってもくれた」
打止「でしょう? このミサカにも生きる意味を与えてくれたの」
打止「何も生きる目的の無かったこのミサカに、教えてくれた」
打止「人とおしゃべりすることの楽しさ、一緒に寝ることの幸せさ、いただきますの嬉しさ」
打止「その為だけに生きようと思えるくらいの事を教えてくれた、ってミサカはミサカは考えていたり」
禁書「うん、とても臆病で、あたたかい人だったんだよ」
打止「ミサカはそんなあの人の事が好きだったんじゃないかな」
禁書「私はそんな白い人の事を救いたかったんだよ」
打止「…………」
禁書「…………」
禁書止め「「…なのに、どうして」」
打止「なんで、あの人は」
禁書「どうして、とうまは」
禁書止め「「死んじゃったのか、なぁ?」」
禁書「ただ傍にいてくれるだけでよかった」
打止「ヒーローになんてならないで欲しかった」
禁書「どうしてとうまは自分を犠牲にして」
打止「どうしてあの人は自分を殺してまで」
禁書止め「「世界を守っちゃったの?」」
禁書「世界がどうでもいいわけじゃない」
打止「世界なんてどうでもいい」
禁書「でもとうまがいなきゃ」
打止「ミサカにはあの人がいなきゃ」
禁書「私は息をしているといえないのに」
打止「ミサカは死んでいるも同然なのに」
禁書「…………」
打止「…………」
禁書「…本当は分かっているんだよ」
打止「ただ、認めたくないだけ」
禁書「なにもこれも」
打止「ミサカたちの」
禁書「私たちの、ため」
禁書「とうまにとって世界を守ることは私たちを守ることだったから」
打止「あの人にとって自分に微笑んだ世界を守ることは当然だったから」
禁書「あーあ」
打止「あーあ」
禁書「さみしくなっちゃう」
打止「やんなっちゃう」
禁書「…それでも私は救うことをやめない」
打止「…それでもミサカは生きることをやめない」
禁書「とうまと、とうまの守った世界のために」
打止「あの人と、あの人の守った世界のために」
禁書「私は」
打止「ミサカは」
禁書止め「「やめない」」
55 : 「「『『やめるものか』』」」[saga] - 2012/02/06 11:57:33.75 Xr2s10wyo 9/9
私達の人生はこれからだエンド。
ふと、こんな終わり方があってもよかったなと思ったのです。
以上、失礼しました。