430 : VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] - 2012/02/29 01:26:54.96 Ee3KEet7o 1/17

上琴です
16レスもらいます
長くてすみません

元スレ
▽【禁書目録】「とあるシリーズSS総合スレ」-36冊目-【超電磁砲】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1328256460/
431 : VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] - 2012/02/29 01:27:42.49 Ee3KEet7o 2/17

2月29日

オリンピックがある年

うるう年の年

1年が366日ある年

そんな四年に一度しかない特別な日、御坂美琴は上条当麻を呼び出した

上条「どうしたんだよビリビリ、いきなり携帯で呼び出して……」

御坂「か、かかか上条当麻ァッ!!」

上条「は、はいっ!!?」

驚いている上条を前に御坂は大きく息を吸う

御坂「…………好きです!!!」

432 : VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] - 2012/02/29 01:28:42.53 Ee3KEet7o 3/17

上条はハァっと大きく溜め息をついた

また魔術師か、それとも今度は能力者か、と考えながら上条は辺りを見回す

上条は頭の中で仮想敵に対してどんなどんな魔術か、もしくはどんな能力かを考えていた

前々から御坂美琴に告白されて説教の数が増えた上条当麻

そんな上条が溜め息をつくのも無理はなかった

しかし彼女もまた限界になっていた

御坂が何度告白しても、まともに相手をしてくれない上条当麻

そんな上条に御坂は更に攻めた

433 : VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] - 2012/02/29 01:30:03.84 Ee3KEet7o 4/17

御坂「だから! 私は操られてなんかいない! その右手はなんの為にあるのよ!」

御坂は叫んだ

今まで培って来た、今までの想いを

そうして上条当麻は御坂美琴と付き合うようになった



上条と御坂が付き合って約半年

上条はなんとか高校二年に進級し、御坂は中学三年に上がった

上条は軽いサイフを更に軽くして、御坂と一緒にお昼を食べているところだ

434 : VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] - 2012/02/29 01:31:03.64 Ee3KEet7o 5/17

上条「半年、ぐらいかぁ……」

御坂「うん? 何が?」

上条「俺たちが付き合ってから今まで」

御坂はそれを聞いて、耳まで赤くなった

半年程も経つのに御坂は上条の言葉には慣れないようだ

上条「俺が高二で、美琴が中三かあ……」

上条は長かった、けど思い出せば一瞬のように経っている時間にしみじみする

上条「美琴はもう進路とか決めてんの?」

御坂はまだ少し頬を染めながら答える

御坂「ま、まぁ、一応は考えてるわよ」

御坂は進路と聞いて、正直高校の事は考えていなかった

勉強をするにはするが、御坂はどの高校にも行ける自身があったからだ

だから御坂は上条との今を楽しんでいた

上条「そうか……」

435 : VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] - 2012/02/29 01:32:31.30 Ee3KEet7o 6/17

上条は考えた

将来のこと

自分はちゃんと仕事に就いているのか、しっかり稼いでいるのか

正直、上条は御坂のヒモにでもなれば働かなくてもいいだろう

だが上条自身がそれを許さない。むしろ御坂を安心して楽にさせたい

上条は決心する

いい仕事に就くには、必ずしも勉強が必要になる

大学を行くにしても、資格を取るにしても、まずは勉強だ

上条は勉強することを決心した

もしも、自分の右手が少しでも御坂を不幸にさせたなら

例えば自分の大学受験が不幸のせいで落ちて、間接的にも将来的にも御坂を不幸にさせたなら

上条は躊躇いもなく自分の右手を切り落としてもいいぐらいの覚悟で決心した

436 : VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] - 2012/02/29 01:33:55.95 Ee3KEet7o 7/17

それからの半年間はお互い顔を合わせるのが少なくなった

御坂は真剣に受験勉強に取り組み

上条は将来のことを考え、必要な科目を集中して勉強した

特に上条は必死に勉強した

友達の誘いも断った。御坂からのメールも返すのを忘れたこともあった

そのぐらい上条は今までの分を取り返すかのように勉強した

土御門や青ピアスは上条を心配した

三馬鹿トリオだったのに、急に馬鹿ツートップになった彼らは上条から離れるようになっていった

だけど上条は勉強をする

寝る時間が惜しいくらいに、欲が勉強することになったくらいに



そして、御坂は高校を合格した

御坂は喜んだ、上条もまるで自分のことのように喜んだ

元々、希望校だったので御坂は喜びを感じる。これくらい当たり前の彼女が涙を流し喜んだ

437 : VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] - 2012/02/29 01:34:46.48 Ee3KEet7o 8/17

御坂が合格した後は二人で祝い合った

しかし、それからは以前と変わらなくなった

御坂は初めての高校で緊張した生活

高校三年になった上条は本格的に勉強を勤しんだ

お互い顔を会わなくなったが、それでもちゃんと繋がっていた

何ヶ月まともに会わなくなっていても、二人共相手の為と思い、苦ではなかった

だからこそ上条当麻は彼女にも会わない分、勉強に精をいれた

438 : VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] - 2012/02/29 01:36:21.44 Ee3KEet7o 9/17

上条当麻は大学に合格した

上条「やった……! 合格したんだ……!!」

青ピ「やったな! 上やん!!」

土御門「あれだけ勉強したんだ、受からないほうがおかしいぜよ」

小萌「上条ちゃん……先生は、先生は……うぅっ」

そこで小萌先生が泣き出す

みんなが上条のことを祝ってくれている

上条「みんな!」

上条当麻はふと思い出す

上条「(……そういや美琴のやつ見かけないな)」

上条「(先に合格したってメールしとくか……)」

上条が携帯を取り出して御坂にメールを送った後、土御門が近づいてきた

土御門の手は自分の、土御門の携帯がある

土御門「イギリスにいるインデックスからだ」

上条「!」

439 : VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] - 2012/02/29 01:37:16.66 Ee3KEet7o 10/17

上条は土御門の携帯を思わず奪い取り自分の耳に当てる

上条「も、もしもしインデックス!?」

インデックス『とうま! 合格したんだって!?』

上条「あぁ! 合格したよ!」

インデックス『とうまがすごく勉強してたの知ってるよ! 絶対合格するって分かってたよ!』

上条「インデックス……」

インデックスは上条が受験勉強に集中し始めた時、勉強の邪魔にならないように自分からイギリスに帰っていった

イギリスにいる間、インデックスはステイルにお世話になっているらしい

それから上条当麻はしばらくインデックスと話した

同じ屋根の下で、同じ釜の飯を食べた仲だ。インデックスも上条当麻といっぱい話した

440 : VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] - 2012/02/29 01:38:47.13 Ee3KEet7o 11/17

大学に入った上条当麻

上条当麻が選んだのは教育学科。上条は先生になるつもりだ

将来的にも公務員のほうが収入が安定して、なにより自分自身に合っていそうだったからだ

先生になって子供達に教え、そして出来ればアンチスキルにもなって困っている人を助ける

上条はそこまで自分の未来を妄想する

だけどその妄想を嘘にしないように大学でしっかり学ぼうと心に決めた

それは隣で御坂が笑ってもらう為で、胸を張って御坂の隣でいる為だ

上条はふと考える

上条「(そういや、最近美琴と会ってないな……)」

441 : VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] - 2012/02/29 01:40:07.96 Ee3KEet7o 12/17

大学二年に上がった上条

何度か単位を落としかけていたが何とか進級する

それ程上条当麻が思っている以上に大学はキツかった

大学なんて遊びみたいなイメージがあったが、上条は決してそんなこと思えなかった

正直、大学生活が面白くない

サークルに入れば楽しいだろうが、上条はそんなものに入らない

勉学でいっぱいいっぱいの自分がサークルになんて入れば勉強する時間が無くなる

自分はなんの為にこんなに勉強しているんだろう、そんなことを考える上条

それを考えると真っ先に御坂が頭に浮かぶ。上条は御坂と何ヶ月も連絡をとっていないことを思い出した

自然消滅、もしかしたら向こうはそんなことを思っているかもしれない

そう思われても仕方ない。それを感じていても携帯を手に取らない上条

大体、今更連絡を取ったってなにを話したらいいのか分からない

442 : VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] - 2012/02/29 01:42:31.35 Ee3KEet7o 13/17

大学三年になった上条

三年生になってから大分月日が流れ、教員試験も着々と近づいてきた

外はまだ寒く、少しだけ雪も降っている

上条は白い息を出しながら校門を出ようとする

そこで上条は立ち止まった

校門の前で見覚えのある人が立っている

上条はすぐに分かった

もしその人が心機一転して、背もグングン伸びて、たとえ別人みたいになったとしても上条はすぐ分かるだろう

御坂美琴

中学生の頃から少し大人っぽくなっていたが、やはり変わらないものがある

レベル5という威厳と常盤台の気品がいまだ変わらず残っている

443 : VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] - 2012/02/29 01:44:08.70 Ee3KEet7o 14/17

上条「美琴!」

上条は思わず叫んで駆けつけていく

御坂は上条の方を振り向くと驚いた顔を隠せなかった

上条は御坂のもとまで近づいた

お互いの顔を見合わせながら、お互いの顔に少し白い息をかけながら

御坂「……ひ、久しぶり」

上条「お、おぅ……」

妙に気まずい空間

それを察してか、御坂は口を開ける

御坂「……実話ね、私……この大学に受験したのよ」

上条は驚いた

御坂「……今日は偶々通りかかったから見物でもしようと思って」

上条「そ、そうか……美琴なら絶対に合格するよ」

御坂「うん……ありがと」

444 : VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] - 2012/02/29 01:45:14.75 Ee3KEet7o 15/17

二人は沈黙した

だけど気まずいような感じじゃなくて

ただ二人だけの、二人の為の時間のような気がして

そんな感覚だった

上条は御坂が大学受験したと言って、自分のことを思い出す

上条は将来のこと、未来のことを考えて大学に入っていった

御坂も同じように考えてるのか、と上条は考える

御坂は何の為にこの大学に入るのだろう

上条は考える

上条「(あれ……?)」

上条は、自分は何の為に大学に入ったんだろう

445 : VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] - 2012/02/29 01:46:11.60 Ee3KEet7o 16/17

答えは決まってる

たった今まで忘れていたけど、何年も前から決まってた答え

上条「美琴……」

御坂「?」

上条「好きだ」

御坂は少し間を置き、そして顔を真っ赤にしていく

御坂の目頭には徐々に涙が溜まっていく

御坂「私も……好き……」

上条はホッとしたように微笑む

御坂もポロポロと涙を流しながら笑う

御坂「ねえ……今日は何日か知ってる?」

上条「え? ……2月29日?」

御坂「そ、私達の記念日……」

上条「あ…」

446 : VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] - 2012/02/29 01:49:34.94 Ee3KEet7o 17/17

上条は思い出した

そういえば、あれから四年もたったのか

四年の内、たった半年ぐらいしかまともに会わなかったけど

その四年は色々あった。とても忙しかった

けどもう大丈夫、やっと落ち着いてきたから

だから次は一緒にいよう

四年とは言わず、十年も二十年も

だから、美琴






2月29日

うるう年の年

一年が366日ある年

そして、上条と御坂の特別な日がある年