534 : VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)[sage] - 2012/03/10 07:03:04.46 AoOe0o6AO 1/5


ほのぼのな話をそっと投下。
3~4レス程いただきます。

元スレ
▽【禁書目録】「とあるシリーズSS総合スレ」-36冊目-【超電磁砲】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1328256460/
535 : 右方の五歳児と後方のアックアさん[sage] - 2012/03/10 07:04:35.34 AoOe0o6AO 2/5




ローマ正教、教皇領。
傭兵ウィリアム=オルウェル―――否、継承を終えた彼は後方のアックアと呼ぶべき男は、同僚となる右方のフィアンマと顔を合わせるべく、『奥』へと通された。
どの様な相手でも動揺はすまいと覚悟を決めてきたものの、アックアは動揺していた。

右方「………」

後方「……」

右方「……」くいくい

教皇「?」

右方「……」ひそひそ

教皇「こう見えて心根は優しい男だ」ひそ

右方「……」ひしっ

何しろ目の前に居るのは、ローマ正教最暗部の一人にも関わらず、四、五歳にしか見えない幼児だったのだから。
無論、アックア自身傭兵時代に少年兵と対峙した事はある。
問題は、この少年が幼過ぎるという事だ。
今は自分の存在に怯えているのか、教皇の陰に隠れ、服の裾をひしと握っている。


536 : 右方の五歳児と後方のアックアさん[sage] - 2012/03/10 07:05:58.27 AoOe0o6AO 3/5

右方「おまえがあらたなこうほうのあっくあか。せいぜいおれしゃ…おれさまをしつぼうさせてくれるなよ」ひしっ

教皇「………」

後方「…宜しく頼むのである」

教皇「…ひとまず私は席を外すとしよう。しばらく話をするといい」

右方「おじいち…きょうこうめ…」

ローマ教皇が屈強な警備数人と姿を消せば、当然アックアとフィアンマは二人きりとなる。


右方のフィアンマ。
燃える赤を名乗る彼は烈火のごとく赤いスーツに身を包み、細い体躯とは裏腹に放つ威圧感は凄まじい。
隠し持つ『第三の手』は不完全であるものの敵と設定したものを倒す為に『手』自体が計算する。
また、フィアンマ自身が魔術の天才であり、『神の右席』として原罪が薄められている上、『知恵の実』を残している為に火に関しての人間の魔術が使える。

537 : 右方の五歳児と後方のアックアさん[sage] - 2012/03/10 07:07:31.06 AoOe0o6AO 4/5


とはいえ、その実は幼児であり。
知らない大人を前にして噛み噛みに喋ってしまうのも、ローマ教皇に向かっておじいちゃんと呼びかけそうになったとしても、幾分か致し方ないといえる。

アックアはしばらく考えた結果、フィアンマに近寄ったかと思うと片膝をつき、そっとフィアンマの頭を撫でた。
撫でられた方のフィアンマといえば、しばし目を瞬かせた後、ふい、とそっぽを向く。
聖母の様な包容力を、それとなく眼前の男から感じ取りながら。


―――後日、「おかあさん」と呼ばれるようになる事を、後方のアックアは知らない。

538 : VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越)[sage] - 2012/03/10 07:07:59.50 AoOe0o6AO 5/5

以上です。

フィアンマさんが幼児だったら上条さんもパンチしないでデコピンしたんじゃないかな、というか皆和むんじゃないかな、と思ったのが始まり。