547 : VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] - 2012/03/11 00:04:01.57 Xx4qxIODO 1/4

新刊ネタ解禁……だよね?
2レスお借りします。

新約4巻ネタバレ注意、とある少女とアドバイザー(?)の話。
PG-12くらい。

元スレ
▽【禁書目録】「とあるシリーズSS総合スレ」-36冊目-【超電磁砲】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1328256460/
548 : VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] - 2012/03/11 00:05:10.45 Xx4qxIODO 2/4

「困ったねー」

人っ子一人居ない団地の廊下で木原円周は呟いた。
人間、どころか生物の気配が全くと言っていいほどしない。

「みんな、どこに隠れてるのかなー」

せいぜい微細な菌類しか存在しなさそうな居住区域。
声音通り心底悩んでいる様子の彼女を叱咤するように、首から掛けた幾多の『ディスプレイ』の中グラフが踊り狂う。

「うん、うん。分かっているよ、数多おじちゃん。こういう時、『木原』ならこうするんだよね」

少女は見えない何かに応えるように呟くと、おもむろにスカートの端を摘み、

ひらりと舞い上げた。

建物の『入口』から、微かな隙間風が吹き抜ける。
心なしか体感温度までが下がった気がした。

「……誰も顔を出してくれないねー」

当然である。
彼女のホームグラウンドたる学園都市で同じ事をしたなら、

『ボクぁ落下型ヒロインのみならず(ry』

などと食い付く輩も居ただろうが。
ここは戦い――いや蹂躙の場であり。
彼女は襲撃者である。

しかし、その当然の理屈を許さないモノがあった。

549 : VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga] - 2012/03/11 00:06:50.29 Xx4qxIODO 3/4

「えっ、――えっ!? うん、そうだよね、数多おじちゃん。『木原』なら、もっと、だよね」

急激にに移り変わるグラフの色彩を眼に映し、円周はもこもこのセーターに手を掛けた。
急かされるように。

「恥ずかしい、けど。『木原』だから、頑張るね」

そのまま、えいっとばかりに脱ぎ捨てる。
下に着ていたブラウスのボタンを指で摘み、丁寧に外すことなく2・3個引き千切った。

繰り返すが、誰も居ない団地である。

「やっぱり何も起こらないよー。まだ私の『木原』が足りないのかな……」

若干しょげながらも手は止まらない。
穿いていたストッキングを幾らか裂き、スカートのホックを外す。
それは引き降ろされることなく、中途半端に腰に引っ掛かっている。

「うう、ちょっと寒いよー……」

しつこいかもしれないが人気の無い場所である。
加えて彼女自身に破壊されたロビー周りは、さながら廃墟の様相を呈している。
侵食してくる外気に震え、円周は肩を抱いた。
見ようによっては心細さに怯える風な仕草で。


――耐えかねたように『ぶしっ』と、1つの『ディスプレイ』が赤に染まった。

俺もう死んでもいいや、つーか死んでるけど。

為す術も無く凌辱されるのを待つような少女の姿を前に、『木原数多』は思ったそうな。

550 : VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[] - 2012/03/11 00:08:03.62 Xx4qxIODO 4/4

以上です。
書かずにはいられなかった。

新刊は、えっ、マジかよ! とかキタ----! とか色々思うところあったのですが、
個人的なハイライトはここですた。

死後までアレな影響残しやがって数多んマジGJ。