243 : VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)[sage] - 2012/05/13 11:41:06.45 3qebSLlyo 1/19

ーー空って結構小さいのよねぇ……ーー


窓の桟に切り取られた、青く高い空を見ながらふと思う。
頬杖をついて見上げた終夏の空。
夏休みが明け、微かに秋の雰囲気が漂ってきたころの独特の空。

学舎の園の中にぎっしりと詰め込まれた建造物が空を狭くし、遠くに見える青藍の空を反射した高層ビル群が無造作に空に手を伸ばす。
空は窮屈そうにその身をよじる。

夏の空に描かれた白い入道雲に。
超音速機が白い筋を作り出し。
熱風たなびくこの学園都市で。
もうすでに聞こえなくなったセミの余韻を耳に感じた。

入道雲も所々形が崩れて不格好。
時々目に飛び込むトンボが秋の雰囲気を醸し出し。
移りゆく季節、時間の早さ。
歳を重ねたものだ、と老人のように嘆息する。

元スレ
▽【禁書目録】「とあるシリーズSS総合スレ」-37冊目-【超電磁砲】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1334385245/
244 : VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)[sage] - 2012/05/13 11:42:24.81 3qebSLlyo 2/19

髪の毛が鬱陶しい。
いや、煩わしいというべきか。
毛先の揃う、それこそ透き通るような金髪。
普段は重力に為されるがままになっているそれを耳に掛けた。

学園都市製の絶対に針がおれないというシャーペンを持ち直し、背筋をピンと伸ばして。
目の前のプリントと睨めっこをする。

右上に書かれた実力テストの五文字。
小さく、それこそ紳士的に。
だけども圧倒的な存在感を放つそれが憎たらしくてしょうがない。穴が空くほどその五文字を見つめるが、もちろん何かが変わることもなく。
ただ時が過ぎる。

迂闊だった、と自分でも思う。
まさかこんな単純なトラップに引っかかるとは。
いや、能力を使って心を読んでおくべきだったか。
今更後悔しても始まらない。
後悔先に立たず、だ。

常盤台にこのような『テスト』と名のつくものがないとしても。
このお嬢様学校三年生がすでに高校三年の内容を終えているとしても。

この常盤台が学園都市にある以上、そして学園都市がこの日本国に位置し、一応地方都市の一部分として区分けされている以上。
そして今だ日本政府が学園都市の作られた『学園都市』という表向きの目的を誇示している以上。

全国一斉テストと銘打たれたテストがあることに気づくべきだった。

245 : VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)[sage] - 2012/05/13 11:43:27.74 3qebSLlyo 3/19

はぁ、と。
自分の口から溜息が漏れる。
憂鬱だ。ナイーブだ。
この感情を表現できるものなど、古今東西なんでもあるだろう。
遥か昔は中国の科挙から、テストというものは存在するのだから。
それこそテストの数だけ、このナイーブな気持ちは存在するのだろう。

目線は実力テストの五文字から自分の左手首へ。
そこにはめられた黒色のブレスレットのようなもの。


ーーまさか能力が禁止されるなんてねぇーー


一体このブレスレットに何円を投じたのか、と疑問に思うほどの出来だ。精神への侵入は勿論のこと、読心すらも叶わないほどの強烈な小道具。
大方、アンチスキルの対能力者用拘束具の転用か。
これを少なくとも常盤台生全員に与えているのだから、もはや感嘆に値する。

どうせこれ以上日本国側からの学生の流失を防ぎたい日本政府側がテストを公平にする為に作らせたのだろう、
と思考していく。

別に能力を封じられようが、テストは解ける。
すでに高校の課程は終了しているし、ましてや『全国共通』と銘打たれたテストだ。簡単でないわけがない。

246 : VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)[sage] - 2012/05/13 11:45:02.30 3qebSLlyo 4/19

しかも自身はこの名門学校の最大派閥の長だ。その名は伊達じゃない。
自分の頭がそれこそ凡人レベルなら、当にその頂点の椅子から引き摺り下ろされている。

今だその椅子の座を保持していることが自分の頭の良さの証明だ。
現にテストの解答用紙の欄はすでに自分の丸っこい字で埋め尽くされており、そこに空白はない。
テスト時間は半分を折り返したばかり。五本指の一つに数えられる常盤台。周りの生徒からはまだシャーペンの音が聞こえる。
自分のこの態度は上出来だろう。

ただ、だ。
不安が残る。

間違っているのではないか、という不安がどうしようもなく自分の心を掻き毟る。
心に波紋が絶えず広がり収束をする気配すらない。
一度立ったさざ波は収まることをしらない。

自分は完璧主義者だ、と思う。
間違いがあったらそれこそすべてをリセットしてやり直したくなるくらいの。
一日をのどこかで何かしらの失敗をしたら、それこそすべてのやる気をなくしてしまうような。

適当にやっているような雰囲気を醸し出しながら、完璧を見せる。
天然そうに見させておいて、しっかりしておく。
ふざけているようでその辿ってきた足跡は直線そのもの。
これが自分のポリシーであり、モットーだ。
そんな矛盾を表に出しながら生活するのが好きだった。

だから、目の前の不安定感漂う解答用紙が気に食わない。
どこかが間違っているような気がしてしょうがない。
間違いが自分そのものを否定されているように感じる。
そしてその感覚が苛立ちを生み出す。


247 : VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)[sage] - 2012/05/13 11:46:33.91 3qebSLlyo 5/19

はぁ、と。
先ほどより大きく、深い溜息が口から漏れる。

試験監督がこちらを睨むが、ほっといてという風にそっぽを向き、その上でシャーペンを脇においてテストが終わったことを示す。
ついでに左手首の異質な小道具をペチッと指で弾いて、能力を使ってないことも提示する。

精神系能力者はその能力ゆえ、人に信頼されることがない。
それでいて絶大な力をもつ自分なのだから、大抵の大人は無視を決め込む。

もう慣れてしまったことだ。
今もこちらを疑心暗鬼の目で見る試験監督の視線を感じながら、まとわりつくそれを気にせずに振舞う。

目線の先はやはり窓に映るその青のキャンパスに。窓際で良かったとふと思う。

夏の終わりの空はどこか脆弱で。
自分はまだ大丈夫と虚勢を張る弱者のようで。
入道雲にかつての元気はなく、所々形が崩れている。
空はだいぶ低くなってしまった。
そんな空をかき混ぜる用に風力発電の羽が周り、高層ビルはその手を伸ばす。
空が狭く感じるわけだ。

学園都市、能力者の頂点。
七人の一角、第五位心理掌握。
食蜂操祈はもう一度ため息をついた。

248 : VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)[sage] - 2012/05/13 11:49:07.82 3qebSLlyo 6/19

夏の終わりが見えたとはいえ、外はまだまだ暑かった。
食蜂は炎天下の中をトボトボと歩く。周りには取り巻きが四人ほど。
向かうは学舎の園内部寮。
いつもの道のりが、遥か千里の道に感じる。

『……っにしてもあっついわねぇ……どうにかなんないのぉ?』

「……女王、テレパシーを使うための演算をするのもその一因ではないでしょうか……」

『だってぇ……口を開くのもめんどくさいしぃー』

結局テレパシーで返答を返す。
口を開くという手間より、脳での演算の方がはるかにたやすく感じる。
もはや口を開くのすら億劫だ。

「……だから校門でタクシーをお呼びいたしましたのに……」

『だ~か~ら~、タクシーには五人も乗らないでしょぉ?どう頑張っても一人は溢れちゃうの』

「その時は私が……」

『アナタは私の補佐役』

「なら私が……」

『あぁ~もう、めんどくさい。その他三名も補佐役に召使い。分かったぁ~?』

「「「「……はい……」」」」

返事が重なる。
はぁ、と食蜂は軽く息を吐く。

この四人はどこか真面目過ぎる。
簡単に言えば、自分を慕いすぎている。
自分は聖人でもなければ、君主でもない。ただ心理掌握という洋服を着た自分を慕っているだけ。
それも何とも言えない微妙な距離で。敬語を使って自分自身を一歩したに遜り、この心理掌握を一歩上によいしょして。

それがあの『電撃姫』には絶対王政を築いているように思えるのだろうか。
フロリダ土産をよろしく、と先日すれ違いざまに呼びかけたところ、シカトを決め込んだ憎たらしいもう一人の超能力者を思い出す。

249 : VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)[sage] - 2012/05/13 11:50:32.16 3qebSLlyo 7/19

「そういえば、一、二年生は広域社会見学でしたわね……確か10日までとか……」

貴女は精神系能力者か。

「いえ、水流操作です」

………

「女王、テレパシーがつながったままです」

これだから暑さは嫌だ。
暑さ故の失敗と言い訳をつける。

250 : VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)[sage] - 2012/05/13 11:51:42.48 3qebSLlyo 8/19

冬の寒さは服を着込めばどうにでもなる。春、秋の気候は言わずもがな。
だが、夏はどうか。
俗に言う素っ裸の状態になろうが暑いものは暑い。

さらに平地と山間部の中間に位置するこの学園都市そのもののロケーション。塩の香り漂う風が吹き付けるわけでもなく、山間部から吹き下ろす風もここまでは届かない。
多摩丘陵を無理矢理切り開いたこの街の上空にたまる熱気がそれを助長していた。


そして、

「お楽しみのようデスが、」

夏に湧き出てくる煩わしい蝿が、

「心理掌握」

自分の中に秘める能力を狙う馬鹿どもの存在が、

「話がありマス」

何より大っ嫌いだ。

251 : VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)[sage] - 2012/05/13 11:52:44.36 3qebSLlyo 9/19

言うのを忘れてたけど、この男は超電磁砲で出た絶対能力進化実験の外人の胡散臭い男です

252 : VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)[sage] - 2012/05/13 11:53:39.80 3qebSLlyo 10/19

バタッ
女王を文字通り取り巻く四人。
風力使いが周囲の空気を操作するよりも早く。
発火能力が周囲を焼け焦がすような火球を作り出すよりも早く。
念動能力の演算が始まるよりも早く。


周囲50メートルの範囲の人間が


心理掌握に支配された。




これが心理掌握。
学園都市最強の精神干渉系能力者。
超能力者
第五位
食蜂操祈


そしてこれが彼女が生き残るための術。
他の超能力者と違い、物理的な防衛手段、攻撃手段を持たない彼女は、普通の女子中学生と何ら変わらない。
それこそ拳銃一発でやられてしまうような。

だからこそ。
彼女は問答無用で叩き潰す。
相手のどんな反撃よりも早く、相手が何かを思考するよりまえに。
相手が何かをしてくるまえに。

油断などしない。
油断などできない。
他の能力者に比べ、圧倒的に弱い彼女が身につけた方針。
これでなければ、他の能力者に太刀打ちできない。
それこそ、生きるための術。

253 : VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)[sage] - 2012/05/13 11:55:37.28 3qebSLlyo 11/19

「やっぱぁ、暑いとこんな虫が湧き出てくるのかしらねぇ~」

そばで巻き添えを食らった取り巻き四名を介抱しながらそうつぶやく。
痛覚を操作。
痛みの遮断。
たんこぶの出来た頭の下にそれぞれのカバンを敷いた。

「はぁ~、めんどくさいわぁ、どうしてくれんのよ、これ」

言葉の矛先は倒れた四人でも、その周りに倒れた重装備の黒服共でもなく、

自分の後ろに超然と立ち続ける存在に向かって。

「なぁんであんたは倒れないのかしらぁ?」

254 : VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)[sage] - 2012/05/13 11:56:55.19 3qebSLlyo 12/19

「フム、これはこれで調整が必要デスね、私にもクラリと来まシタよ」

胡散臭そうな男だと食蜂は思う。
学園都市にしては珍しい外人、いや、顔つきをみるにハーフか。
長身で痩せており、白衣をみにまとっている。
見るからにインテリ系。
いわゆる利用する側
そして私は利用される側。

はぁ、と食蜂はため息をつく。
めんどくさいことになった、と。

「で、あなたはどぉして倒れてくれないわけぇ?私困っちゃうじゃなぃ」

言葉と裏腹にその視線はまっすぐに相手を射抜く。

「なに?ついに科学者は自分たちに能力開発でもしちゃったわけぇ?」

半ば自分を哀れむような声で尋ねた。

「いえ、そんなことはありまセン。ただこう言っておきましょうか、科学の進歩は凄まじい、と」

「ふ~ん」

テストの時につけられたAIMジャマーのようなものか、と推論をつける。

「で、何のようかしらぁ?実験の協力、にしては派手すぎるわよねぇ?」

倒れふさ黒服の男に目をやる。

「こちらもあなたの反抗をある程度は予測していたのデス。デスが、まさかここまでとは……一応学園都市暗部の者なんデスけど……」

またきな臭い話だな、と食蜂は思う。
一方、この部隊の主である顔に刺青を入れた男を、科学者の方は思い出していた。

「それで貴方はどうするのかしらぁ?無理やり私を連れて行くのぉ?」

「それはそれで骨が折れるのが事実デス。先ほどの攻撃でこいつは使い物にならないようデスし」

男は手にした小型の黒い箱を投げ捨てた。

「今から私が話すことに興味を持ったら、でいいデス」

「興味を持たなかったら?」

「サヨウナラ」


255 : VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)[] - 2012/05/13 11:57:31.80 3qebSLlyo 13/19

「貴方にやってもらいたいのは学園都市の防衛網の構築デス」

「却下」

即答。そしてため息。

「心理掌握の能力がどう役に立つのかなぁ、科学者さん?」

哀れみの目線、そしてもう一度ため息。
文字通りサヨウナラしてしまおう。
自分の能力が発揮できるところではない。
背を向け、その場を立ち去ろうとする。

「コードネーム、angel」

男が言う、

「それが計画の名デス」

「天使、ねぇ……」

男の言葉は食蜂の背中に投げかけられる形となっている。

「貴方にやってもらいたいのは、ある人物の頭の中に種を植え付けること」

食蜂の得意分野、か。

「その種はテスタメントによって開花することになるのデスが、まぁそれはどうでもいいデス」

男はそこで息を吐き、

「それが学園都市の防衛網の構築、デス」

「却下」

256 : VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)[sage] - 2012/05/13 11:58:52.71 3qebSLlyo 14/19

再び即答。
食蜂は反対方向に歩き出す。

「私は学園都市がどうなろうが知っちゃこっちゃないわぁ。私の縄張り入ってこなかったらそれでいいわけ」

縄張りを犯した虫をなじるような口調。

「それに、その作業自体をテスタメントでやったらいいじゃない。私よりも正確でいいんじゃない?」

機械は人には勝てない。
蒸気機関という世界初の機械すらそれを証明した。
この学園都市においてはことさらに。

それでわざわざ自分を使う理由がわからない。
ただの時間の無駄、と結論を下した。



257 : VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)[sage] - 2012/05/13 12:00:20.92 3qebSLlyo 15/19

「一方通行」

ピタッと。
食蜂の足が止まる。

「『彼女』のそばには彼がいマス」

彼女、とは洗脳の対象のことか。
そして、一方通行がそばにいる。

「我々は彼の妨害を防ぐわずかな間で任務を完遂しなければならないのデス」

その防衛が一方通行に突破されることを前提とした作戦。
ずいぶん弱気じゃない、と。
いつかのあの忌々しい実験内容が脳裏に浮かぶ。

「……貴方は私の過去を知っていてこれを?」

「ええ」

これまた即答。

「彼に縁のある貴方なら、と思いまして」

さすが学園都市ね、とふと思う。
よくもまぁ、ぬけぬけと人の傷口を。

「それに、彼は今弱体化しています」

「は?」

思わず声がでた
一方通行が弱体化?
あの無敵の能力が?
食蜂の疑問は絶えない。

「ご存知なかったので?」

「この学舎の園にいてそんな情報がはいってくると思うのぉ?」

「いいえ」

沈黙が流れる。
終夏の風が食蜂の髪を撫でた。

「彼の回復はとある少女が握っているのデス」

第一位も落ちぶれたものだ、と感想を漏らした、

258 : VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)[sage] - 2012/05/13 12:01:47.05 3qebSLlyo 16/19

「もしその少女が『彼女』とその仲間である10000人の協力を取り付けたのなら、我々に勝ち目はないデス」

「もし?」

「今のところの彼への協力者は300人、能力使用どころではないのデス」

断片をつなぎ合わせるに、一方通行は能力をなんらかの理由で消失、そしてその10000人の協力を得れれば復活できる、と。

「こっちの戦力は?」

「駆動鎧10数機、そして超能力者第四位、能力者その他多数。」

そこまでの計画の大きさか。

「戦争準備、デスからね」

なんのための?
この科学の頂点たる学園都市に反逆する国家があるのか?
この科学が支配する世界において、一体誰が?
だが、その疑問口に出すことはおろかに思われた

「報酬は?」

見返りを求める。

「前払いでとある私の記憶を、もちろん貴方の役に立つものですが、そして後払いでこれを」

手がお金の形を形づくり、そして握手を求める姿勢に変わる。
これで記憶を除けということだろうか。
科学者の差し出された手を見つめた。
少しの躊躇のあと、その手をとる。
手の感触を味わう暇はなかった。
情報が溢れた。



259 : VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)[sage] - 2012/05/13 12:02:45.09 3qebSLlyo 17/19

「ふぅん、先日の電撃姫の憂鬱の原因はこれかぁ」

「知らなかったので?」

「電磁バリアが邪魔なのよ」

軽く手を降る。

「手を取ったということ参加、ということでよろしいのデスか?」

「えぇ、いいわよぉ」

その返事を言うや否や、彼女は彼に背を向けた。
その場を立ち去ろうとする。
白衣が風になびいたのが、最後に食蜂の目に映った。
誰もが倒れ伏した学舎の園という西洋風の街に、その姿はあまりにも滑稽に見えた。



「あ、あと一ついいかしらぁ?」

少し進んだところで身体を真逆に向けた。

「今日のテスト、数学の最後の一門、BをAに変えといてくれる?」

一瞬キョトンとした顔の科学者が見れた。
こんな表情もできるのか、と食蜂は新たな発見になぜか納得してしまう。

「いいデスが……超能力者が不祥事デスか」

ならばあんたたちが一年かけたレベル6の実験はどうなるのか、とツッコミをいれたくなる。
先ほどの貰った記憶をなぞった。

「いいじゃない、別に」

再び反対方向に振り向く。

「わたしの改竄力でどうにでもなっちゃうものねぇ☆」




あとに残されたのは、食蜂の振りまいた香りの残滓と、倒れ伏す黒服の男共、取り巻き四人、そして

「なら自分でやればいいのでは」
、とつぶやく科学者一名。

そしてそれを見下ろす形の崩れた入道雲を傾きかけた太陽が射抜いていた。

260 : VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府)[sage] - 2012/05/13 12:03:48.91 3qebSLlyo 18/19

以上!!
前にスレ立てて書いてたものの続き
わかる人いるかな?

時々こっちで投下して行こうかな、と思っているのでよろしくお願いします

262 : VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県)[sage] - 2012/05/13 12:11:50.83 Y5muSkB1o 19/19

乙だけど続きものならかまってちゃんみたいなことせずにどこからの続きなのかを示してほしいなあ