470 : 一方通行「オマエは俺のモノなンだからよォ」[sage saga] - 2012/06/02 01:09:17.12 5aR/EEJDO 1/11

お初です。携帯から失礼します。

※欠陥通行です。一方×御坂妹です。
※エロ・グロ表現有りです。
※捏造です。適当です。
※文章がクドいです。

それではどうぞ。

元スレ
▽【禁書目録】「とあるシリーズSS総合スレ」-37冊目-【超電磁砲】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1334385245/
471 : 一方通行「オマエは俺のモノなンだからよォ」 1/9[sage saga] - 2012/06/02 01:11:20.98 5aR/EEJDO 2/11




暗い暗い路地裏で少女は狩られていました。



真っ赤に濡れる彼女を追うは真っ白な少年。



重く深い闇に溶け込む事すら拒絶した彼は。



白く優しい殺戮者は裂けるように嗤います。



もう止めろと叫ぶ誰かから目を背けながら。



さて、少年が本当に殺しているのはだぁれ?

472 : 一方通行「オマエは俺のモノなンだからよォ」 2/9[sage saga] - 2012/06/02 01:13:14.56 5aR/EEJDO 3/11




――八月十六日、午後十時二十八分、第九九九〇次実験、終了。




コツ、と夜の路地裏に固い靴音が反響した。



「回収任務に来ました、と、ミサカは座り込む一方通行に告げます」


狭く暗い路地裏だった。
クーラーの室外機が、低く唸りを上げて真夏の夜の熱気を吐き出し、堆く積まれたゴミの山は、腐っているのか異臭を放っている。
鉄筋コンクリートの壁に挟まれ、塵と油で汚れ、滞留する湿気が肌に重く纏わりつく。
そんな、何処にでもある普通の路地裏だった。

そんな路地裏の暗闇から、無機質な淡い緑に光る軍用ゴーグルを額に付けた、一人の少女が滲み出るように現れる。
彼女が声をかけたのは、路地裏の片隅に無造作に積まれた鉄骨に座る、一人の少年。

色素の抜け落ちた真っ白な頭髪に、病的なまでに白く透き通るような肌。そして、血液の透過によって紅く染まる瞳。
日本人の容姿から余りにもかけ離れた外見の彼は、名指しで声をかけられたにも関わらず、ただ険しい顔を何処かに向けるだけだった。

しかし彼女もまた彼の無反応を気にすることもなく、その焦点がはっきりとしない視線を彼から外し、再び路地裏の闇の中を歩き出す。
鉄骨に座る彼の前を通り過ぎ、路地裏の中の目的の場所へと辿り着くと、彼女は背負う黒い大きな袋を地面に下ろし、膝をついた。

雲が晴れ、明るくなる路地裏。彼女の膝元にも月明かりが差し、油や埃で汚れた路地裏の地面が照らし出される。
そこには、一人の少女が横たわっていた。




四肢を無くし、体中の血液を路地裏中に撒き散らし、裂けた腹から臓物を垂れ流した、彼女と全く同じ顔の少女が。



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473 : 一方通行「オマエは俺のモノなンだからよォ」 3/9[sage saga] - 2012/06/02 01:14:46.99 5aR/EEJDO 4/11




両膝をついた彼女は、そのほんの数刻前まで少女であったものに、何の躊躇も無く両の手を突っ込む。


ぐちゅ、ぐちゅ、と。


熟れた果実を握り潰すような音と共に、彼女は少女の欠片を一つ一つ掬い上げ、丁寧に袋の中に詰めていく。

千切れた冷たい手足。肋骨が剥き出しの胴体。未だ生暖かい臓物。自分と同じ形の頭。

自らが着る薄茶色のサマーセーターや白いブラウスが、血液や脂肪で汚れることも気にせず、彼女は黙々と作業を進める。
その様子を少年は座ったまま、表情の読み取れない無感情な顔で、彼女の背中を見つめるだけだった。


大通りから聴こえる愉しげな喧騒。

噎せ返りそうな濃い血の臭い。

熱帯夜の息苦しい空気。

同じ顔の少女達。

満月の光。

死体。


路地裏には淡々と異常が溢れ、平然と狂気が存在していた。


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474 : 一方通行「オマエは俺のモノなンだからよォ」 4/9[sage saga] - 2012/06/02 01:17:52.95 5aR/EEJDO 5/11




その『非常識』の中で、彼女はある一つの小さな『非日常』に思考を働かせていた。


(……一方通行は何故まだ実験場にいるのでしょうか、と、ミサカは疑問に思います)


彼女が異常と思う因子。
それは、今も彼女が作業する後ろで座ったまま動かない、本実験の被験者である白い少年にあった。
今まで彼は実験終了と同時に実験場を去るのが常で、回収任務が始まるまでその場に留まることなど、一度もなかった。

野外で行われるこの実験の性質上、部外者への露見には細心の注意は払われているが、可能性がないとは言い切れない。
もしそうなってしまった事態の事を考え、実験終了と共に被験者が実験場から素早く立ち去るのは、研究者達からも推奨されている。
しかし、それすらも完全に無視され、今まで一度も起こった事がなかったことが、今現在起こってしまっている。


(先程の実験に何か支障があったのでしょうか?いや、それはない筈です、と、ミサカは即座に打ち消します)


彼女は不測の事態が起きた場合の対処の為に実験の一部始終を監視していたし、"殺された少女と記憶も共有している"。
今回の九九九〇次実験も、今までの実験と同じように滞りなく開始され、滞りなく終了した筈である。


(では、何故?と、ミサカは終わらない疑問に思考をループさせます)


彼の初めての行動パターンを理解する事が出来ず、彼女は小腸を片手にしながら、首を少し傾げるのだった。


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475 : 一方通行「オマエは俺のモノなンだからよォ」 5/9[sage saga] - 2012/06/02 01:19:02.31 5aR/EEJDO 6/11




そして、彼女の『非日常』は加速していく。



「おい」



静寂に包まれていた路地裏で不意に反響したその音は、低く張り詰めた男の声だった。
その声は、少女の欠片を袋に詰める彼女のものではなく、もちろん袋に詰められている少女のものでもない。


白い髪の、白い肌の、紅い瞳の、少年の声だった。


「……何でしょうか、と、ミサカは問いかけます」


少年に声を掛けられたと認識した彼女は、手を止め背後の少年に振り返る。


「オマエの検体番号、何番だ」


検体番号。シリアルナンバー。彼女を、彼女達を識別する為に付けられた、無機質な五桁の数字の集合。


「ミサカの検体番号は10032号です、と、ミサカは一方通行の質問に答えます」

「10032、か」


陰鬱をそのまま声にしたような声色が。


「ハッ、まだまだ殺し足りねェ、ってかよ」


嘲るように、嗤うように、諦めたように、疲れ果てたように吐き出され、夏の夜の闇に霧散した。


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476 : 一方通行「オマエは俺のモノなンだからよォ」 6/9[sage saga] - 2012/06/02 01:20:17.73 5aR/EEJDO 7/11




「てことはつまりよォ、オマエまで回るのには後四十二匹もプチプチプチプチ潰さなきゃなんねェ、って事か。めんどくせェなァオイ」


途端に、口角を吊り上げた彼は口調をがらりと変え、心底楽しそうに、愉快そうに喋りだす。


「なァ、木偶人形」

「オマエ等って『超電磁砲』のDNAに蛋白質やら薬品やらをブチ込ンで培養機で無理矢理成長させた、単価十八万の乱造品なんだってなァ?」

「そうですが、と、ミサカはミサカの出生について、乱暴な表現ながらも事実と合致していることを肯定します」


そんな彼の急激な表情と雰囲気の移り変わりを、彼女は訝しく思いながらも彼との会話を成立させていく。


「そんでもってオマエ等は俺が絶対能力者に進化する為、俺に殺される為だけに造られた哀れな二万体の実験動物だ。違うかァ?」


質問というよりは、確認。彼等にとって当たり前の認識を、彼は今更になって彼女に確認する。


「はい、そうです、と、ミサカは一方通行に背を向け、作業の手を再開させながら返答します」

「なら、オマエ等は俺の為に造られて、俺の為に生きて、俺の為に死ぬ。そういう事だよなァ?」


一つ一つ、噛み締めるように彼は確認を重ねていく。彼女の口から、否定の言葉は出てこないと分かっているように。


「正確には、一方通行の絶対能力への進化の為にですが、と、ミサカは一方通行の言葉が概ね合っている事を肯定します」


「ならよォ」


彼が、嗤った。





「オマエ等は俺の為に造られた、俺のモノってことでいいンだよなァ?」




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477 : 一方通行「オマエは俺のモノなンだからよォ」 7/9[sage saga] - 2012/06/02 01:21:22.45 5aR/EEJDO 8/11




「それは」


違う、と言い切る前に、彼女は突然襲った衝撃に、ノーバウンドで数メートルは吹き飛び、路地裏の壁に叩きつけられた。


「が、はッ!」


受け身など取れる筈もなく、強かに脇腹を打ち、肺の空気が強制的に押し出される。
肋骨は無事だったものの、軽い呼吸困難に陥った彼女は動くこともできず、ただずるずると地面に崩れていく。


(一体、何、が……)


「実はよォ、俺の体ってのは長年研究者共に散々弄くり回されたせいで、ホルモンバランスがメチャクチャでなァ」


酸素不足と痛感で朦朧とした視界の中、白い少年は怠慢な動作で鉄骨から立ち上がり、こちらに向かって歩いてくる。
彼がその足を悠然と一歩一歩進める度、固い靴音が路地裏の壁と壁の間で反響する。


「お陰で男か女かもわからねェ体になっちまったンだが、最近成長期の反動だかで男性ホルモンが分泌されまくってるらしくてよォ」


そして、コツ、と。九十度傾いた彼女の視界の目の前で、彼の黒い靴先が止まった。


「じ、実験外のミサカを、殺害するのは、実験に支障が……ぁぐっ!」


その痩躯からは想像もつかない力で彼女は首を掴まれ、彼の目線の高さまで持ち上げられる。
彼の中で唯一色を持つ紅い瞳と、目が合った。


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478 : 一方通行「オマエは俺のモノなンだからよォ」 8/9[sage saga] - 2012/06/02 01:22:28.06 5aR/EEJDO 9/11




「そのせいで今までサッパリ無かった性欲なンてもんが出てきたンだが、まァコレが随分と厄介でなァ」


頸動脈が圧迫されてることで脳への酸素供給が滞り、緩やかに意識が遠のいていきそうな中、必死に彼の手から脱出しようと足掻く。
が、いくら抵抗しても彼の手は万力のように彼女の首を締め付けたままで、ほんの先だけ地面につく靴が、虚しくコンクリートを擦るだけだった。


「特に、オマエらをブチ殺した後なンか昂ぶって昂ぶって、なァ」

「くっ……言ってい、る意味がよくっ、分かりません、と、ミ、サカは……っ」


その時、何の感情も映さないでいた彼の瞳が、ほんの少し、ほんの一瞬だけ揺らいだのを、彼女は見た。
その瞳の揺らぎを、彼女は以前の記憶の中、彼女達がお姉様と呼ぶ少女の瞳にも見たのを思い出す。


「つまりよォ」


しかし彼等が浮かべたその感情の揺らぎを、彼女達には知覚はできても、理解する為の時間と経験が、圧倒的に足りなかった。

空いていた彼の右手が、彼女の血塗れのブラウスの襟元にかかる。




「オマエをオナホール代わりにグチャグチャに犯してやるっつってンだよ!!」




瞬間、刃物で裂いたかのように嗤った彼は、彼女のブラウスをサマーセーターと共に紙屑のように簡単に引き裂いた。


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479 : 一方通行「オマエは俺のモノなンだからよォ」 9/9[sage saga] - 2012/06/02 01:23:50.30 5aR/EEJDO 10/11




きっかけなンて何でもねェ。
ただ性欲が有り余っていた。それだけだ。


「ん……あ……ぁ、あぁ……っ!く、ふぅ……っ!」


穴さえありゃあ別にその辺の薬中のクソ女でもよかったが、あンなゲテモノ突っ込む前に萎えちまう。
なら、手っ取り早く済ませるには、近くにある人形を使っちまえばいい。


「ひゃ……ふぁ……!?……は、ぁっ!ひぃ……!」


人形相手の自慰行為。性欲処理。
一万回殺した顔に、今更情愛なンざ湧くわけがねェ。


「ぃ、ぎ……っ!?あ……ぁあああああっ!!」


だから何の遠慮も無しにブチ込ンでやったし、実験の時と同じように乱暴に扱った。
濡れてないまま突っ込ンでやるのなンてザラだったし、制服なンて何枚破いたか覚えちゃいねェ。


「い、はっ、あぁ!やっ……ぁ、ああっ!!」


脳の電気信号を弄くって快感を増幅させてやったら、打ち上げられた魚みてェに面白ェぐらい跳ね回った。
死ンだ妹達のグチャグチャの体に押し付けて、血まみれになって喘いでいるのを後ろから思い切り突いてやったりもした。
とにかく、実験終了の度に押し倒して、加虐心が満足するまで責め続けて、性欲が収まるまで吐き出し続けた。


「み、さかはぁ…っ、ぁあああああっ!!」



"あの日"がくるまで、何度も、何度も。



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480 : 一方通行「オマエは俺のモノなンだからよォ」[sage saga] - 2012/06/02 01:25:27.86 5aR/EEJDO 11/11

決して目の前で血みどろになりながら水色の縞々を愉快に振られたからとかそンなンじゃねぇ。
そンなンじゃねぇンだ。

以上です。

妹を上条LOVEにして原作エンドにするか。
一方通行に寄り添う捏造エンドにするか。
というより御坂妹にする意味はなかった。