837 : 美鈴「伸ばして見上げる星の夜月の空」[sage saga] - 2013/02/15 23:06:11.54 8TXb9niAo 1/16

投下します
美鈴R-18なので注意

元スレ
▽【禁書目録】「とあるシリーズSS総合スレ」-38冊目-【超電磁砲】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1350107497/
838 : 美鈴「伸ばして見上げる星の夜月の空」[sage saga] - 2013/02/15 23:06:45.45 8TXb9niAo 2/16

 風呂から上がってバスタオルを巻いただけの姿で冷蔵庫から缶ビールを取り出す。
 行儀悪く冷蔵庫のドアを足で閉めながら人差し指でプルタブを起こし寝かし、大きく足を開いた仁王立ちで飲み口にかぶりついた。
 そして缶の底を天に向けて一気に泡ごと喉から胃袋に流し込む。


「んく……んく……ぷっはぁぁああっっ!!!」


 流石に一気とは行かなかったが、それでも缶の半分ほどを飲み干して、感激に身を震わせるようにオヤジ臭いセリフを吐き出す。


「くっはぁぁっ!!! うまいっ!!!」


 風呂上がりのビールほど旨いものがこの世にあるだろうか。
 人生、この一瞬のために生きているという日本人は山のようにいるだろう。
 高級な作りのオープンキッチン。
 臙脂色で統一された落ち着きのあるそこを離れて市松模様のカバーをかけたリビングのソファへと足を向ける。
 ライトグリーンのカーテンはしっかり閉め切っていて家の外から盗撮される心配などない。

 途中、上半身の姿見を見かけ、ふと覗き込めば贔屓目に見ても十二分若い顔が赤い顔で覗き返してきた。
 茶色の濡れ髪が首筋に纏わりついていてボブカットのように見えるのを差し引いても二十代の顔立ちと言えるだろう。
 実際には三十代半ば、大きな子供のいる主婦である御坂美鈴は鏡像の張りのある肌に満足し、ぐいとビールを一口飲み込んだ。
 身体は火照っているが適温に調整された空調のおかげで快適さが保たれている。

839 : 美鈴「伸ばして見上げる星の夜月の空」[sage saga] - 2013/02/15 23:07:14.60 8TXb9niAo 3/16


 もっとも、部屋の快適さは精々家具や室温程度であって、フローリングの床には乱雑にファッション誌やらが積み重なっており足の踏み場もない。
 針の穴のような小さな隙間の飛び石を踊るように美鈴は歩みをすすめる。
 よ、ほ、っと口で言って片手でバランスをとりながらローテーブル上のリモコンを手に持って、ソファに尻からダイブしながらテレビに電源を入れた。
 比較的主婦スキルの高い美鈴ではあるが、今の姿からは到底主婦業をやりくりしているとは伺えない。
 まぁ、それでも明日久しぶりに夫が日本に帰ってきて、ホテルでのちょっとしたディナーを楽しもうじゃないかというお誘いがあったばかりで。
 そのためのドレスコードを選んでいた、という前提条件があれば多少は微笑ましいものに変わるのだろうか。


「ふう」


 どっこいしょ、といいそうになったのをため息に切り替えて小さな汗をかき始めた缶を再び口にする。
 発泡の苦味のある液体が喉を滑る爽やかさは他の何にも例え難い。
 舌先に残る後味と滑り落ちた先の内臓が熱を持ってくる感覚。
 正しく快感だ。

 あの日のワインのような感動はなくともこの爽快感ばかりはビールの方が上回る、と美鈴は判断した。
 湯上りの火照った身体にアルコールが加わって心地よい浮遊感に繋がっていく。

 美鈴はビールの残りを飲み干すと空き缶をとりあえずテーブルの横のゴミ箱に放り投げた。
 後でゆすいできちんと潰さなくてはいけない。分別ゴミを出すときの作法である。
 面倒くさい、でとりあえず明日に投げ出して濡れた口元を右手で拭う。
 彼女の目元はピンク色に染まっていた。

840 : 美鈴「伸ばして見上げる星の夜月の空」[sage saga] - 2013/02/15 23:07:59.68 8TXb9niAo 4/16


 アルコールには比較的強いものの非常に飲まれやすい美鈴である。
 しかし流石に缶ビール一本でハメは外さない。
 それでも風呂上りで廻りが早いのだろう。
 そのままソファに横になって大きく伸びをした。
 両腕を思いっきり伸ばせば大振りな乳房が苦しそうにバスタオルの下で暴れる。

 まだ髪は完全に乾いていない。
 このままではソファの黒革に染みができてしまうかもしれないが、アルコールの回った美鈴はそんなことは考えなかった。
 聞こえてくるテレビの音にも頓着せず天井を見上げる。
 どうやら不倫を賛美するような内容のドラマらしい。


「真実の愛、ねぇ……」


 常日頃、飄々と大人の余裕のある女を演じているものとは違う、隙だらけのような一言が美鈴の唇から零れた。

 この話と直接的な関係はないがちょっとした事件があった。
 御坂美鈴の娘の想いビトの母親――という関係よりは美鈴の友人、である上条詩菜とよく身体を動かしているスイミングスクールでのことだ。
 一応、高級住宅街にあたるこの区域近くという立地からか有閑マダムがシェイプアップによく励んでいる。
 その中に恐らくは年の頃で美鈴や詩菜とさほど変わらないひとりの女性がいた。


841 : 美鈴「伸ばして見上げる星の夜月の空」[sage saga] - 2013/02/15 23:08:27.47 8TXb9niAo 5/16

 専業主婦で子供は小学生二人。
 夫は会社経営で比較的裕福。
 生活に余裕が出てきて自分のやりたいことをやりたいようにできる、といった羨ましい立場の淑女。

 外からの視線では美鈴も詩菜も似たようなものだろう。
 しかし異なるのは彼女は若いツバメと不倫をしていて、それを自慢気に周囲に話していたということだ。

 現役の大学生である美鈴などは類友だとすら思われていたのだが、自分はそんなことはしていないし夫にバレる前にやめるようにと忠告をした。
 良識があるようなことばっかり言って、と無言ながら反発する姿勢にやや距離をおいて付き合いをしていた、のだが。

 そんな彼女が夫から離婚を切り出された。
 夫婦の財産から随分と持ち出しをしていたらしく、慰謝料どころではなく損害賠償の訴えまで出されたらしい。
 文字通り身一つで追い出され、子供たちとの接触を禁止され、すっかりやつれて十は年をとった彼女をたまたま今日街で見かけたのだ。

 声はかけなかった。
 哀れと思ったが同情はできなかった。
 夫と子供を裏切って得た真実の愛ならば莫大な借金を背負っても嬉々として若い愛人のもとに嫁げばよかろうものを、とさえ思った。
 誤解だ、いい妻になる。もう一度チャンスが欲しい。
 そんな言葉をブツブツと繰り返している様子はかつての彼女と同一人物とは思えなかった。

 美鈴も夫に対して不満に思うことはある。
 しかし、じゃあほかの男に走ろうか、という気分にはならない。
 そりゃ、可愛いと思う男の子はそれなりにいるが愛玩の対象にはなっても身を捨てられるほど愛を注ぐことはできない。
 なんだかんだで夫旅掛を愛していると思うし愛されているとも思っている。
 現在の暮らしに不満がまったくないわけではないが、この暮らしをさせてくれている夫を裏切ってまで得たい真実の愛なんていらない。
 経済的な問題ではない。
 ほかの男では美鈴の心は埋められないのだ。

842 : 美鈴「伸ばして見上げる星の夜月の空」[sage saga] - 2013/02/15 23:08:56.63 8TXb9niAo 6/16



「幸せ、なのかなぁ……」


 薄ぼんやりとしたアルコールの浮遊感の中、美鈴は言葉を口にする。
 不満。
 やはり傍にいてくれない夫には不満がある。
 彼を必要としている人間は世界中にいるし、そのことを妻として誇りにすら思っている。

 ただ、三十代の半ば。
 女として一番脂ののっている時期に身体を持て余しているのは正直辛い。
 特段性欲のことだけではない。
 手をつなぎたい、微笑んでもらいたい、一緒に食事をしたい。
 今日はあれが食べたいな、と言われて買い物に行って、重い荷物を持ってもらって、愛情込めて料理を作って。
 そんな当たり前のことを当たり前に要求したい。

 妻であっても女だし、母であっても女であって、その女を証明したい人間は世界中で一人しかいないのだ。
 やっかいな男に惚れたな、と火照った脳で考えるが、そのことに後悔はない。
 苦労も苦痛もあるだろうが彼以外の女になんかなりたくもない。

 だから結局、御坂美鈴には御坂旅掛が足らないのだ。
 ほかの何者かで代替できるものではないのだけれども、だからこそほかの誰かの前に自分を優先させろよ、といつも思ってしまう。

 あんなこと。こんなこと。
 数時間前に見た落ちぶれた誰かの姿から自分は間違っていないと判断はできるけれども、間違っていないからなんだと言うのだろう。
 歳をとったからといってドキドキしたくなくなったわけじゃない。
 愛情がいらなくなったわけじゃない。
 胸の鼓動を加速させるような言葉が欲しいと思って何が悪い。

843 : 美鈴「伸ばして見上げる星の夜月の空」[sage saga] - 2013/02/15 23:09:37.13 8TXb9niAo 7/16


 白く輝くリングを嵌めた左手をそっと胸に置く。
 動悸を計ろうとする。
 今の娘がそうであるように自分が旅掛の背中を追いかけるのに夢中になってたあの頃を思い出す。


「私、どきどきしてるなぁ……」


 それは、あっけないほど簡単に引き出された。
 この「どきどき」が何を期待しているのか、説明の必要があるだろうか。
 思うだけで身体が反応を始めている。
 バスタオルの下で窮屈な思いをしている乳房の頂点の乳暈から乳首が身を起こし始めている。
 ベッドの上ならばいざ知らず、リビングのソファで『女』が目覚めていることを美鈴は他人事のように見つめていた。

 頭の中で何かのスイッチが点滅している。
 それを入れればあとは勝手に動き出す。
 そうしてくれと何かが訴えている。

 だが、なんとなく抵抗があった。
 身体の奥から湧き上がる切ない疼きを、やっと帰ってくる夫に慰めてもらいたいという期待がある。
 しかし封じればますます膨れ上がって強くなってくる。
 バスタオルでくるまれている肉体の奥で熱が燻りはじめて熾火になる。
 こみ上げてくる劣情が勝手にタオルを外し始めていた。

844 : 美鈴「伸ばして見上げる星の夜月の空」[sage saga] - 2013/02/15 23:10:07.28 8TXb9niAo 8/16


 ふわり、と広がればそこに熟した女の肉体がある。
 二十代の若さと三十代の柔らかさを兼ね備えた、堕ちる果実のような甘さを放つ、身体。
 ビールの酔いが理性の箍を外す。

 まずいな、と美鈴は鑑みる。
 今の自分だったらほかの男を受け入れてしまうかもしれない。
 それは万分の一の可能性かもしれないが、零ではない。その、ありえないほど薄い可能性があること自体が夫への裏切りのように思えてならない。
 気づかぬうちに甘くなった吐息が牝の色を帯びてくる。

 うっすらとした鎖骨のラインの下、顕になった乳房は仰向けの重力に引かれて潰れているが大きさは健在だ。
 食い込む指を押し返す弾力が豊かな盛り上がりを支えている。
 鏡餅のように肋骨方向に膨らんだラインは底面の広がりと横にはみ出た丸みとでボリュームを一層強調している。

 LEDの白い灯り。
 膝から先の瑞々しい足先が輝いて一種芸術品のように映える。
 今の美鈴の姿を絵画にすれば欲しいと思う男は後を絶たないだろう。

 愛撫を待ちわびているように勃起した乳首。
 無意識に開かれた足の付け根には髪と同じ色の恥毛が密集して魅力的な茂みを形成している。
 風呂上がりで肌に密着していて、それでも恥毛の隙間から覗く白い肌がぞっとするほど美しい。

 そこに隠れた女の薗はうっすらと湿っている。
 きっと、部屋の温度よりも平均体温よりも熱を持っているだろう。

845 : 美鈴「伸ばして見上げる星の夜月の空」[sage saga] - 2013/02/15 23:10:58.82 8TXb9niAo 9/16


「アナタが、わるいんだから―――」


 言い訳だ。
 そんなの自分が一番理解している。
 でももう後戻りできない。
 自分で慰めて火照りを鎮めるしかない。

 抱いてもらう時と違って虚しさが残ることは理解している。
 理解していてももうどうしようもない。
 美鈴の中に搭載されいる女という機能は美鈴の意思だけでは止められない。
 やましさと、それをはるかに上回る劣情を、せめて脳裏で旅掛を思い浮かべることで美鈴は受け止めようとした。
 そっと、目を閉じる。


(これは、アナタの手―――)


 左手を右胸に乗せる。
 自分のものだ、遠慮はいらない。
 力強く鷲掴みにする。


「んあっ!」


 溶けそうなほど色っぽい声が美鈴の艶やかな唇から漏れる。
 こんな声、到底娘には聞かせられない。
 しかし、夫には聞いて欲しい。
 いや、夫ではない。自分の『男』に聞かせたい。

846 : 美鈴「伸ばして見上げる星の夜月の空」[sage saga] - 2013/02/15 23:11:28.32 8TXb9niAo 10/16


 持て余し気味の乳房を揉む手から力を抜く。
 乱暴でもいいが、乱暴でなくてもいい。ゆったりとしたテンポで揉みしだく。


「んあっ……あっ、んっ……」


 にむにむ、とした反動。
 こうやってやわやわと揉めば壊れ物のように触れてくれる旅掛の逞しい手を思い出す。
 何もかにも自信に満ち溢れたかのような顔をするくせに美鈴に触れる時だけはおっかなびっくりな顔をしてくる、あの感触。
 それは経験を重ねた今の記憶ではなく出会ったばかりのまだ若い旅掛の姿だった。

 与えられた玩具に夢中になるような子供の顔をして、それでも美鈴が不快にならないようにとめいいっぱい気を使って。
 それを思い出すと触れてもいない場所からとろりと蜜が溢れ出す。
 揉まれた方がこれだけ覚えているのだから揉んだ方も覚えていないと許さない。
 軽い嫉妬の混じった独占欲が美鈴の中に募る。

 自然、胸を揉む手は止まって谷間へと滑り落ちた。
 この部分を使っての奉仕は旅掛が興奮するものだ。
 実際問題として、粘膜でもないそこで快楽を得るのは理に反している。
 しかし自分の女としての特徴で男を喜ばせるという行為はとても嬉しいことだ。


(ここに、アナタの―――)


 屹立する男根から生臭い液体が放たれた。
 もう何ヶ月も前のことで残滓なんか残っているはずもないのに感覚はまだ残っているような気がする。
 あの時鼻腔を満たした若草色の性臭を思い出して疼く女体を悲しいほど熱くさせる。

847 : 美鈴「伸ばして見上げる星の夜月の空」[sage saga] - 2013/02/15 23:11:58.95 8TXb9niAo 11/16


 多分、きっと。
 明日にはそれをしている。しないと許せない。
 旅掛は美鈴のものだし美鈴は旅掛のものでないといけないのだ。

 美鈴は胸の谷間の手を腹の方へと滑らせた。
 すっと通った腹筋と縦に割れた臍。
 無駄な肉を許さない引き締まったクビレ。
 白い場所を通り過ぎれば密集した恥毛を掻き分けて秘裂に触れていた。


(―――こんなに濡れてる)


 想像以上の潤いに美鈴の指は一瞬硬直した。
 フレッシュピンクの粘膜から溢れている透明な液体。
 まるで躾のできない犬が餌を前に涎を垂らしているかのよう。
 美鈴は中指の第一関節でそっとその場所を撫で上げた。


「んあっ!」


 びりり、という微弱な電流。
 電撃使いの血筋というわけではあるまいが、美鈴の背骨に紛れも無く電流が走り、その頭をソファに押し付けるようにブリッジをした。
 すとん、と腰と背中を落とし、荒い息を吐く。

848 : 美鈴「伸ばして見上げる星の夜月の空」[sage saga] - 2013/02/15 23:12:27.58 8TXb9niAo 12/16


 イク、には程遠い。
 しかし明確な一歩。
 美鈴は優しい手つきで割れ目をなぞるように何度も往復させる。
 滔々と溢れる液体が全体に馴染んだ頃、中指に力を込めてくっ、と押せばそれは何の抵抗もなくなかに潜り込んでいった。

 粘膜に包まれた中指をカギ状に曲げる。
 異物を待ち望んでいたその場所は歓迎のように小さく戦慄いて新しい潤滑油を放出する。
 そのぬかるみの中をゆっくりとかき回した。


「あはっ! あっ、あっ!」


 呆けたように半開きになった美鈴の唇から嬌声が溢れる。
 淫らな響きの呼吸。
 閉じた瞼の下、霞がかった瞳は現在ではなく過去の自分を愛撫する旅掛の姿を見つめている。
 淫らなマドラーがかき回すカクテルはどんどんと濃度を増していって怪しげな匂いを放つ。

 中指の動きに合わせてその脇の人差し指と薬指が弾力のある恥丘をマッサージする。
 指の付け根あたりでこすられていた淫芽がフードから顔を出し、そうなれば指の動きは一層激しくなる。
 ちゅくちゅくという卑猥な音が秘裂から奏でられ始めた。

 無意識のうちに左足を膝立てる。
 そのまま立てた膝を横に落とせば見せつけるかのように秘裂が顕になる。
 そのはしたない格好で中指をぐちゅぐちゅとかき回す。
 伸縮性のあるホールは充血して厚みをまし侵入者に絡みついてしごき立てる。
 性器はともかく、指にいくら絡み付こうとも指そのものに快感はないが、愛液で滑るさまはそれなりに面白い。
 シーツのように広がっているバスタオルに大きなシワが寄った。

849 : 美鈴「伸ばして見上げる星の夜月の空」[sage saga] - 2013/02/15 23:12:56.82 8TXb9niAo 13/16


 美鈴は空いている右手を自分の胸に運んだ。
 ぷっくりとした乳首を愛娘に吸わせていた日々が思い出される。
 一人前の女、には少し足りないけれども大きくなった乳飲み子。
 実体験はともかく、自分で性的に慰める程度のことは経験しているだろう。

 いや、もしかしたら。
 ふとそう思うも不思議と焦りや嫌悪感はない。
 あの子が身体を預けるのであれば一生を懸けて愛する人間だけだろうという信頼がある。
 そう言う意味では美琴は明確に美鈴の娘だ。

 母と妻と女と。
 切り分けられるわけがない。
 どれもが連鎖していて、ただ濃淡があるだけですべてが御坂美鈴なのだ。
 例え自らを慰め身悶えしていようとも妻と母を捨てたわけじゃあない。

 たぷたぷと揺れる乳房。
 ツンと尖った乳首を人差し指と中指とで摘む。
 硬さのあるそこを引っ張ればプリンのように全体が揺れる。
 もちろんその間も愛液にまみれた指は執拗に膣肉への抽送を繰り返す。
 乳首に負けないほど勃起した淫芽も覆いかぶさる手のひらの下で明確に自分を主張している。


「あ……ん……あはぁ……」


 快楽の数値は積み重なっていく。
 対数曲線のように一秒前の二倍三倍と加速し鼻にかかったような吐息はどんどんと甘くなる。
 頬の赤みが増せば指の動きはさらに熱がこもり貪欲な女体はエクスタシーへの階段を登ろうとしていた。

850 : 美鈴「伸ばして見上げる星の夜月の空」[sage saga] - 2013/02/15 23:13:23.40 8TXb9niAo 14/16


 ―――が、やはり足りない。
 指では物足りない。
 指だけじゃ足りない……もっと、大きいのが……

 男に奉仕する分には細い指はいいのだろう。しかし耕された美鈴の肉体を満足させるには細すぎた。
 我を忘れる程の爆発的な快楽にはやはり身体の奥まで割り開かれ、叩きつけられるような何かが必要だ。
 もちろん、それは夫旅掛の性器なのだが、彼はまだこの国にはいない。
 大人のおもちゃ、バイブレーターのようなものを持っていればいいのだが、擬似的とは言え夫以外のペニスを受け入れる気は美鈴にはなかった。

 最後の歯車が噛み合わない。
 動かさなくちゃいけない最後の最後につなぐべき歯車が存在せず、ほかの歯車がただ空回りしている。
 細胞は爆発しそうなほど充填されているのに最後の火打石が存在しないのだ。
 それはつまり―――潰されてしまいそうなほどの寂しさを美鈴に与えた。


「ああ、もうっ!
 なんで傍にいてくれないのよっ!
 ばかばかばかっ!!!」


 彼女を知っている誰もが耳疑うような―――旅掛は別として―――子どもじみたかんしゃくを起こし頭をかきむしる美鈴。
 目元には涙すら浮かんでいる。
 身体は火照っていても心が爆発しない。
 豊満な肉体を満足させることができるのは結局のところ御坂美鈴ではないのだ。
 素敵な大人としてのレディはここにはいない。
 ただ少女のまま大きくなった女性がいるだけだ。
 いくら年齢を重ねたって美鈴は恋というトリガーなしにエクスタシーはたどり着けない。
 自分の身体を必要として、自分の身体に溺れてくれる御坂旅掛の存在が絶対的に不可欠なのだ。

851 : 美鈴「伸ばして見上げる星の夜月の空」[sage saga] - 2013/02/15 23:13:57.73 8TXb9niAo 15/16






 結局、美鈴は疲れ果てるまで自分を慰めたが達することはできず。



 夫が帰ってくる大切な日の前日だというのに明け方まで一睡もできないまま疼くカラダを抱きしめていたのだった。






852 : VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] - 2013/02/15 23:15:05.84 8TXb9niAo 16/16

以上です
ねーちんの恥辱攻め系のえろを書こうと思ってたら何故か美鈴さんになりました