86 : VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga] - 2013/10/15 15:48:52.32 97qUhm+Y0 1/11
どうも、ちょっと妄想を吐き出しにきました
一方通行と妹達の実験の内容です
グロ描写はひどくないと思いますが、血の表現がちょっとでも嫌な人はスルーで
よろしくお願いします
「これを見ろ!」
「………」
とある日のとある実験場所
「毎月1日限定、行列のできるクレープ店の『めちゃ盛りヤシの実クレープ』だ!」
病的なほど白い肌、日光を反射する白い髪、それとは正反対の黒い服を着た
230万人の頂点の最強の超能力者は、手に持っているクレープを自慢するように、ひけらかすように目の前の少女に見せ付ける
しかし、少女は表情筋の働いていない無表情のままだった
「それがどうかしましたか? とミサカは疑問を口にします」
「うまそォだろ? 食いたくはねェか?」
「このミサカは本日3分後に開始する実験のために調整されて、現在ミサカは空腹を感じていません。
したがって、それをミサカが食べる必要性はありません。とミサカは現在の状態<コンディション>を説明します」
「ンだよ。食わねェのかよ。なら、俺が食っちまうぞ?」
「どうぞ。とミサカは符号の確認をしたいのを我慢してすすめます」
「………つまンねェ」
そう言うと、最強は手をぶらりと下げクレープに用はないという風に
落とした
「? 捨ててしまうのですか? とミサカは無惨
にも地面の上でぐちゃぐちゃになったクレープを見つめながら尋ねます」
「良いだろ、どォでも。……それにどォせお前もすぐこれと同じ姿になるンだからよォ」
「2分が経ちました。被験者一方通行は所定位置についてください。これより、第───」
最強はクレープなど最初から存在しなかったかのように一瞥もくれずに独り、口を引きつるほど広げ笑う
「──さァてと、今日も楽しい、愉しい
素敵で愉快な実験〈遊び〉を始めるか」
またとある日のとある実験場所
最強はお世辞にも似合うとは言えないぬいぐるみを持っていた
「今日は偶然にも、両手にぬいぐるみ持って来ちまった。さて、お前は苦手<ウサギ>と毒手<パンダ>どっちがいい?」
「……実験に必要ない物は持ち込むべきではないのでは? とミサカは至極当然のことを言ってみます」
何度も何度も顔を合わせる同じ顔の少女は、何の感情も読み取れない無表情で応える
最強は先ほどまでの面白がるような表情を消して、鬱陶しげに聞く
「……たく。折角なンだからもっと別のリアクションはねェのかよ」
「別の、と言われましてもミサカにはどうすればいいのかわかりませんとミサカは困惑しつつ答えます」
「あァ、お前ら『人形』に大袈裟なリアクション求めるほォが酷ってことかよ。チッ……邪魔だな」
「あ、また捨ててしまっていいのですか? とミサカは一瞬で潰されてしまったぬいぐるみだった物を眺めながら尋ねます」
「いいンですゥ。どうせ、お前もすぐに内臓ぶちまけながら潰されるンだからなァ」
最強は一度も中から綿をはみだたせたぬいぐるみを振り向き見ることはなかった
またとある日のとある実験場所
「さァて、お前らとのつまンねェ問答にも飽きてきた……が、まァこれを見ろ!」
「そ、それはっ!? とミサカは漫画でよくあるセリフを言ってみます」
「実物を見るのは初めてじゃねェか? これが『いぬ』だ!!」
最強の手には小さな子犬がいた犬種はわからない
だが、毛並みがキレイな真っ黒な犬だった
最強は犬を両手で持ち、前に突き出す
少女のすぐ目の前に最強は立っていた
子犬の黒いのに綺麗な光が見える目と少女の目が合う
その時、初めて少女の表情は変わった
焦り期待困惑興味迷い、全部がごっちゃになったような
それともまったく別物の何かなのか
最強にはそれが何かわからなかった
だが、確かに変わった
最強は何かを煽るようにあざ笑うように確かめるように認めたくないような顔で声で
笑う
「ハッ、人形風情が物欲しそォな顔してンじゃねェか。シて欲しいなら上手におねだりしてみろよ、ン?」
「………ミサカは、」
「あ?」
「ミサカはその状態のまま実験を開始するのは実験内容に合致しないためその動物を離すべきだとミサカは考えを述べます」
「あっそ………」
最強は少女の返答にあからさまな落胆と少しの安堵を含んだため息をつく
そして、子犬を地面におろした
子犬が小さな前足をつかって最強の足に戯れるが最強が下を向くことはなかった
(諦めたのでしょうか、どんどん離れて行ってしましました。とミサカはいぬの行方を目で追いながら実況中継します
それにしても、一方通行は何がしたいのでしょうか? とミサカは最近の言動の疑問を持ちます。
しかし、ミサカには分かりません――――)
「被験者、一方通行は所定の位置についてください。符号の確認をします―――」
「やっぱ、人形は人形で、この実験の道具に過ぎねェか。あァあ、面白味もねェし、興味も失せたわ」
最強は退屈そうに、つまらなそうに光さえも反射し拒絶した目で少女を見る
少女は時間を正確に計りながら、無表情に光をまだ持たない目で最強を見る
二人は叫ぶ、それさえも計画内だと笑う誰かの手のひらの上で
正義とは正反対のくだらない歪なクソッタレな実験〈お遊戯〉を披露する
「それじゃあァ、モルモットの公開解剖実験といきますかァ!!」
(ミサカは実験動物なのですから! とミサカは自分の置かれている位置を存在理由〈アイデンティティ〉を声に出さず叫びます)
またとある日のとある実験場所
最強と少女は一定の距離を空けて対面する
「………今日は何も持っていないのですか? とミサカは質問します」
「あァ、もォ飽きたからな。今度は別のことして遊ぶことした」
「………?」
「昔の拷問って結構エグイのが多いンだよなァ。お前も知ってンだろ?」
「多少の知識ならネットワーク内に存在します。とミサカは端的に事実を述べます」
「さて、ここで問題です。お前は何時まで呼吸ができるでしょォかァ?」
「――――実験を開始します」
「ハァイ、時間切れェ。答えはァ………身を持って体験してみなァ!!」
会話が成り立たない、言葉の遣り取り
会話をする意味のない、言葉の投げ合い
イッポウツウコウな言葉の応酬がその場所に響いた
同日同場所
「……コーヒー飲みてェ」
最強は真っ赤な地面の上に立つ
白い肌、白い髪、黒い服何も変わってなどなかった
横に転がっているのは少女だったモノ
最強の『ココロ』は何も発しないのか、発することもできないのか
何の感慨も罪悪感も達成感も喪失感も湧かなかった
最強は気だるげに面倒臭そうに呟く
一人でいるこの場にすぐに転がってるモノと同じ少女達が来る
それを待たず最強は歩きだす
相も変わらず最強の目には光はなかった
ただ、少女だけが瞳の中に反射していた
同じ実験動物〈モルモット〉達は最後まで、実験が壊されるまで
お互いの気持ちがわからなかった
それはしかたがないことだったのかも知れない
片方は悪意も好意も、己の心の叫びさえもすべて反射して中にいれなかった
片方は悪意も好意も、己の心さえ何もかもすべて教えてもらえていなかった
己も満足にわからないモルモットに相手〈モルモット〉の気持ちを想うことなど難しい話だ
何かが違っていれば、結末は変わったかもしれない
だが
もしも、の話など今の彼らには話してもしかたがなく関係もない
もう終わった話だから
謝罪も後悔も懺悔も贖罪も赦しも口に出す機会は、偶然だろうが必然だろうが、絶対に必要なく存在しない
赦さない赦されないその宣言と決意があれば良かった
しかし、一つだけ言えるのは瞳に光を持たなかった二人だが、お互いのことだけはその目に何度も何度も何度も何度も映して
モルモット達は殺し逢った
という事実だ
その回数、10032回
そして、最後の10032回目に初めて彼らはお互い以外を映して戦った
とある無能力者と超能力者〈ヒーロー達〉と″モルモット″ではなく″ヒト″として
96 : とある深部の実験動物達[saga] - 2013/10/15 15:58:36.90 97qUhm+Y0 11/11以上、寝言は寝て言えレベルの妄言でした
絶対にとは言い切れないが、まったくもってありえない実験内容でしたが、どうでしょう?
もちろん、自分はこの実験を擁護するつもりは全くありません
だけど、一方通行が彼女らを脅す前にほかの事に興味を持たせるような行動していたら、と考え書いてみました
この話はかなり余分を切り捨てて書いたので説明不足があるかもしれません
なんせスレ立てする余裕がないから無理やり纏めたものなんで
n番煎じかもしれませんが感想等下さればうれしいです