509 : VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(SSL)[saga] - 2014/06/24 02:44:26.02 7fJt/jZV0 1/7夜中のテンションで書いたやつを数レスお借りて投下します
きっと後悔するだろうけど、ハメを外しますね
加群さんとバードウェイちゃんのお話です
認めたくなかった。
ただ、それだけ。
「聞いてくれ先生! 私、最近ブラを付けはじめたんだ!」
聞きたくなかった。
そんなことは。
「この調子でいけばいつかは姉ぐらいになるぞ……!!」
認めたくなかった。
愛しい教え子がB以上になったなんて。
聞きたくなかった。
愛しい教え子がB以上になったことなんて。
……もうここにはいられない。
出るんだ!! こんなところから!!
外にある広い世界へ行けば―――――――必ず、理想郷にたどり着ける!!
そう信じて……
加群「――――ハッ!」ガバッ
マリアン「うおっ!」ビクッ
ミョルニル『お、やっと起きたね』ガタゴト
加群「……ここは?」
マリアン「えーっと、覚えてないのベルシ?」
加群「私は眠っていたようだが……何かあったのか」
ミョルニル『ひどく酔ってたんだよ』ガタゴト
マリアン「裏路地でベルシを見つけて私たちが介抱してやってたとこだよ」
加群「そうだったか……確かに気分が優れないな……」グラグラ…
マリアン「まったくもー! 普段お酒なんて飲まないのに無理して何杯も飲んじゃうからだよ!」
ミョルニル『ちなみにここは隠れ家的な空き部屋だよ』ガタゴト
加群「すまなかった。私がどうしようもない男で……」
マリアン「……あんまり思いつめないでよ、ベルシ。こんなことで気に病むことはないからさ」
ミョルニル『でもどうしてお酒なんて飲もうと思ったの?』
マリアン「うん、それは気になるね」
加群「……きっと、認めたくないものを必死に否定したかったからだろう」フッ…
マリアン「?」
ミョルニル『?』ガタゴト
加群「さて、もうすぐ早朝だな。朝食でも食べに行こうか」
マリアン「そうだね、そうしよっか!」
ミョルニル『わーい』ガタゴト
加群(私が否定したかったもの……か)
◆ロンドンのとあるレストラン◆
マリアン「おー、全部ベルシがお金払ってくれるなんて太っ腹だねえ」モキュモキュ
ミョルニル『だねえ』ガタゴト
加群「迷惑をかけてしまったからな。むしろこれぐらいしか返せないよ」コーヒーズズー
<ガッシャーン!! アアッ!? スミマセンオキャクサマ!!
マリアン「んん? あららー、ウェイトレスがお客にジュースぶちまけちゃってるよ」
ミョルニル『しかも女の子に』ガタゴト
加群(……お気の毒様だな。女の子が泣き喚かないことを祈ろう)
???「ちっ、朝っぱらから散々だ」
???「ボス、お着替えお持ちしてまいりますね」
???「早くしろ。ベトベトしてて気持ちが悪い」
加群(……ん? まてよ、この女の子はもしや……)
マリアン「パスタうまー♪」モキュモキュ
ミョルニル『マンゴージュースうまー♪』ガタゴト
???「お着替えの準備が整いました。あちらの車内でどうぞ」
???「……はあ、仕方がないか」スタスタ
加群(やはりだ……間違いないッ!)
加群(一目瞭然だ! 私の目でも見分けれるほどの!)
加群(この娘、"B以下"じゃないか!!!!)
加群「マリアン、ミョルニル。ここにお金を置いておくからあとは好きに食べて帰ってくれ」
マリアン「んん? どったのベルシ?」
ミョルニル『ベルシ?』ガタゴト
加群「……察してくれ」
マリアン「……了解、だけど早く帰ってくるんだよ?」
ミョルニル『もう酔いつぶれないようにね』クスクス
加群「……ありがとう」ニッコリ
加群(ようやく辿り着いた……私の理想郷に……)ジーン…
◆ロンドンのとある大通り◆
後部座席のドアが開き、衣服を濡らした少女が車内に乗り込んだ。
シックなデザインの黒い車の周りには黒い礼服を着込んだ男達がまるで一人の少女を守護するように立ち並んでいた。
彼らの正体は、英国最大規模の魔術結社『明け色の陽射し』。
そして後部座席で着替えを行う少女の名は、レイヴィニア=バードウェイ。
魔術業界では幾人もの魔術師が畏れを抱く残虐非道な"マジックキャバル"である。
バードウェイ「げっ、素肌にまでジュースの匂いがついてやがる……」
するりと上下の衣服を下着以外全て脱ぎ捨て、少女は軽く溜息を吐く。
外から見る車窓からは車内が見えない仕組みが施されており、気の抜くままに着替えができる。
ふと、車内にあるTVモニター程度の鏡に映る自身の胸が気になった。
その胸には、ブラを付ける必要も感じないほどの小さな膨らみしかなく、一人の女性としては自信が微塵もない。
バードウェイ「…………、」
むにっ、と自分で揉んでみるが二の腕の柔らかさぐらいの膨らみしか感じない。
膨らみがあって柔らかいが、それはどうしようもなく小規模だった。
何かを諦めるようにして、バードウェイは再び重い溜息を吐いた。
バードウェイ「さっさと着替えてしまおう……」
そう力無く呟き、新品の衣服に手を伸ばした。
その瞬間だった。
バガンッ、と運転席のドアが勢いよく開き、何者かが車内へ侵入してきた。
バードウェイ「きゃっ!?」
即座にバードウェイは新品の衣服を強引に掴み、素肌を隠す。
が、その何者かは運転席のドアが閉め、エンジンを掛けはじめた。
バードウェイ「―――だっ、誰だお前はッ!?」
その何者かは、バードウェイの側近である黒い礼服姿の男ではなかった。
何者かは白いコートの端を揺らす素振りをしながら、機嫌よく答えた。
加群「私は木原加群。ベルシと呼んでくれても構わない。……要するに、君に惚れた男さ」
そして犯罪的な組み合わせの二人の男女を乗せた黒い高級車は、道端に倒れ伏せた礼服の男達を置いて何処かへ去っていく。
―――これは、一人の男が追い求める理想郷への道すがら。
515 : 加群「B以上は乳として認めない」バードウェイ「殺すぞ」[saga] - 2014/06/24 02:53:50.54 7fJt/jZV0 7/7以上です
加群さんの持ちネタ「B以上は乳として認めない」から思いついたお話でした
バードウェイちゃんのちっぱいに一目惚れした加群さんという電波を受信した結果がこれです
何が言いたいかっていうとバードウェイちゃん可愛いってだけです、ハイ
いやほんとにもうお粗末さまでした……ごめんなさい