867 : 1/3[sage] - 2015/01/12 22:23:16.22 Zh8dUqdv0 1/3

美琴「ちょっとアンタ、待ちなさい!」

上条「ん? ああ、ビリビリか」

美琴「相変わらず失礼ね。今日という今日は」

上条「勘弁してくれよ。カミジョーさんは疲れているんです」

美琴「って、本当に顔色が悪いじゃない。また何かのトラブル?」

上条「もう解決はしたんだけどさ。魔術といってもわかんねぇよな」



美琴「――惚れ薬?」

上条「そうらしい。俺を仲間に引き入れようとする連中が搦め手できやがった」

美琴「ただのキャンディに見えるけど。何だか眉唾ね、その右手を持つアンタに効くのかしら」

上条「知らねぇよ。別に信じなくてもいいけど、殴り合いの方がよほど楽だったぜ……」

美琴「ふーん。ぱくっ」

上条「ちょっ、どうして食べてるんですか御坂さん!?」



美琴「あんまり美味しくない……」

上条「いつからお前、食いしん坊キャラになったんだよ! 早く吐き出せって」

美琴「こんなのニセモノに決まってるじゃない」

上条「だからって何もわざわざ」

美琴「アンタのことだし、女の子に騙されて鼻の下を伸ばしてただけでしょ」

上条「ぐっ。どうなっても知らねぇぞ」



美琴「これを舐めてるだけでいいの?」

上条「溶け切るまでの約十分間、意識を集中してた相手に惚れちまうって話だったな」

美琴「噛み砕いたり、飲み込んだら?」

上条「効果が不充分なんじゃねぇか」

美琴「仕方ないわね。そこのベンチでしばらく時間を潰しましょ」

上条「へいへい」

元スレ
▽【禁書目録】「とあるシリーズSS総合スレ」-40冊目-【超電磁砲】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1379543420/
868 : 2/3[sage] - 2015/01/12 22:24:17.46 Zh8dUqdv0 2/3

美琴「……」

上条「……」

美琴「……ちょろっと」

上条「うん?」

美琴「何か話しなさいよ。わ、私はその、アンタのことを考えてなきゃいけないんだし」

上条「えー」



上条「お前の場合、ただの好奇心だろ。カミジョーさんに何かメリットはあるんでしょうか」

美琴「も、もしも効果が出たら、私はアンタを……」

上条「薬のせいじゃ嬉しくねぇよ。万一の時には、俺の右手が効くといいんだけどな」

美琴「そうね。助けられたらお礼くらいしてあげる」

上条「見返りを求めるなら、惚れられてる間に無茶を聞いてもらうっての」

美琴「……アンタ、私に何させるつもり?」



上条「何もしねぇよ! そもそも礼は要らねぇって意味だ」

美琴「ふん。どうだか」

上条「てか、五分は過ぎたのにまったく態度が変わらねぇな。ちゃんと舐めてるか?」

美琴「噛んだりしてないわよ。ほら」

上条「わ、わかったから、いきなり舌を出すんじゃありません!」

美琴「?」



美琴「アンタの時は途中で効果が出たの?」

上条「どうかな。ちょっとドキドキしてたような、俺が女慣れしてねぇだけのような」

美琴「やっぱり女の子が絡んでるんじゃない」

上条「男だったら尚更、目も当てられねぇだろ……」

美琴「それで? 何があったか知らないけど、危機を脱してブツは押収したってわけ?」

上条「助けも入ったお陰でな。惚れ薬は面白がったそいつに持たされたんだよ」

869 : 3/3[sage] - 2015/01/12 22:25:01.87 Zh8dUqdv0 3/3

上条「きっちり処分するか、どこかに保管するつもりだったんだけどなぁ」

美琴「言い訳がましいわね。右手で触れないように持ち運んでおいて、説得力ないったら」

上条「正直、少し興味がありました」

美琴「素直でよろしい。――キャンディ、全部溶けたわよ。ほら」

上条「だから、いきなり舌を……!」

美琴「?」



上条「ええと、御坂さん?」

美琴「何よ」

上条「惚れ薬の効き目はいかがでしょうか」

美琴「アンタはどう思うの?」

上条「まるで効果が見えねぇ。呼び方もアンタのままだし」

美琴「それだけ? 確かめてみたらいいじゃない」



上条「どうやって?」

美琴「知らないわよ。自分で考えなさい」

上条「うーん」

美琴「……」

上条「いや、ねぇな。お前はいつもの御坂だよ」

美琴「アンタもいつもどおりよね」



上条「最初からニセモノだって言い切ってたけど、確信があったのか?」

美琴「そうね。多分、私に効果がないだろうってことは」

上条「流石だな。カミジョーさんはすっかり騙されてしまいましたよ」

美琴「そこは現在進行形じゃないかしら」

上条「危険がねぇなら、残りはごみ箱に捨てても問題ねぇな」 パキン!

美琴「あーあ、右手で触れちゃった」



上条「あれ? 俺、何かの幻想を殺した? ちょっと頭に触れるぞ、御坂」

美琴「あ、こら勝手に」

上条「……特に反応ねぇな。どうなってんだ一体」

美琴「アンタにも殺せない幻想があるってことじゃない?」

上条「意味わかんねぇよ」

美琴「いつか解決してもらうわよ。その右手に頼らずね、ヒーローさん」



おわり