60 : 哀川潤「幻想殺し?」[saga] - 2016/07/10 15:17:14.87 uhkMWWxk0 1/11

何レスか失礼します。某人類最強とのクロスオーバー。

元スレ
▽【禁書目録】「とあるシリーズSS総合スレ」-42冊目-【超電磁砲】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1466700055/
61 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[sage] - 2016/07/10 15:17:48.87 uhkMWWxk0 2/11


間違いなく、上条当麻は歩道を歩いていた。

普通に運転している車となら絶対に接触することはない安全な筈の歩道を歩いていた筈だった。

だというのに、何故か上条の目の前には真っ赤なスーパーカーが迫っている。一瞬、フロントガラスに満面の笑みを浮かべた赤い女性が見えたが———あんな満面の笑みで人を轢ける人間がこの世にいるとは思いたくなかった。

…結論から言うと、上条は跳ね飛ばされた。

空中で一回転、どごっという聞いているだけで痛みが伝わってくるような音と共に地に叩き付けられる。だというのに、地面に落ちた際に出来た多少の擦り傷はあるものの何故か怪我らしい怪我はない。運が良かったとかそういう言葉では片付けられない異常な現象だった、そもそも上条当麻は不幸なのでそんな幸運に見舞われる事すらない。…つまり、この結果はスーパーカーの運転手が狙ったものという事なのだろうか?どんな運転技術を持っていたらそんな事が出来るのだろう、と上条は地面に顔を付けたまま思う。

62 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] - 2016/07/10 15:18:17.23 uhkMWWxk0 3/11

カッカッ、という足音と共にスーパーカーの運転手らしき人物が此方へ歩いてくるのが分かった。さて、上条の常識から予測すれば次に相手から発せられる言葉は謝罪、もしくは心配する旨の台詞の筈だ。

「おい、さっさと起きろやお兄ちゃんぶち殺すぞ」

謝罪の言葉どころか殺人予告だった。冗談に聞こえないので急いで身を起こす、すると目の前には運転手、真っ赤な服に身を包んだ女性が立っていた。

「よし、生きてるな、じゃあ元気か?ちなみにあたしは元気だ」

「…な、なんとか…」

63 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] - 2016/07/10 15:18:54.99 uhkMWWxk0 4/11

返事をしつつ辺りを見回してみると少し離れた場所に上条を轢いた赤いスーパーカーが見えた。

…不思議なことに、ブレーキ跡が見当たらない。つまり、この車の持ち主はわざと上条に向かって突っ込んできたことになる。ぞっとしない話だ。

「…」

改めて、目の前の女性を観察してみる。

頭の先からつま先まで真っ赤な女性、プロポーションは抜群で、目付きはかなり悪いものの上条の目から見てもとても美人な事には間違いない。が、どうしてかときめきや胸の高鳴りというのは存在しなかった。ドキドキはしているが、恐らくこれは命の危機を感じた時に起こるドキドキだ。

「ん、どーしたよ。あ、もしかしてあたしに惚れちゃったか?惚れてもいいぜ、火傷するけどな」

「や、火傷じゃすまないかと…」

全身火達磨になった挙句炭さえ残らない気がする、と小さく付け加える。

64 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] - 2016/07/10 15:19:21.66 uhkMWWxk0 5/11

(…って、突っ込んでる場合じゃねえ。や、やばい。やばいやばいやばい。雰囲気とか身のこなしとかそういうのじゃない、もう直感で分かる、…この人にだけは関わっちゃ駄目だ…!!)

「ん?どーした若人よ」

「あ、いや、その…あ、僕これから用事があるんで…失礼しま」

殴られた。しかも顔面。

「待て待て、そう急ぐな。別に取って食おうなんてするつもりはねえからさ、ちょっとあたしに付き合ってくんないかな?」

ここで断ったらまた殴られそう、逃げたらまた轢かれそうなので仕方なく上条は彼女の話に耳を傾ける。

65 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] - 2016/07/10 15:21:12.59 uhkMWWxk0 6/11

「実はよ、あたしは仕事である奴を探す為に学園都市からの外からやって来たんだよ。つまりよそ者、だからこの辺の地理とかなーんも知らないわけ。つうことで、あたしの仕事手伝ってくんない?」

段階が三段跳びぐらいしている。あの魔術師でさえもう少し上手く話を進めるぞ、と思いつつもツッコみはしない。わざわざ地雷原を踏み抜くどころか蹴っ飛ばす様な真似は誰だってしたくないものだ。

「は、はぁ…そうですか。でも、こんなただの男子高校生よりも警備員とか…風紀委員に手伝った貰った方がいいと思いますけぐはぁっ!?」

殴られた。しかも鳩尾。しかも二回。

「アンチスキル?ジャッジメント?説明もせずに意味の分からない横文字を使うな」

66 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] - 2016/07/10 15:21:53.68 uhkMWWxk0 7/11


「…ず、ずみまぜん…え、えっと、警備員っていうのは…」

「説明は要らん。面倒臭い」

遂に上条の顔から表情が消える。…ここまで来たら、さっさとその探し人とやらを探して解放される方がお互いのためかもしれない。

「わ、分かりました。手伝わせて貰います」

「お、本当か?サンキュー、助かるぜ。…なんだその不安そうな顔、ちゃんと報酬は支払うから安心しろ」

常に目の前の女性に負けず劣らずの真っ赤な家計簿を持つ上条からしたら魅力的だが、不安なのはそこではなかった。

67 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[] - 2016/07/10 15:22:29.54 uhkMWWxk0 8/11

「…そ、それで。一体誰を探してるんでせうか?」

「んー、実はな。今回の依頼は不思議なことに、そいつの顔写真やら詳しい情報は殆ど知らされてねーんだ。あたしが知ってんのは、ソイツの名前…?通り名、だけだよ」

「へぇ…その通り名というのは…?」」

「ん、あぁ。そっか、お前も知らなきゃ探しようがねぇもんな。あたしが探してるのは———」

(ん、ん…?何かすっげぇ嫌な不幸が降りかかる気がしてきた。いや、もうこの時点で不幸なんだけど!これ以上の、更にとんでもない不幸に見舞われる気がしてならない!まさか、まさか…)」

68 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] - 2016/07/10 15:24:34.99 uhkMWWxk0 9/11


今からでも逃げ出してしまおうかという思いが上条の心中を支配するが、もう遅い。

「—————幻想殺し、って奴だ。幻想を殺す。ははっ、中々イカしてる名前だよな」

「……………!!」

「…あ、そーだそーだ。名前といえば、まだあたしの名前を言ってなかったな。自己紹介は基本なのによ、こういう基本的な事を忘れちまうからあたしはまだまだなんだよな」

彼女が何かを言っているが、上条当麻の耳には届いていない。…何故なら、幻想殺しというのは自身が所有している右手の名だったからだ。つまり、彼女が探しているのは———。

「あたしの名前は哀川潤だ。職業は請負人、肩書は人類最強。—幻想殺しに負けず劣らず、イカす名前してるだろ?」

そう言って、彼女—哀川潤はシニカルに笑った。

69 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] - 2016/07/10 15:25:09.79 uhkMWWxk0 10/11


「カミやん、逃げろ。哀川潤はある意味では、神の右席よりも厄介な人間だ」

「哀川潤を聖人候補…いえ、既に聖人に指定する準備を進めています」

「…どういうつもりであるか。貴様は、我等側だった筈だが————」

「はん、あたしは弱い者いじめよりも強い者いじめの方が好きなんだよ。つうことで、あたしはコイツの味方に回ることにした」

とある魔術の人類最強(オーバーキルドレッド)

「あたしの名前は哀川潤。この人類最強がみっともねえその幻想を全部ぶち殺してやるよ。」


70 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] - 2016/07/10 15:26:36.44 uhkMWWxk0 11/11

終わり。ローマ正教に頼まれて幻想殺しの排除を依頼された潤さんとか面白そうじゃないって思ったので。

アックアさんが来る前なので多分14巻後辺りかな?お目汚し失礼しました。