221 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[sage] - 2016/10/01 00:59:20.92 vdyP1Jjyo 1/10

少し借ります。


浜面・絹旗・黒夜のオムライスの作り方の話
http://toaruss.blog.jp/archives/1066087355.html


前回( ↑↑↑ )のおまけです。

元スレ
▽【禁書目録】「とあるシリーズSS総合スレ」-42冊目-【超電磁砲】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1466700055/
222 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[sage] - 2016/10/01 00:59:56.03 vdyP1Jjyo 2/10

絹旗「……よしよし。誰もいませんね」

絹旗「こんな超早い時間に起きて朝ご飯を作ってあげようだなんて、超いい子ですね私。やはり朝ご飯といえばカリカリのベーコンに目玉焼きのベーコンエッグでしょう。まぁ、ベーコンは浜面のアホ面が使い切ってしまったので超ハムエッグとなってしまいますが」

絹旗「そして悲しいかな、冷蔵庫を開けるとハムが一人分しかありません。仕方ありませんね。超可愛くて朝ご飯を作ってあげようというぐらいにけなげな私のお腹の中に納まるべきでしょう。超決定」

絹旗「そして、ハムエッグ、目玉焼きには白いご飯! 別にパンが嫌いというわけではありませんが超そういう気分です。ええ、たまたまです。たまたま白いご飯がタイマーで炊き立てとなるように設定してあるのも超偶然でしょう」

絹旗「べ、別に目玉焼きの黄身ご飯が超美味しそうだったってわけじゃないんだからねっ!」

絹旗「……ひとりでツンデレごっこやっても超つまんないです。もう、ツンデレも過剰飽和気味なんですよ。次から次へと新しいヒロインが出てくるんですから恋の決着ぐらいさっさとケリつけないと。今の時代の主流はさっさと夫婦になって超デレデレすることなんです」

絹旗「……でれでれ……超でれでれ……ぐぬふふふ……夫婦になって超でれでれ……はっ、今私何を想像してました!? いけません、可憐で超クールな私の持ち味を超崩してしまうところでした。これもあれもすべてあのスカポンタンのせいです。まったく、オムライスが悪いわけじゃありませんが、超ジャンクな黄身ご飯のイメージは超凶悪でした!」

絹旗「はぁ……まぁ、いいです。ちゃっちゃと作って、心の渇きをお腹と舌とを超満足させましょう―――」

223 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[sage] - 2016/10/01 01:00:32.55 vdyP1Jjyo 3/10

黒夜「で、焦がしたと」

絹旗「……」

黒夜「ばっかで―。目玉焼きひとつ作れないでやがんの」

絹旗「黒夜、超うるさい黙れえぐれ乳」

黒夜「誰がえぐれ乳だ、絹旗ちゃんよりあるわ」

絹旗「黒夜のつるつるぺったんつるぺったんの話は超どうでもいいんです」

黒夜「なんだその態度は」

絹旗「ああ……私はハムエッグもまともに作れない存在だったなんて。超ショックです」

黒夜「いやいや、わかりきってたことだろ。つぅかなぁ、あれだけ浜ちゃんが弱火弱火と言っていたのに強火でじっくりやったら焦げて当たり前だと思うんだけど」

絹旗「だって、強火の方が火が通る気がするじゃないですか」

黒夜「その通りなんだけど。火が通りすぎて真っ黒になったんだろ?」

絹旗「ハムはともかく、卵まで焦げてしまって……まるで黒夜の経験豊富すぎてびっちなアレのようです」

224 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[sage] - 2016/10/01 01:01:12.16 vdyP1Jjyo 4/10

黒夜「誰がびっちだ、経験豊富だ。アレってなんだ」

絹旗「そこをつっこむと未成年者お断りの世界になるので超NGです」

黒夜「自分で振っておいてよくもまぁ……超窒素パンツの分際で」

絹旗「! だ、だれが超窒素パンツですか!!! 私をなんだと思ってるんですか!!!」

黒夜「人をびっち扱いしたんだからそれぐらいこらえやがれ。マニアはいるさ。ものすごく少数だろうけど。大丈夫、幸せになれるよ私の知らないところで。で、黒焦げのハムエッグ食べたわけ?」

絹旗「…………フライパンから取れなくなっちゃいましたから、黄身の部分だけ食べましたとも。でも焦げ臭いしぱさぱさしているし、超がっかりな結果に終わりました。フライパンに卵割りいれたときに黄身壊れちゃうし、カラも入っちゃいましたし」

黒夜「うわぁぁ。初心者にありがちな失敗。ああ、絹旗ちゃんがこんなに残念な子だったなんで。まぁ私は最初から分かっていたけど超窒素見せパンツだし」

225 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[sage] - 2016/10/01 01:01:49.24 vdyP1Jjyo 5/10

絹旗「よし殺す。超殺す。この場ですりつぶしてやる。一回は我慢した私は超偉いですね黒夜はノーパンでМ字開脚でオモテ通りにぶら下げますが」

黒夜「だいたいさぁ、目玉焼き作り方知らないんでしょ絹旗ちゃん」

絹旗「華麗にする―かよ超余裕ぶりやがッて。目玉焼きなンて超誰でも作れるものに決まッてるだろォが」

黒夜「お、怒りモードが出てきたな超死亡フラグ。まっくろこげの目玉焼きしか作れねー絹旗ちゃんらしいねー」

絹旗「超やかましい!」

黒夜「そうかぁ。そんなにショックだったんだ。よし、ここは私が余裕ぶって目玉焼きの作り方を教えてあげようじゃないか」

絹旗「はァ?」

黒夜「まぁ、百聞は一見に如かずってね。私をぶっ殺すのはそれからでもよくね?」

226 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[sage] - 2016/10/01 01:02:18.19 vdyP1Jjyo 6/10

黒夜「丸め込んだわけだし。ちなみに私も目玉焼きの焼き方に関してはそんなに詳しい方でもない」

絹旗「なんですと!? やっぱり丸め込みのその場しのぎじゃないですか!」

黒夜「かといってできないわけでもない。ロジックをまったく知らないで見よう見まねでできるようになっただけなんだけどさ」

絹旗「……ふぅん」

黒夜「まぁ、一回やってみればそう難しいもんじゃない。ものすごく極めようとすれば違うかもしれないけど、そういうのはパスで」

黒夜「まず用意するのは、

   ①   卵  そこそこ新鮮なもの
   ②   油  小さじ1
   ③   器  フライパンに投入する前に卵を割っておく小さな器

   こんな感じかな」

絹旗「器? 小鉢ですか」

黒夜「ちょっとしたコツだね。いきなり卵をフライパンに入れると絹旗ちゃんじゃないけど崩れたりカラが入ったりする。だから一回こうやって割っておくわけ。はいっちゃったカラも取り除けるし、万が一腐った卵であってもすぐわかる。あと、カラザ部分を取り除くこともできるけどこれは個人の好みだなー。舌触りが違うとかはあるかもしんないけど」

227 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[sage] - 2016/10/01 01:02:46.24 vdyP1Jjyo 7/10

絹旗「理屈はあるわけですか。一応納得はしておきます」

黒夜「あとさ、こうやってワンクッション置くことで卵が崩れにくくなるんだよ。ゆっくり静かにフライパンにいれてやることができるようになる」

絹旗「なるほど」

黒夜「次に、フライパンの温度の問題」

絹旗「また温度ですか」

黒夜「私もあんまり気にかけてはいなかったけどね。最初はフライパンを強火にかける。ちなみにこのフライパンは絹旗ちゃんが焦がしちゃったフライパンじゃないからね」

絹旗「いちいちやかましいんです黒夜。だいたい、強火でいいんですか? 焦げちゃいません?」

黒夜「大丈夫大丈夫。油を敷いて、強火であったまったフライパンに卵を投入。で、一分前後で白身に色がついてくるから、そうしたらすぐ中火にして、コップ三分の一ぐらいの水をフライパンにいれて、ふたをする」

絹旗「蒸し焼きにするんですか! そういえば浜面もオムレツを蒸し焼きにしてた!」

黒夜「そう、蒸し焼き。あとフライパンの温度を下げる効果もあるのかなー。で、一分半たったら出来上がり」

228 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[sage] - 2016/10/01 01:03:14.50 vdyP1Jjyo 8/10

絹旗「うわ、本当にできてる。しかも超焦げてない! 白身がぷるぷるしてる!」

黒夜「黄身もちゃんと半熟だぜ?」

絹旗「ぬ、ぬぅ……超理想的な目玉焼きです」

黒夜「ふたなしでこれができれば十分に火加減のプロなんだろーけど。私にはできないし、これだけできれば家庭では十分なんじゃないかなー……っと」

絹旗「超いつの間にかどんぶりに半分ほどの白いご飯……と、その上に目玉焼きのせた!?」

黒夜「ベーコンエッグ丼でもいいけど、たまにはシンプルにいきたいよねー。昨日の浜ちゃんの、あれすっごくおいしそうだったし。じゃ、黄身に穴あけて、醤油垂らして、いっただきまーす」

絹旗「って、いきなり食い始めやがったこのやろう!」

黒夜「うん、黄身だけでのせてもいいけど目玉焼き丸ごとのせてもいい感じ。やっぱり卵には醤油だよねー。塩コショウも個人的にはありだけど白い飯の場合はやっぱり醤油。この組み合わせは本当に反則。醤油最強。野菜がまったくもって足らないけど、いや、箸が進むわー」

絹旗「こ、こいつ……貧相なモノを美味しそうにほおばりやがって」

黒夜「だって美味しいんだもん」

絹旗「やっぱり殺す! 超殺す!」

229 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[sage] - 2016/10/01 01:03:43.46 vdyP1Jjyo 9/10

黒夜「ふなほほろふれほいいはらきぬははらふもやへはいいらんごっくん」

絹旗「咀嚼しながらしゃべるな!」

黒夜「あー、うまかった。たまにはいいよね。あ、熱いお茶が欲しいな。絹旗ちゃん淹れて」

絹旗「こ、こいつ……どこまでも私を超馬鹿にしやがって……」

黒夜「そんなに怒ることないじゃん。絹旗ちゃんもこれでひとつまた賢くなったわけだしぃ。だいたいさぁ、あの時間から気合入れて起きてばっちりエプロンつけてどれだけ気合入ってたんだって」

絹旗「そ、そんなこと黒夜には超関係ありません!」

黒夜「そっか、関係ないよねー。ほっぺた両手で押さえていやんいやんやってる絹旗ちゃんのことなんか私には関係ないよねー」

絹旗「み、見てたんですか! それが余裕の理由ですか!」

黒夜「動画も撮ってある。今度上映会するからちゃんと来てね?」

絹旗「ふざけんな、何が上映会ですか! 今すぐ消せ! データを物理的に削除しろっ!」

黒夜「こんな面白いもの、みんなで共有するにきまってるじゃん。絹旗ちゃんも本当にわき甘いよねー。ちょっと気配消しただけで私にまったく気付かないし。どれだけ妄想してたんだか熱中してたんだか。この超エロパンツ娘」

絹旗「勝手に人をエロに仕上げるな!!!」   

230 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[sage] - 2016/10/01 01:05:45.55 vdyP1Jjyo 10/10

以上です

卵は美味しいですよね本当に
おまけなんでネタはかぶってますが気にしない