665 : 1[sage] - 2010/06/08 18:12:24.12 6rBz97Mo 1/6

上条「布団でも干すか」

布団を持ってベランダに出るとそこには既に布団が………ではなく。

上条「女の子?」

白い修道服を着た銀髪の少女がベランダに引っかかっていた。

上条「不審者? とりあえず警備員に連絡するかな?」

少女「お腹がすいたんだよ」

上条「はあ?」

初対面であるはずの修道服の少女は、図々しくも腹が減ったと食料を要求してきた。
どうせだからと停電でダメになった野菜を全部炒めて食わせてやる。処分する手間が省けた。

少女「私の名前はインデックスって言うんだよ」

上条「何それ。目次?」

電波臭い女だ。カワイイ子は好きだが電波は怖い。

少女「悪い魔術師に追われてるの。私の持ってる十万三千冊の魔道書が狙われてるんだよ」

魔術師に魔道書。やはり電波か。いや厨二病、それとも宗教関係か?
というか手ぶらのくせに十万三千冊とか頭沸いてるのか。
無駄に桁数多いとアフォにしか見えんぞ。五冊とか言えばいいのに。

イン「私と一緒に地獄の底までついてきてくれる?」

上条「なんで初対面のメスガキと心中せにゃならんのだ」

いい加減に鬱陶しくなってきたので両手で掴んで外に放り出す。
掴んだ時にバリっと妙な音がして、放り出した時にはインデックスと名乗った少女は全裸だった。
部屋にはビリビリに破けた修道服の切れ端が散らばっている。

掴んだだけで破けるとは余程の安物らしい。邪魔なので切れ端も外に放り出した。

上条「さてと」

改めて布団を干し、戸締りを確認して補習へ向かった。
扉を開けるとあの電波少女は既にいなかった。

元スレ
▽ 【禁書目録】「とあるシリーズSS総合スレ」-5冊目-【超電磁砲】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4gep/1275661269/
666 : 2[sage] - 2010/06/08 18:12:57.16 6rBz97Mo 2/6

補習から帰ると数台の掃除ロボットが何やらゴソゴソやっている。その中心にはさっきの少女がいた。
どうやら血が出ているようだが………

上条「君子危うきに近寄らず。面倒事は御免だ」

スルーして部屋に向かおうとすると。

??「ん?」

上条「あ?」

矢鱈と背の高い赤い髪の少年に出くわした。
目の下にバーコードのような刺青をして煙草を咥えたいかにもDQNな風貌。外人か?

??「あの子の歩く教会を破壊したのは君か?」

変なイチャモンつけて賠償金でも請求する気か?

しかし歩く教会ってなんのこっちゃ。教会が歩くのか?
これだから宗教は嫌だ。あり得ない事を平然と信じる。
こういう危ないのはスルーに限る。

しかし………だ。

人にはどうしても見過ごせない物がある。
相手がどんな電波だろうとイカれたカルト宗教屋だろうと、無視してはいけない事がある。

上条「煙いんだよ喫煙厨! ここは禁煙だボケ!」

不良の一人も倒せずテストの点も上がらず女の子にもモテることのない右手をアゴにクリーンヒットさせた。
貧弱な赤髪DQNは無様に崩れ落ち、吸殻を顔ごと踏み消してスッキリした気分で部屋に戻る。

どうやら少女は部屋に忘れた帽子を取りに戻っていたらしい。
虚ろな目で小難しい事を抑揚のない声で話している。何がなにやらサッパリだが。

しかし自分が絡んだ状況で怪我をしているとなれば放ってはおけない。
どうにかしてやろう。

667 : 3[sage] - 2010/06/08 18:13:25.12 6rBz97Mo 3/6

なにせ俺は既に関わってしまったのだ。放っておくと何か法的に責任が生じる可能性がある。
付き纏われても面倒だが死なれるともっと面倒になりかねない。これ以上の面倒事は御免被りたい所だ。

ピンポーン。

小萌「はいはーい。あら上条ちゃん」
上条「あとよろしく」

責任を取ってくれそうな大人に少女を預け、これで万事オーケーとばかりに家路につく。

??「待ちなさい」

今度は何だ。
妙に長い日本刀を持ったオバンが現れた。
随分と露出度が高い。年を考えろ。スタイルが良ければ許されると思うなよ。

とりあえず銃刀法違反だ。警備員に連絡して早々にその場を離れる。



後日。

聞いた話では、子萌先生に預けた少女は赤髪のDQNと銃刀法違反のオバンが連れていったらしい。
知り合いだったのか、それとも…………

『悪い魔術師に追われてるの。私の持ってる十万三千冊の魔道書が狙われてるんだよ』

少女はそう言っていた。魔術なんて眉唾物だが………

上条「ん?」

ぼんやりとそんな事を考えながら街を歩いていると、その少女がいた。

上条「おい、お前………」

イン「ん? あなたは誰?」

初対面ですと言わんばかりのリアクション。

アホくさ。
見たところどこにも怪我はなさそうだ。昨日の怪我も無いし何かの遊びだったんだろう。
迷惑な話だ。もう放っておこう。

こうして何事もない平和な日々は過ぎていった。

668 : VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] - 2010/06/08 18:32:18.53 9dS1Od2o 4/6

なんだろう、以前どこかで見たコピペを思い出したよ
メリーさんか何かだったかなあ

669 : VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] - 2010/06/08 18:33:54.16 BSxmKqUo 5/6

>>668
自分も思い出したww

670 : VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] - 2010/06/08 18:36:40.00 TovPrIAO 6/6

>>656
これは『メタフィクション』SSってやつだな。次回以降に同手法用いる場合は最初の紹介で言ってくれると助かるぜ。
>>668
怖い話をクールに改変するスレっぽいな。
元がハートフルだと相性が悪いかな。