836 : 浜絹モノ(?)[sage] - 2010/06/09 22:24:15.93 jgK.ajIo 1/15

どうも。前スレ>>889の続きです。
タイトルは「浜絹モノ(?)」
キャラ崩壊注意。展開崩壊注意。
今回は長くなったので11レスほど借ります。
自分でもどこに向かってるのかわからなくなってきた。


※関連(前スレ>>889)
浜絹モノ(仮)

元スレ
▽ 【禁書目録】「とあるシリーズSS総合スレ」-5冊目-【超電磁砲】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4gep/1275661269/
837 : 浜絹モノ(?)[sage] - 2010/06/09 22:25:04.43 jgK.ajIo 2/15

絹旗「はーまづらぁー?」

浜面「ひぃっ!? どこかで聞いたことあるようなないようなそのフレーズは何なんですかぁ!」

絹旗「いいからちょっと浜面、そこに座りなさい。はい、そう、正座です。超正座」

絹旗「とりあえず、超浜面とはいえ色々事情があるのはわかりますよ。ええ、私も鬼ではないですからね。釈明する余地は多少あるかもしれません」

絹旗「だが殺す!」

浜面「うわぁぁぁ! ちょ待ていや待ってくださいお願いします! この通り土下座でも何でもしますから!」

絹旗「いいえ許しませんよ超浜面。あなたはやってはいけないことをやりました。いくら事情がありようともこれは決して許されざる超重罪です。さようなら、浜面。愛していました」

浜面「うぉい! そこまでマジな事なのかよ! 俺が『他の女の子と話をしていた』くらいで!」

絹旗「『くらい』……? 浜面、あなたは何を言ってるんですか? 死にたいんですか?」

絹旗「いいからさっさと吐きなさい。あの女性はいったい誰なんですか」

浜面「誰ってその……俺にも女の子の知り合いくらいいるというか……」

絹旗「あぁん? 今何か超寝言が聞こえましたね? 超浜面と仲良くしてくれる女の子なんて学園都市中、いや世界中探してもいるわけがありません!」

浜面「いや……いるだろ……多分、一人くらいは……」

絹旗「ええ、浜面。あなたには一人で十分なんです。それ以上を求めるなんて超おこがましい事にも程があります」

浜面「えぇー。……でもおかしいだろ。お前も見てただろ? 俺は、別に……その……裏切るようなことはしてなかっただろ?」

絹旗「浜面あなた馬鹿なんですか? 超馬鹿なんですね浜面は。知ってますよ。知ってましたけど、けど」

浜面「な、なんだよ……」

絹旗「……ふぅ、しょせん超浜面には女心なんてまるで理解できないんですね。多少なりとも期待した私が超馬鹿でした」

浜面「なんだよ! 俺は別に変なことをしてたわけでは」

絹旗「……もういいです」

浜面「え?」

絹旗「もう超浜面には愛想が尽きました。辛抱の超限界です」

浜面「おい……おい、絹旗!」

絹旗「ばいばい、浜面」

838 : 浜絹モノ(?)[sage] - 2010/06/09 22:25:50.51 jgK.ajIo 3/15

浜面「な、にを……」

浜面「あいつ……」

浜面「行っちまいやがった……」

浜面「俺が悪いのか……」

浜面「いや俺は悪くない」

浜面「俺は何も間違ったことはしていない」

浜面「していないんだ……」

浜面「……」



浜面「……ん」

浜面「寝ちまったか……」

浜面「ん、スプレーの缶……?」

浜面「そうだ、絹旗!」

浜面「いや、でも、俺は……」

滝壺「はまづら」

浜面「……滝壺、か……」

滝壺「久しぶり、はまづら」

浜面「元気だったか、お前らは」

滝壺「うん、元気だよ。麦野なんかこの前『あー、浜面はいないかしら。たまにブッ殺したくなるのよねー、あいつ』とか言ってたし」

滝壺「フレンダは、あっちでも鯖缶ばかり食べて、浜面のことなんて欠片も思い出してる様子がないし」

浜面「はは、変わらないな」

滝壺「うん。はまづらたちは、元気?」

浜面「……元気だよ」

滝壺「……きぬはたは?」

浜面「見りゃわかるだろ? この部屋だってあいつが暴れまわってこの有様だ。はは、ちょっと元気すぎるか?」

滝壺「……そうだね」

839 : 浜絹モノ(?)[sage] - 2010/06/09 22:27:16.98 jgK.ajIo 4/15

浜面「……」

滝壺「……」

浜面「わかってる」

滝壺「……」

浜面「やめろよ」

滝壺「……」

浜面「そんな目で見るなよ」

滝壺「……」

浜面「違うんだ」

滝壺「……」

浜面「俺は悪くない」

浜面「俺は間違ったことはしてないんだ」

浜面「俺がやったことは正しかったんだ!」

浜面「ああするしかなかった」

浜面「だって俺には」

840 : 浜絹モノ(?)[sage] - 2010/06/09 22:27:46.51 jgK.ajIo 5/15

浜面「俺はヒーローなんかじゃない」

浜面「俺は、ただの人間は、できることとできないことがあるんだよ!」

浜面「俺はあいつみたいに! お前らみたいにはなれないんだ!」

浜面「だって、俺はスキルアウトで、落ちこぼれで、出来損ないで、役立たずで、邪魔者で、ガキで、クズで、馬鹿で、無能力者で!」

浜面「俺なんていなけりゃよかったんだ! そうすれば」

滝壺「大丈夫、はまづら」

滝壺「私は、スキルアウトで、落ちこぼれで、出来損ないで、役立たずで、邪魔者で、ガキで、クズで、馬鹿で、そして」

滝壺「無能力者でも、そんなはまづらを応援してるよ」

滝壺「だから、負けないで」

滝壺「はまづらは、はまづらがそう思っていなくても」

滝壺「私にとっては、とっても格好良いヒーローだったから」

滝壺「おやすみ、はまづら」

滝壺「また会おうね」

841 : 浜絹モノ(?)[sage] - 2010/06/09 22:28:12.25 jgK.ajIo 6/15

浜面「……」

浜面「…………」

浜面「滝壺……」

浜面「ああ、そうだな」

浜面「また会おうぜ」

浜面「さて、絹旗の超馬鹿野郎を連れ戻しに行くか!」



絹旗「あんな事を言って家を出たのはいいんですが」

絹旗「行く当てが超ありません……」

絹旗「もうこんな時間ですし、あまり放浪してると警備員が煩そうです……」

絹旗「こうなったら死ぬほど不服ですが、五月の……」

絹旗「……?」

絹旗「あ、あなたは……」



浜面「よう、絹旗」

絹旗「……」

浜面「やっぱり、ここにいたか」

絹旗「……」

浜面「やっぱお前がいるのはここだよな」

浜面「映画館」

浜面「お前は絶対ここにいる、って思ったぜ」

浜面「2人で何度も来たもんな」

浜面「こんな寂れた場所でも──」

絹旗「浜面」

浜面「おう」

絹旗「麦野に会いました」

842 : 浜絹モノ(?)[sage] - 2010/06/09 22:30:15.96 jgK.ajIo 7/15

絹旗「どういうことですか」

浜面「……何が、だ」

絹旗「どうして!」

絹旗「麦野は!」

絹旗「麦野は私に言ったんです!」

絹旗「『あら、久しぶりね、絹旗』って」

絹旗「ただ、それだけで。たったのそれだけで!」

絹旗「それだけで麦野は行ってしまったんですよ!」

絹旗「何なんですか!」

絹旗「それだけなんですか!」

絹旗「私は、」

絹旗「私は、それだけの存在なんですか!」

絹旗「私は、アイテムにとって、麦野にとって、滝壺さんにとって、フレンダにとって」


絹旗「浜面にとって!」


絹旗「私の存在はその程度なんですかぁ!」

浜面「絹旗」

絹旗「うっ……うっ……」

浜面「お前さっき言ってたな。俺と話していた女の子が誰かって」

絹旗「うっく……」

浜面「あれは滝壺だ」

絹旗「え……」

絹旗「だって、え、え?」

絹旗「だって、あの女性は」

絹旗「目に包帯を巻いていたじゃないですか!」

絹旗「……まさか」

843 : 浜絹モノ(?)[sage] - 2010/06/09 22:32:30.06 jgK.ajIo 8/15

浜面「そうだ、滝壺はもう『目』が見えない」

浜面「フレンダは『足』がもう動かない」

浜面「麦野はもう『腕』がない」

絹旗「嘘です! 麦野は私と会ったとき!」

浜面「コートを着ていただろう? 腕を覆うように」

絹旗「っ……」

絹旗「どういうことですか……」

絹旗「なんでそんなことに……」

浜面「俺にもわからない」

浜面「どうしてこうなってしまったのか」

浜面「どうしてこんな目に合わなきゃいけないのか」

浜面「俺にもさっぱりわからねぇんだよ!」

絹旗「っ!」

浜面「俺たちが何をしたっていうんだ!」

浜面「俺たちが悪いことは何もしていないとは言わない!」

浜面「それでも! それでも、ここまで酷いことをされて!」

浜面「それで泣き寝入りしろだって? ふざけんな!」

浜面「どうして俺だけ! 俺だけ何もないんだ! 俺には何も価値がないのか! 何も奪うに値するものがないのかよ!」

浜面「くそっ! くそぉ!!!」

絹旗「……私たちは暗部です」

浜面「あ?」

絹旗「この程度のこと、この世界に入ったときに覚悟はしていました。おそらく麦野も滝壺さんもフレンダも」

絹旗「だから」

844 : 浜絹モノ(?)[sage] - 2010/06/09 22:33:15.34 jgK.ajIo 9/15

浜面「覚悟していたから何なんだよ!」

浜面「お前らがそれが辛くないわけがないだろう!」

絹旗「っ……でもその3人に比べて、私は何も失ってなんか……」

浜面「自分でもわかっているんだろ?」

浜面「お前にはもう『窒素装甲』が出せない」

絹旗「っ!!」

浜面「前にも言っただろ、お前はもう『ただの女の子』なんだ」

浜面「お前は『能力』を奪われた」

絹旗「……いつから気づいていました?」

浜面「ついさっきだ。お前がやけにヘアスプレーの缶を持っているのを強調するのはそれを誤魔化すためなんだろ?」

浜面「でも残念だったな、さっき急に家を飛び出した時に、これ、置きっ放しだったぜ」
絹旗「……私がまだ予備を持ってるとは思わなかったんですか?」

浜面「ははっ、んなわけねぇだろ。そんなことない事はお見通しだぜ」


浜面「だって、俺とお前のあの家の家計は俺が管理してるんだぜ?」


845 : 浜絹モノ(?)[sage] - 2010/06/09 22:33:47.30 jgK.ajIo 10/15

絹旗「……」

浜面「……」

絹旗「ぷっ」

浜面「……」

絹旗「ふっ、くくっ」

浜面「……」

絹旗「あは、あはははははははは」

浜面「……笑うなよ」

絹旗「だって、あはっ、超浜面が超キメ顔で『家計は俺が管理してるんだぜ?』って、ぷっ、ふふふふっ」

浜面「くそっ、笑うな!」

絹旗「きゃっ、ちょ、ちょっと浜面、やめて下さい!」

浜面「はっはー、お前はもうただの女の子だからなー。抵抗できるならしてみるがいい。へっへっへ」

絹旗「……浜面……超キモイ……」

浜面「なんだと!」

絹旗「……いいですよ」

浜面「……」

絹旗「浜面なら……私を好きにしてもいいです」

浜面「……そのまんまの意味に取るぞ」

絹旗「ええ」

846 : 浜絹モノ(?)[sage] - 2010/06/09 22:34:24.76 jgK.ajIo 11/15




    絹旗「絹旗最愛は、浜面仕上に全てを捧げます」


847 : 浜絹モノ(?)[sage] - 2010/06/09 22:35:09.98 jgK.ajIo 12/15

浜面「……急に何を」

絹旗「……覚悟が必要なんです」

絹旗「大事なものを失って、それでも前に歩き続けるためには、覚悟が必要なんです」

絹旗「私にとってそれは、超愛している人に自分の全てを預けること」

絹旗「全てがあなたのものになりたい」

絹旗「あなたの全てをものにしたい」

絹旗「これは契約です」

絹旗「お互いが決して破ることのない」

絹旗「最初で最後の、契約です」

絹旗「……いいえ、あなたは破っても構わない」

絹旗「あなたの意思はあなたのものです」

絹旗「でも」

絹旗「私の意思は私のものです」

絹旗「だから」

絹旗「私はあなたのものになります」

絹旗「これは私の意思で、契約で、誓いで、けじめで、覚悟です」


絹旗「きっと私はあなたに恋(依存)してるんです」

848 : 浜絹モノ(?)[sage] - 2010/06/09 22:35:58.20 jgK.ajIo 13/15

絹旗「浜面、いや、仕上さん」

絹旗「私を受け入れてくれますか?」

浜面「絹旗、お前……」

絹旗「最愛と呼んでください」

浜面「ぐっ……さ、最愛」

絹旗「はい♪」

浜面「お前、俺の答えをわかっていて聞いてるだろ?」

絹旗「はい♪」

浜面「……お前、ずるいぞ」

絹旗「女はずるいものなんですよ、浜面っ♪」

浜面「くっそー! こうなったらいきつくとこまで!」

絹旗「超駄目です♪」

浜面「うげっ! そ、そこは……」

絹旗「まったく男は超狼なんですから……超油断なりません」

浜面「絹旗さン……急所は……ちょっと……」

絹旗「ふん! 超浜面にはいい罰です」

浜面「だって、さっきの流れだったらOKな感じでしたよね……?」

絹旗「はぁ……わからないんですか? これだから超浜面は」

絹旗「私は『返事』を聞いていませんよ? 仕上さん」

849 : 浜絹モノ(?)[sage] - 2010/06/09 22:36:39.63 jgK.ajIo 14/15




    浜面「……ああ、世界で一番愛してる、最愛」

    絹旗「私もです。この世で最も愛しています。仕上さん」


850 : 浜絹モノ(?)[sage] - 2010/06/09 22:37:18.42 jgK.ajIo 15/15

以上。

あー、saga忘れた。
それに、改行オーバーして11レスどころじゃなくなっちゃいましたね。
申し訳ない。