とある休日。
打ち止め「お買い物ー、お買い物ー、ってミサカはミサカは久々のお出かけにハシャいでみたり!」
一方「ずっと部屋に引き篭ってたのかァ? ガキはガキらしく外で遊べ」
打ち止め「あなたと二人でお出かけするのが久しぶりなの! ってミサカはミサカはビシっと指摘」
一方「けっ」
prrrrrrr
一方通行の電話が鳴った。
一方「なンだァ?」
土御門『仕事が入った。すぐに来い』
一方「…………ちっ。場所は?」
土御門『お前たちがいる場所から二本目の路地に車を止めてある。直接呼ぼうかと思ったがその子もいるからな』
一方「お気遣いが有り難くて涙が出そうだなァ」
ピッ
打ち止め「どうしたの? ってミサカはミサカは嫌な予感を感じる」
一方「用事ができた。買い物は一人で行ってくれ」
打ち止め「えー!? 一緒に服選んでくれるって言ったのに! ってミサカはミサカは怒り心頭!」
一方「どうせ俺には女物の服なンざ分かンねェよ」
打ち止め「そういう問題じゃないんだよってミサカはミサカは駄々をこねこね」
一方「仕方ねェだろ。一人で行くか、今日は諦めてまた今度に――――」
揉めている二人の元にツンツン頭の高校生が偶然通り掛かった。
上条「おや、お二人さん。お出掛けですか?」
一方 止め「あ!」
一方「丁度いい所に来たな三下ァ、ちょっとコイツに付き合ってやってくれや」
上条「はい?」
一方通行が事情を説明する。
上条「なるほど。要は代わりに子守と荷物持ちすりゃいいんだな。それくらいはお安い御用だ」
打ち止め「この際だから妥協するかーってミサカはミサカは大人の対応」
一方「散々駄々コネてどこが大人なンだガキが。じゃあな三下、頼ンだぞ」
土御門「この施設にテロリストが子供を人質に取って立て篭もっててな」
一方「くだらねェな。さっさと潰して終わらせちまおう」
結標「デートの邪魔されて気が立ってるの?」
一方「つまンねェ事言ってるとてめェから潰すぞ」
―――戦闘省略―――
結標「終わった終わった」
海原「楽な仕事でしたね」
土御門「だが残念な事に次の仕事が待ってるぜぃ。すぐに移動だにゃー」
一方「ったく面倒だなァ。移動中に連絡いれておくかァ」
prrrrrrr
上条『もしもし』
一方「おい三下ァ」
上条『おお一方通行か。打ち止めなら心配いらないぞ』
一方「そいつは結構だ。俺はまだ戻れそうにねェから―――」
打ち止め『じゃーん、こ……ってミサ………はセクシーな…………お披露目』
一方「!?」
携帯のスピーカーから打ち止めの声が聞こえるが、直接話しているわけではないので所々が聞き取れない。
上条『おいおい、その服はちょっと大胆過ぎないか?』
打ち止め『えー……って………カはミ………はお色気ポーズを…………る』
上条『あははは、でも似合ってるよなあ』
一方「三下ァ!! てめェ何やってやがる!?」
上条『何って買い物だけど。打ち止めがパジャマ買うって言うから』
一方「具体的に何を着せてんだよォ………」
上条『普通のパジャマも試着してたんだけど、なんかネグリジェとか興味あるみたいでさ』
一方「ネグリ………!! sぇおpqw悪mbl!」
上条『おい、どうした?』
一方「て、てめ、写、じゃなくてなァ、ガキにそンなモン着せてンじゃねェよ!」
上条『心配すんなって。他に客もいないし、こんな子供に欲情する上条さんじゃありませんよ』
打ち止め『本当ならあなたに選んでもらう筈だったのにーってミサカはミサカは電話越しに苦情を入れる』
上条『おい打ち止め、ひっ付くなよ。あと顔が近い』
一方「」イラ
打ち止め『こうしないとミサカが話せないモンってミサカはミサカは首にしがみついて通話を続ける』
上条『そうは言ったってお前、今薄着なんだからそんなにくっつかれるとさあ。一応女の子なんだから』
一方「」イライラ
打ち止め『一応ってなんだよー! ってミサカはミサカは小さな膨らみを押し付けて色仕掛けする!』
上条『あはははは。小さいって自分で言ってるじゃーん。つーか生地が薄いしブラ着けてないから透けて見えちゃってるぞ?』
打ち止め『わひゃあ!? なんでもっと早く言わないのってミサカはミサカはあわてて胸を隠す!』
一方「」ブチッ
上条『あ、そうだ一方通行。打ち止めが買い物終わったらケーキ食べに行きたいって言ってるんだけど―――』
一方「三下アアアァァァァ!!! 首洗って待ってろオオオオォォォォ!!」プツン
喫茶店にて。
上条「一方通行の奴は何を怒ってたんだ?」
打ち止め「さあ? ってミサカはミサカはそんな事よりイチゴショートに夢中」
上条「あれから電話しても繋がんないし。用事ってのが立て込んでるのかな」
……………………
一方「……………………」
土御門「携帯電話握り潰す程なんて、何を怒ってるんだにゃー?」
一方「土御門、例えば誰かがお前の妹に手ェ出してたらどうする?」
土御門「刺し殺す」
一方「だよなァ。俺は間違ってねェよなァ」
結標「変態って怖いわね」
海原「私はその辺りは大人の対応しますよ」
土御門「しかしなあ一方通行。打ち止めは楽しそうだっただろ?」
一方「あァ? 確かに楽しそうだったけどよォ」
土御門「だとしたらカミやんは打ち止めの笑顔を守ってくれてるって事だ」
一方「そォだな…………」
土御門「それに、帰ったら打ち止めのスケスケネグリジェが待ってるんだぜぃ?」
一方「…………まァ三下も悪気がある訳じゃァねェしなァ!」
結標「つくづく変態って怖いわね。しかもなんで土御門は電話の内容知ってるのよ?」
海原(御坂さんとそっくりな幼女のスケスケネグリジェ………)
夕方
一方「ただいまァ………」
打ち止め「おかえり! ってミサカはミサカは元気に出迎える!」
一方「キョ、今日は悪かったなァ、すっぽかしちまってよォ………」
打ち止め「もう怒ってないよってミサカはミサカは大人の対応」
一方「ところでどんなパジャマ買ったんだァって俺は俺はさり気なく質問してみる」
打ち止め「あとで着るからお楽しみにってミサカはミサカは挙動不審なあなたに首をかしげつつ答える」
……………………
夜
打ち止め「はーサッパリしたってミサカはミサカはポカポカの体でオニューのパジャマを披露する!」
一方「………………」
打ち止め「なんで本を凝視したまま無視するのってミサカはミサカはちょっとムクれる」
一方「あ、あァ、パジャマ買ったんだっけなァ、そ、そんなに見せたきゃ見てやってもいいけどよォ!」
振り向いた一方通行の前にいたのは、真新しくごく普通なストライプ柄のパジャマを着た打ち止めだった。
似合っているかと言われれば間違いなく似合っている。
しかしそれが一方通行が期待していた物でないのは確かだった。
一方「ちょっと聞くけどよォ、電話で………ね、ネ、ネグリジェだかなンだかがどォとか言ってなかったか?」
打ち止め「上条さんがこっちの方が似合うって言ってたからこっちにしたのってミサカはミサカは事の顛末を伝える!」
一方「………………三下アアアアアアアァァァァァァァァァァァァァァ!!!」
上条「なんか寒気が………風邪か?」
イン「私がお腹すかせてる時に他の女の子とケーキ食べてた罰なんだよ!」
おわり
オチが少し弱いな~……