627 : 禁書目録「はやぶさ?」 1/3[sage] - 2010/06/14 19:45:58.23 xNRQvKQo 1/4

禁書目録「はやぶさ?」

御坂妹「はい、はやぶさです。七年前に地球を出発した無人小惑星探査機が、ついに地球に帰ってくるのです。とミサカは説明します」

美琴「へぇ、七年もかけてどこまで行ってたの?」

御坂妹「小惑星イトカワまで、往復60億kmの旅路だったそうです。とミサカは説明を続けます」

上条「その間に色々あったけどな。もしはやぶさが人間だったら、満身創痍なんて言葉も生易しい状態だろうな」

御坂妹「リアクションホイールは3基の内2基が故障、イオンエンジンは4基ともが寿命をオーバーしての運用、
 予期せぬイトカワへの不時着や燃料洩れや長期の通信途絶。それでもイトカワへのタッチダウンを達成して
 地球に帰還してくる姿には共感するところがあります。とミサカは自分の製造された理由に思いを馳せます」

禁書目録「共感って? どういうこと?」

上条「ああ……そうか。イトカワのサンプルが入っているかもしれないカプセルを分離した後、
 『大気圏で燃え尽きるまで』がはやぶさに与えられた役割なんだ。だから……」

御坂妹「はい。一方通行をレベル6にするために、戦って死ぬために生み出されたミサカとしては、
 イトカワのサンプルを持ち帰った上で燃え尽きる事が義務付けられているはやぶさに、共感するところがあるのです。
 とミサカは無機物に共感するのもどうかと思いますが、これが正直な気持ちです」

美琴「……そっか」

御坂妹「むしろ、与えられた役割を完遂できる事に対しては賞賛や憧憬すら覚えます。とミサカは感慨深く真っ暗な画面を見つめます」

上条「……分からんでも無いけどさ。でも俺は今お前が生きてて良かったと思ってるよ」ナデナデ

美琴「……」ビキッ

禁書目録「……」ビキビキッ

御坂妹「──!! どうして貴方はそういう台詞を恥ずかしげも無く言えるのですか。とミサカは目を逸らします」///

上条「何の事だ? それに他の皆だって、美琴だってそう思ってるだろ?」

美琴「えっ!?(ビクッ) あ、うん……。そうね……この子達に生きてて欲しいのは、私も同じよ」ナデナデ

御坂妹「お姉様……ありがとうございます。とミサカは」

禁書目録「ぐぬぬ……(とうまのバカー!!)」

元スレ
▽ 【禁書目録】「とあるシリーズSS総合スレ」-6冊目-【超電磁砲】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4gep/1276186522/


628 : 禁書目録「はやぶさ?」 2/3[sage] - 2010/06/14 19:46:57.23 xNRQvKQo 2/4

一方通行「おォ、酒持ってきてやったぞォ」ガチャ

打ち止め「間に合ったー! ってミサカはミサカは大はしゃぎ!」

一方通行「人ンちでハシャぐンじゃありませン!」クワッ

上条「ははは、いいっていいって。というか俺たち全員未成年なのに酒はマズくないか?」

一方通行「あァ? はやぶさタンのおかえりなさいパーリィなんだから堅い事言ってンじゃねェよ」

一同(たん付けとかキメェ)

上条「しっかしギリギリだったな。あと3分も無いぞ?」

打ち止め「それはこの人が直前まで管制室のライブ配信にかぶりつきだったからだよ! ってミサカはミサカは釈明してみたり」

上条「おお、管制室はどうだったんだ?」

一方通行「はやぶさとの交信終了した時は総立ちで拍手してたぜェ。俺も拍手しちまったァ」

上条「そうだよなぁ……七年間ずっと管制し続けてたんだもんな、感慨深いよな」

御坂妹「ちなみにこちらのモニターには現地のミサカ17009号からの映像を映しています。
 とミサカは現地のミサカに対して内心で惜しみない賞賛を送ります」

上条「そういやNASAのDC-8に乗せてもらってるんだって? 羨ましいよなー」

美琴「どうでもいいけど、あんたが専門用語並べてるとすごい違和感あるわね」

上条「ひどい!? 男っていうのはこういうロマンに溢れたものに憧れるものなんですよ!」

禁書目録「確かに、とうまがそんなキラキラした目をしてるのは初めてかも」

一方通行「たまには良いこと言うじゃねェか、三下ァ。はやぶさタンの良さは女には解からねェンだよ」

打ち止め「あなたのソレはちょっと違う気がするかもってミサカはミサカは白眼視してみたり」

629 : 禁書目録「はやぶさ?」 3/3[sage] - 2010/06/14 19:48:01.97 xNRQvKQo 3/4

御坂妹「む、そろそろですよ。とミサカは皆さんに注意を呼びかけます」

ttp://www.youtube.com/watch?v=HpuU1hd_xeY

一方通行「きたきた来やがりましたよォ!」

上条「とうとうここまで……」グスッ

美琴「わぁ、綺麗……」

禁書目録「ちょっとすごいかも……」

打ち止め「これがはやぶさの最期……」

御坂妹「まるで火の鳥のようです、とミサカは感動を禁じ得ません」

上条「最期までカプセルを見守るみたいに……」

一方通行「あァ……消えちまう……はやぶさァ……」

上条「……はやぶさは消えねぇよ。燃え尽きて成層圏に拡散して気流に乗って……いつか雨になって降ってくるんだ」

美琴「いつか降ってくる雨の一滴がはやぶさかもしれない……か、ロマンチックじゃない」

禁書目録「とうまにしては良い事を言ったかも」

一方通行「カプセルの中身、入ってるといいなァ」

打ち止め「入ってても入ってなくても、こうして帰ってきてくれただけで満足だよってミサカはミサカは涙ぐんでみたり」

上条「ああ、そうだな。帰って来れて本当に良かった」




一同「おかえりなさい、はやぶさ」


630 : VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage] - 2010/06/14 19:48:45.17 xNRQvKQo 4/4

ごめんねオチとか無くてごめんね