686 : VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[] - 2010/07/25 22:00:55.27 i6hx8.AO 1/8

「とある日和と究極配合」の続きができたので投下、7レス程。

プロセスをかなり省略して、今回は削板と百合子の初デート編。



※関連
とある日和と究極配合
http://toaruss.blog.jp/archives/1011223068.html

元スレ
【禁書目録】「とあるシリーズSS総合スレ」-10冊目-【超電磁砲】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4gep/1279299041/
687 : とあるデートの究極配合 1/7[sage saga] - 2010/07/25 22:01:24.41 i6hx8.AO 2/8

歩道

削板「」カチンッコチンッ

百合子「……オイ」グイッ

削板「はいっ! 何ですか百合子さんっ!!」

百合子「……オマエが男なンだから主導権握ってけ」

削板「は、はい!? ……いや! 分かりましたこの不肖削板軍覇!! 僭越ながら主導権握らせていただきます!!」ガシィッズンズン

百合子「ャっ 待てオイっ!!主導権握るって手ェ握るコトじゃねンだぞォっ!?」ズルズル~


――――
デパート2F洋服売り場


百合子「……」(コイツの白ランだせェ。オレが身繕ってやろォ)

百合子「おイ」

削板「何ですか百合子さんっ」百合子「コレ着てみr」
削板「あっ!! 百合子さんあれ!」

百合子「ン え?」

削板「百合子さんに似合いますよ、オレンジ色のワンピース!! 何かよく分かりませんけど首元が薄めの色になっててヒラヒラした飾りもいっぱい付いてます!!」

百合子「お…おォ……」

削板「さあ試着室へ!! 頑張ら騎士削板軍覇が周りを見張っていますから!!」



百合子「………削ィた」

削板「どうしました百合子さん!」

百合子「見張ンのはイイから離れてろ」

削板「はい」ショボン

688 : とあるデートの究極配合 2/7[sage saga] - 2010/07/25 22:02:11.13 i6hx8.AO 3/8

――――
デパート外周

削板「お互い来た時とは違う服装になってしまいましたね! オレなんかビ…ル?」
百合子「ヴィルツ」

削板「そうそう! そのビルツってブランド品に一新されちゃって!! まるでビジュアル系って奴みたいになっちゃいました!!」

百合子「……」

削板「どうしたんですか?」

百合子「イヤ…かァ?」

削板「と ん で も あ り ま せ ん ! オレのファッションは百合子さんに気に入って頂く為にあります!!」

百合子「…!」


百合子「…………」(何か胸の奥が変な感じすンな……)

百合子(よく分かンねェ……慣れねェよこンなの…ワケ分かンねェ……)

削板「百合子さんこそやっぱり似合います!! 真っ赤に燃える太陽に照らされて! 百合子さんの白い肌と中和されて服がオレンジに染まる! これぞカラーマジック!!」

百合子「ワケ分かンねェよ」(褒めンなムズムズする…)

削板「んん? そういやオレンジの戦士ってのはいねえな!! 戦隊シリーズは34作も作られてんのに! こんな熱さと可憐さを併せ持ったカラーは他に無いだろ!! 根性がなってねえ!!」

百合子「……」(男がこォいう時うぜェってのはみンな同じなンだな……)


~~~~

(百合子)『ァにやってンだよ木原ァ』

(木原)『ア~~? 見りゃ分かんだろ銃の手入れだ』

(百合子)『オマエ暇あるごとにやってねェ? 意味ねェンじゃねェの』

(木原)『ケッ、リカちゃん人形がお似合いの百合子ちゃんにゃー理解できねえだろーな、こいつぁ70年代に生まれた伝説の逸品つわれる銃をわざわざ仕入れて俺がカスタマイズしたやつだ。
 金属探知に捕まらねー様に硬質プラスティックに全てのパーツを換装して、』



(木原)『チッ居やがらねぇ』
~~~~

削板「百合子さん?」

百合子「! イヤ何でもねェ」

689 : とあるデートの究極配合[sage saga] - 2010/07/25 22:02:41.86 i6hx8.AO 4/8

――――
公園

削板「ふー! 今日はだいぶ歩きましたね! 疲れてないですか!?」

百合子「……ちょっと足痛ェ、ちょっとだけだ」

削板「休みましょう! そこのベンチに座ってて下さい! 飲み物買ってきます、何にしましょうか!」

百合子「コーヒ……やっぱサイダァ」

削板「待ってて下さい!!」



百合子「……ふゥ……」




「ねーねー、そこのまぶしいお嬢さん」

百合子「……ン?」

男2「カワイイねー、歳いくつ? アルビノなの? すごい肌白いよねえ」

百合子「……ンだよオマエら」イラッ

「構えなくていいよ、どう、これから俺達とどっか行かない?」

男2「ア~良いニオイ、こんなに暑いのに汗かいてないの? かいててもそれがまた堪んなくてイイんだけどさあ!」クンクン

百合子「」ブチッ

百合子「ブッ殺」


「待 っ て 下 さ い !!」

690 : とあるデートの究極配合 4/7[sage saga] - 2010/07/25 22:03:17.57 i6hx8.AO 5/8

百合子「!」

男達「「アァ!?」」


漢・削板「そんな根性無しども、学園都市第1位たる百合子さんの活躍シーンにするにはもったいない!!」

「んだよテメェは」

男2「ィヤおいヤバくねーか?第1位ってコイ」

百合子「」ジロッ

男2「ひぃっ!!」

漢・削板「天が鳴く!」

  ドバーン!!(赤煙)

漢・削板「地が鳴き叫び」

  ズドーン!!(黄煙)

漢・削板「人穿つ!!」

  バウーン!!(青煙)

漢・削板「ここに出でるは漢の証! 学園都市レベル5の殿(しんがり)、削板軍」

   パスッ!!(サプレッサー付き麻酔銃) 

削板「あ痛!!」

   パシュッ!!

削板「いや!!」

   バスッ!!

削板「痛゛ー―ッ!!」

691 : とあるデートの究極配合 5/7[sage saga] - 2010/07/25 22:03:57.77 i6hx8.AO 6/8

削板「待った待った待った!! ちょっと待てお前ら! 人が名乗ってる間は撃ったり斬りかかったりしちゃ駄目だってテレビで習っただろ!!」


百合子「……」(カラダ平気みてェだな……オレが言う権利ねェけど)


「知るかスカした服着やがって!! つーか寝ろ!! 倒れるだろ普通!!」

削板「何ぃいいいいいいいい!! 百合子さんが選んで下さった洋服をお前何だと思ってやがる!! この根性腐れ!!」

「根性関係ねぇだろ!! スカしてるもんはスカしてんだよ!!」

削板「だー――――――――もおいい!! お前ら、恥ずかしくねえのか!? 男ならよ、喧嘩だろうが交際だろうが1対1で当たって砕けろだろ! 母ちゃんが、そして遠い星から来た正義の味方が泣いてるぞ!!」

「ワケわかんねぇ事言ってんじゃねぇ!!」

削板「じゃあ悪の組織に改造手術を施された正義の味方でも良し!!」

「余計わかんねえ!!!」

百合子「……っ」チクッ

削板「お前らこんな事も知らんのか!! 改心したらオレのブルーレイディスクコレクション貸してやっても良いぞ!!」

「うるせぇテメェ今度こそ寝ろぉ!!」チャッ

削板「すごいパーンチ!!」

「これで終わりかよバルログゥッ!?」キラーン☆

692 : とあるデートの究極配合 6/7[sage saga] - 2010/07/25 22:04:30.32 i6hx8.AO 7/8

――――
削板「もう1人の男は逃げたか、根性がなってねえ。男なら勝ち負け関わらずぶつかってくもんだろ」

百合子「………」

削板「百合子さん、申し訳ねぇ。オレが眼を離したばっかりにこんな目に遭わせちまった。きっとオレの根性が足りてねぇからだ。百合子さん」ユリコノテヲツカムガシィッ

百合子「…」

削板「オレを見合いの時みたいにブン殴ってくれ。そうすりゃ目が覚めるし、根性も付く」

百合子「……」


百合子「ふン……」グッ



    コ ツン



削板「え…? 百合子さん?」

百合子「くだンねェ。帰ろォ」


削板「………は、ハイ!」

693 : とあるデートの究極配合 7/7[sage saga] - 2010/07/25 22:06:55.73 i6hx8.AO 8/8

――――
帰宅

百合子「はァ……面倒臭かった」パタン

     トスッ

百合子「…………」

~~~~
『僭越ながら主導権握らせていただきます!!』

『百合子さんこそやっぱり似合います!!』

『百合子さんが選んで下さった洋服をお前何だと思ってやがる!!』

『オレを初めて会った時みたいにブン殴ってくれ』
~~~~

百合子「……面白くなくも無かったかなァ…」


――――
削板帰宅途中


削板「ちくしょう、百合子さんに不快な思いをさせちまったオレはまだまだレッドには相応しくねえな……あっ!?」

削板「ソーダ!! 百合子さんにソーダ渡すの忘れてた!! 今渡しに行きます、ゆうりいこおさあああああああん!!」ダガンッ!!

 この行動を、音速の2倍の速度で行うとどうなるか。

 正に『間』もなく百合子の学生寮に辿り着いた削板軍覇が、まだ心も落ち着けず鍵も閉め忘れ着替えを始めたばかりだった鈴科百合子(ちょうど水色のブラのホックを外していた)と再会し、
一瞬の沈黙を得た後にズボオッ!! と鳩尾を蹴り込まれ、軽く2キロメートル程の距離をノーバウンドで吹っ飛んでいく結果となった。


       終