78 : 滝壺「出来たよフレンダ。私の居場所」[] - 2010/07/29 15:41:38.89 pKqszIY0 1/2

金色の長髪を揺らして、碧眼の丸い瞳を輝かしていた少女。
いつものジャージではなく黒いスーツを着込んだ滝壺理后はその人物の姿を懐かしむように思い出していた。

「墓……?」

滝壺の後ろで声を漏らしたのは浜面仕上。
彼は滝壺に連れられ、学園都市唯一墓地が存在する第10学区まで足を運んだのだ。

「そう。骨どころか髪の毛一本も入ってないんだけど……」

少し悲しげにそう言うと、一週間程前に購入した帽子とここに来る前に購入したサバ缶を、背負っていたバックから取り出した。

「その帽子……」

「うん。同じやつ、見つけたから」

紺色のベレー帽。
サバ缶のラベルには『カレー』と、明らかにミスマッチな文字が印刷されている。

滝壺はそれらを洋型の墓石の傍に置くと、腰を下ろして静かに目を閉じた。
浜面もそれにならい滝壺の左隣にしゃがみこむ。


数分後、ゆっくりと目を開けた滝壺が口を開いた。

「フレンダが言ってくれた。『いつか他にも居場所が出来るといいね』って。だから今日はその報告」

浜面の右手に滝壺の小さな手が重なる。
すべすべした感触に思わずドキリと心臓が跳ねた。頬が若干紅潮しているように見えるのは西日のせいではないだろう。


「出来たよフレンダ。私の居場所――」





                      ――――はまづらが、作ってくれたよ





1レスで終わらせたかったので描写少な目です。
サバ缶を供えるってちょっとどうかなーと思ったんですが……
本当はスレ立てて書いてみたかったけど、地の文は難しかった

元スレ
▽ 【禁書目録】「とあるシリーズSS総合スレ」-11冊目-【超電磁砲】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4gep/1280324048/
117 : 絹旗「墓地って結構高い所に超作られてるんですね」[] - 2010/07/29 23:57:34.10 MI6KdsAO 2/2

>>78
「ん? この帽子、超フレンダじゃないですか。……滝壺さんが置いてったんですね、おそらく。まあ、その横には超浜面がしっかり付いてたとは思いますけど。」


    ファサッ


「ピンクのバラの花束ですよ、フレンダさん。墓地近くの花屋なのに、品揃えが悪くて超むかつくんですけど仕方ないですね。ま、花言葉は超『美しい少女』ですから、これで喜んどいて下さい」

「戦いが終わった人は、速やかに眠りについて下さいね。私は1時間後に仕事が入ってるんで、これで失礼します」






「また超来ますよ。」