160 : 1つめ[sage] - 2011/07/05 22:03:54.59 ucgVxewG0 1/8


上条当麻は、上条当麻に勝てたのだろうか

砕け、カケラも無くなった遠隔制御霊装を掴んだ右の手を見て少年は思う。

「インデックス」

人が死ぬのは誰からも忘れられた時という話を、聞いたことがある

ならば、忘れることができない彼女の中でずっと自分は生き続けるのだろうか。

ずっと彼女を苦しめることになるのか、と思うと同時に、永遠に彼女の心を占めていたい、とも思う。

「勝手なやつだ」

そうだ、自分が死んでしまうのなら、彼女との思い出を抱いて消えたい。

そうすれば、自分の記憶の中の彼女と一緒に自分を終わらせることができる

「やっぱり勝手だな、俺は」

完全記憶能力なんてない自分の脳ではあるが、彼女のことを思いだしてみる。



元スレ
【禁書目録】「とあるシリーズSS総合スレ」-31冊目-【超電磁砲】
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1309616825/
161 : 2つめ[sage] - 2011/07/05 22:04:35.30 ucgVxewG0 2/8

そう、はじまりはあの病室。泣きそうな眼をした彼女を騙すことから自分の記憶、否、上条当麻という人間の全てが始まったのだ。

「嘘だった」

奇妙な同棲生活

「騙し続けた」

平和な日常

「逃げ出したかった」

巻き込まれた戦い


    でも、一緒にいたかったんだ。


許されたとは思わない。

自分にはあの涙しかないから、あの泣き顔を笑顔にすることが自分のはじまりだから、戦い続けることができた。
それ以前の記憶がない自分にとって、あの涙が自分の自分のはじまりなんだ。

162 : 3つめ[sage] - 2011/07/05 22:05:16.03 ucgVxewG0 3/8






だから男子寮の自分の部屋で、仁王立ちにてその裸体を晒している禁書目録の少女など、覚えているはずもない




「え」


163 : 4つめ[sage] - 2011/07/05 22:06:07.85 ucgVxewG0 4/8

「いやいや上条さんどういうことなのでせうか」

おかしい。ヴェネツィアで見たときよりも明らかに胸部が小さい

「ってそこじゃねえ」

そう、オルソラ捜索時のほうがまだ大きい

「ちっげェェえよォォおお。確かに毎日顔合わせてワイシャツ姿見てるっから上条さん分かりますけどねェェェえええ」

確実に日々インデックスの肢体は成長の一途を遂げている。あと数年もすれば、確実に海外組も誰にも負けないクラスに……

「そっから離れろォォォォおおおお」



164 : 5つめ[sage] - 2011/07/05 22:06:49.75 ucgVxewG0 5/8

「ええい、思い出せ上条当麻。インデックスと過ごした日々を」

歩く協会、インデックスを代表する姿、高級な紅茶のカップを思い起こす純白の衣、不釣り合い安全ピン、そしてそこから無防備に覗く少女の素肌

「やめやめやめやめろおおおおおおおおーーーーー」

 確かに朝着替え途中の彼女の無防備な姿はすてきやね、かみやん

「うるっせえ、脳内≪リピドーの悪魔(青髪ピアス)≫」

少女と過ごした日々はそんな性欲まみれの日々ではないはずだ、多分きっと

「そうだ、あいつは誰とでも仲良くなれる」

姫神や御坂妹、クラスのみんな、そういえば風斬はあいつが初めて一人で仲良くなった友達だな。風斬もこの戦いに来てくれた。

 最初であった時は、二人でお着替えの真っ最中やったね。

「dgag五fdasfg月gdfadfga蠅gagsdafagaiiiiiiiiiisrtrtytutys 」

 しかも二回。ブルマと制服の学園日常コンボとコスプレコンボのダブルパンチやで

「そげぶそげぶそげぶそげぶそげぶそげぶそげぶそげぶそげぶそげぶそげぶそげぶ、違うシーン!!!」

ヴェネツィアでは空港に乗るために珍しく私服姿になったなあ。なんでその私服姿をカットしたんですかアニメ版スタッフ、なんで設定画書いてくれないんですかはいむら先生

 ヴェネツィアではオルソラと一緒に裸みたんやね。巨乳と貧乳のコラボってええわあ。あれでヌいたんやろ、かみやん

「ちっげええええし、銀髪貧乳シスターと金髪巨乳シスターだなんて、三日後に夢でなんてみたことないし」

 うわ、夢精かいな、正直引くわ

「黙れええええ、脳内HDから違うシーン再生!!!!」

 じゃあ水着シーn「ガンゴンバギン」

「よっし脳内青髪の幻想はつぶしたし、改めてゆっくりアイツとの記憶を思い出そう」

大覇星祭の時のチアリーダー服

「俺のことを応援したいからって、小萌先生から借りたんだよな」

大覇星祭の時のチアリーダー服-スカート

「」

大覇星祭の時のチアリーダー服-スカート-パンt「くかきけこかかきくけききこかかきくここくけけけこきくかくけけこかくけきかこけききくくくききかきくこくくけくかきくこけくけくきくきこけかかか―――――ッ!」


165 : 6つめ[sage] - 2011/07/05 22:07:45.48 ucgVxewG0 6/8


「だめだだめだだめだ」

これ以上あの少女を自分の欲望で汚すわけにはいかないっ

「もっと日常を、アイツを汚さないために、もっと平和な衣裳を、思い出せ上条当麻ぁぁぁぁあああ」


かわいらしいピンクのパジャマを着たインデックス

「え」


覚えがない。何時だ、自分が知らない時か、記憶を失う前か、記憶を失う前の上条当麻は、一体自分の知らないインデックスをどのくらい知っているのだ。フザケんナ、可愛らし過ぎるだろうがァ


166 : 7つめ[sage] - 2011/07/05 22:08:34.45 ucgVxewG0 7/8



青い光がベツレヘムの星に近づく

「フフフフフフフフフフ」

光速で近づく最期の敵、大天使を少年は見据える。

否、これが最期ではない。

まだ戦うべき相手がいる。

「いいぜ、上条当麻。」

故に少年は誓う。

「お前が俺の知らないインデックスの幻想(過去)を知っているっていうのなら」

自分が自分にまだ勝てていないのなら

「俺は必ずインデックスの現実(未来)を見てやる。この目で、これからのあいつの成長を見てやる」

これから勝ちに行くまでのことだ


167 : 8つめ。ラストです[sage] - 2011/07/05 22:09:24.66 ucgVxewG0 8/8





「インデックスの成長日記を付けるのはッッ、『この俺』だあぁぁぁぁぁああああああ」



      そして上条当麻は3度目の生を得る。