886 : VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga] - 2013/02/21 11:12:06.96 cq2tomuIO 1/5投下しまーす
初投下なんて温かい目で見ていただけると
上条さんが佐天さんにフラグを立てるお話
佐天「う~ん…どうしよう?」
佐天涙子は悩んでいた。といってもスーパーで卵を買うか買わないかという平和で悩みとも言えないようなものだが。
佐天「ちょっと服とか買っちゃって今月厳しいしなぁ…」
ん~と悩んでいると
「卵買うなら明日の方が安いぞ」
と、男の声がした。
佐天「へ?」
声のした方を見ると、ツンツン頭の高校生くらいの男が立っていた。
「あ、すまんいきなり声かけて。卵買うのか悩んでるみたいだったからつい」
佐天「あ、いえいえ、確かにちょっとびっくりしましたけどその情報はすごくありがたいです!」
「そっか、ならよかった」
佐天「明日ってセールでもあるんですか?」
「おう、明日は卵のセール、今日はもやしのセールだぜ」
佐天「なんでこのスーパーそんなに毎日違うもののセールやってんですかね…でももやしかぁ。せっかくだから買っていこうかな」
「もやしはいいぞー。安く大量に手に入るからな。本当に上条さんは何度もやしに助けられたことか…」
佐天「(もやしについて語りだしたよ)そんなに家計厳しいんですか?えっと…上条さん?」
上条「無能力者でありながら居候と猫一匹養ってるもので…って名前なんで、あーいや自分で言ったか。そ、上条当麻って言うんだ」
佐天「あたし佐天涙子って言います!レベルは0です!やっぱり無能力者の奨学金じゃいろいろ厳しいですよねー」
上条「佐天、か。よろしくな。別に無能力者でもいいけど奨学金はもっと欲しいよなぁ」
佐天は少し気になった。無能力者でもいい、という言葉に。レベルは高ければ高いほどいいと考えられている学園都市では珍しいと考えだからだ。
佐天「無能力者でもいいんですか?」
なので尋ねずにはいられなかった。この高校生はなぜそう思うのかを。
すると、上条あっさりとこう答えた。
上条「ん?ああ、だってそんなことじゃ人の価値は決まらないだろ?」
佐天は、妙に嬉しくなった。そういう風に考える人がいたことに。自分と同じように、考える人がいたことに。レベルで人の価値は決まらないという事が、自分1人の妄想ではないということに。
上条「佐天だって、気にしてないみたいだけど?」
佐天「私は、ちょっと前に無能力者であることを気にしすぎたせいで、大切な友達に迷惑かけたことがあって…それに、高位能力者の友達だって、私が無能力者だからって馬鹿にしたりしない。きっとそれは同情でもなんでもなく、本当にどうでもいいことだからなんだろうなって。それに気づいたら、なんかレベルのこと気にするのが馬鹿みたいに感じちゃって」
上条「…そっか、いい友達を持ってるんだな、佐天は」
佐天「へへ、最高の友達ですよ!っとそういやもやしもやしっと…あ」
上条「どうしたんだ?って…あー」
それまで2人とも笑顔で、なんだか温かい空気だったのだが、もやしの置いてあるスペースまで来たとき、ちょっとその空気は冷えてしまった。
佐天「あははー…後一袋、ですね」
上条「そう、だな…よくよく考えればもやしのセールを狙うのは俺たちだけじゃないしなー。佐天、譲るよ」
佐天「え?いいんですか?元はと言えば上条さんが買いに来てたのに」
上条「いいっていいって。レディファーストってやつですよ。上条さんは紳士なので」
佐天「紳士なんですかー。じゃ、遠慮なくいただきますね♪」
上条「どうぞどうぞ。しかし、そうするとどうしようなぁ。明日卵買いにこれたら一週間は生きていけるんだが…」
佐天「あれ?上条さんは明日卵買いに来れないんですか?」
上条「上条さんはお馬鹿さんなので補習なんですよねぇ…終わってからじゃ残ってる可能性少ないしなぁ」
佐天(じゃあなぜこのもやしを私に譲ったんだろう?お人好しな人だなー)
佐天「あ、そうだ、なら明日私が上条さんの分も卵買っといてあげましょうか?」
上条「え?いいのか?」
佐天「ええ、もやしのお礼です♪それに、上条さんとは気が合いそうですし」
上条「それは上条さんとっても助かっちゃいます。涙が出そうですよ。あいつにも佐天の爪の垢を飲ましてやりたい…」
佐天「(おおう、マジで泣きそう)受け渡しはどうしましょうか?明日何時に終わるかわかります?」
上条「んー小萌先生も気まぐれだからなぁ…」
佐天「先生の気まぐれで補習の長さが変わるんですか…?じゃあ後で電話番号とメアド教えてくださいよ」
上条「すまんけどそうしてくれるか?そだ、金は今のうちに渡しておくよ。いくらかわからないからちょっと多めに。お釣りはお礼ってことで」
佐天「え?いやいやいいですよ!それにその額だと今日買っていくのとあまり変わりませんよ?」
上条「おう…本当だ…」
佐天「あはは、明日ちゃんとレシートもらうんで、卵の代金分だけ払ってくださいね」
上条「おお、ありがとうな」
佐天「こっちもお礼でやるんですからこれでおあいこですよ」
その後もなんだかんだで2人で会話しながら買い物をしていた。
そして別れ際に電話番号とメアドを交換していると、
「ちょろっと、あんた達なにやってんの」
佐天「え?あ、御坂さん?あんたって…」
御坂「ああ、ごめん佐天さん、あんたってのはそのウニ頭のことよ」
上条「(それだと佐天が『たち』ってことになってさらに失礼な気がするんですが)いや、何って、電話番号とメアドを交換してただけなんだが」
御坂「(なんですって…?まさか佐天さんも毒牙に…?)へ、へー。あんたたち知り合いだったんだ」
佐天「いえ、今日初めて会ったんですよ」
御坂「…え?」
佐天「なんか気があっちゃって。明日また会うために交換してたところなんですよー」
御坂「へー…あんたってやつはついに本性あらわしたわね…まさか初めてあった女の子をナンパするなんてねぇ…しかもそれが佐天さんなんて…」バチッバチッ
上条「ま、待て御坂!よくわかんないけどその不吉なビリビリをおさめるんだ!」
御坂「問答無用じゃゴラァァァァァ!!!」バチバチバチバチ
上条「うおっ!?あぶねぇ~じゃ、じゃあな佐天また明日!」
御坂「あんたはこの後におよんでまだそんなことを!おら待たんかい!」
上条「ああもう不幸だー~」
ニゲンナ! バリバリ
ウワヤメロヨ! キュイーン
佐天「…行っちゃったよ。2人とも知り合いだったんだ。ていうか大丈夫なの上条さん…。明日聞けばいっか」
この時はまだ佐天は気づいてなかった。上条当麻という男に近づいてしまったという意味を…
890 : VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga] - 2013/02/21 11:24:27.87 cq2tomuIO 5/5以上です。
なんかところどころ?になっちゃってる気がする…
脳内変換よろしくお願いします