99 : VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] - 2013/04/09 19:22:22.79 8v1ACI2ao 1/14少しもらいます
浜面絹旗黒夜の料理の話です
【関連】
浜面・絹旗・黒夜の焼きそばの話
http://toaruss.blog.jp/archives/1045204212.html
絹旗「黒夜、何読んでるんですか」
黒夜「アクセのカタログ。ガラス玉でも三万円とかするんだなぁってさ」
絹旗「それバカラじゃないですか。むしろ安いほうです。
ガラス玉って言ってもカラット数は超大きいし色も深みがあります。
二十万のダイヤなんかよりはよっぽどいいですよ」
黒夜「まぁ、ダイヤで二十万っていったらクズみたいなものしかないしね」
絹旗「0.3カラットでお月様の大きさって言いますけど、中途半端で結構邪魔なサイズですよね。
そのくせボリュームはないし」
黒夜「ジルコニアにすれば輝きは同等以上、カラット数も青天井で数百とか数千カラットなのになぁ」
絹旗「そんなの指先につけてたら超肩がこりますよ」
浜面「お前ら、少しは手伝え。もしくは部屋の掃除ぐらいしろ。
人がリビングで雑巾がけしているところで何のんびりソファでくつろいでやがる」
絹旗「浜面は雑用係ですし仕事を取ったら超かわいそうじゃないですか。
できる上司としては手伝ってあげたいなぁ、という気持ちを超押し殺しているんです」
黒夜「絹旗ちゃんは浜ちゃんには渋いなぁ。
下着に触るな、とか言ってる割には浜ちゃんに洗濯物干させているくせに」
絹旗「愛情ですよ。超愛情です。
変態浜面の妄想を掻き立てる状況をプレゼントしてやってるんです。
実際使ったりしたら捨てるし殺しますが」
浜面「いい加減にしろよ。
お前らの中で日常的に掃除洗濯ができるのが黒夜とフレメアだけだってどういうことだよ、まったく」
絹旗「実際問題として、暗部でいつ襲撃を受けるかわからないアジト暮らしばっかりでした。
自分の空間なんて大きなものは超持てなかったんですよ。
麦野は自分の部屋を持ってましたけど」
黒夜「あぁ、なんとなくわかる。
自分を襲ってくる奴なんかいない、って唯我独尊的な部分があるよね」
絹旗「というか麦野超オシャレ好きですし。服なんて何着もっていることか。
だから掃除洗濯もやろうと思えばできると思いますよ。やらないでしょうけどね」
浜面「一日に何部屋も掃除機かけるのも結構大変なんだぞ、まったく」
黒夜「自分の部屋に浜ちゃんを入れる言い訳にしてるやつもいんじゃないの?
それはさておき、そろそろご飯の時間じゃないかい?」
浜面「だな。
じゃあ、いつものファミレスに行くか?」
絹旗「何言ってるんですか。浜面が作るんですよ」
浜面「俺、くたびれてるんですけど」
黒夜「絹旗ちゃんは浜ちゃんの手料理食べたいんだってさ。
いい機会だし、なんか簡単な料理教えてよ。簡単だけど美味しいってやつ。
主婦スキル高いんでしょ?」
浜面「簡単なのねぇ。目玉焼き丼とかは楽でいいが、そういうわけにも行かないか。
いいさ、適当に作ってやるわ」
浜面「まずは一品目。
豚肉とネギのスープ。
材料はこれだ。
①豚肉 スライス肉4,5枚程度
部位はどこでも構わない
②ネギ 豚肉と同量
③塩 適量
④水 」
絹旗「なんですか、これは。
たったこれだけじゃあ超手抜きじゃないですか。
実質的に豚肉とネギだけじゃないですか」
黒夜「うん。これじゃあ豚とネギが入った塩スープじゃない」
浜面「まぁ、その通りなんだけどな。
旨味成分て知ってるか?」
黒夜「グルタミン酸とかイノシン酸ね。
グルタミン酸が植物由来でイノシン酸が動物由来だっけ」
浜面「まぁ、そんな感じ。
で、豚肉もネギも旨味成分が豊富なんだよ。
中華料理でダシを取る代表的な食品だったりするんだぜ?」
絹旗「ほほう。浜面は馬鹿ではありますがただの馬鹿ではないんですね」
浜面「はいはい。
まずは水を沸騰させて豚肉を投入する。
すると最初にアクが出てくる」
黒夜「おお、確かにいっぱい出てきた」
浜面「基本的に動物系のアクって脂だから食えなくもないんだけど見た目が悪いから全部取り除く。
結構出てくるけど、何回かすくいあげればキレイになるから。
そのあとで小口切りにしておいたネギを投入」
絹旗「へぇ。確かにアクが出なくなりました。
それに結構美味しそうな色合いじゃないですか」
浜面「だろ?
でもって塩で味付けすれば出来上がりだ。
塩だけだと少しとんがった味になるから気持ち控えめに味付けするのがコツだな。
で、出来上がりだ」
黒夜「これだけ? これで完成?」
絹旗「超はや! 五分も経ってませんよ」
浜面「だろ? でも味はいいぜ。少し味見させてやっからよ」
絹旗「では、いただきます」
黒夜「美味しい! 塩だけで味付けしたとは思えない奥深い味だ!」
絹旗「確かに。
超シンプルですがそれだけに豚肉とネギの旨味がよくわかります。
こんなに簡単なのに超美味しいです!」
浜面「よしよし。お前ら美味いもの食う時だけは正直だよなぁ。
じゃあ二品目行くか」
浜面「二品目は大根おろしだ。
消化吸収にとてもいい。世界で初めて発見された消化酵素は大根から採取されたものだ。
ただ、大根の消化酵素は熱に弱いから生で食べるのがいい。
でも浜面式の大根おろしはただの大根おろしとは違うぜ」
浜面「材料はこれだ。
①大根 食べる分だけ
②生姜 食べる分だけ
③ポン酢 」
黒夜「……ねぇ、浜ちゃん?
これみると大根おろしに生姜を加えただけみたいなんだけど」
絹旗「ですよねぇ。なんか料理とは到底思えません。薬味を付け加えただけじゃないんですか?」
浜面「まぁなぁ。
でも大根おろしにおろし生姜ってあうんだぜ?
騙されたと思って食ってみろよ」
絹旗「うわ、料理描写をキンクリしやがった。
食べますけどね、言うほどのものですかね」
黒夜「木製のスプーンの上に大根おろし、その上におろし生姜、で、ポン酢がかかってる……
おしゃれなんだかそうでないんだか」
絹旗「ほほう、これは!
意外と合う!
大根の辛味と生姜の辛味が混じり合って超美味しいです!」
黒夜「へへぇ。
これいいんじゃないの?
お手軽だし、美味しいし。
でも一品料理としては辛いかもね」
浜面「結構酒のつまみにいいんだぜ?
酒飲むと脂っこいものばっかり食うからな」
絹旗「美味しいことは美味しいですけどこれをメインにするのは厳しいですねぇ」
浜面「メインは別に作るさ。
今回は麻婆豆腐にしようと思う」
黒夜「へぇ。麻婆豆腐か。手作りだよね?」
絹旗「なんかいきなり敷居が高くなりましたね」
浜面「やってみればそう難しくはないんだぜ?
ただ調味料は必要だから少しだけ敷居が高いのは仕方ないかな」
浜面「材料はこれだ。
①豆腐 一丁
②合いびき肉 80g
③ネギ 一本
④ニンニク 2,3欠片
⑤生姜 ニンニクと同量
⑥中華だし 味○大さじ1
⑦豆板醤 大さじ2
⑧甜麺醤 大さじ2
⑨片栗粉 大さじ1
⑩水 500mlぐらい 」
絹旗「おお、出ましたね。○覇! 家庭料理のドービング!」
黒夜「料理しない私でも聞いたことはあるぞ」
浜面「なくてもいいんだけどあったほうが絶対美味い。
化学調味料を毛嫌いする奴いるけど、適量で使う分ならぜんぜん問題ないと思うんだけどなぁ。
何万円もする料亭でもおじやには使ってるんだし」
浜面「最初に潰したにんにく、生姜、刻んだネギを油をたっぷり入れたフライパンに入れる。
香味野菜を入れてから火をつけるのがコツだな。弱火でじっくりが重要だぜ?」
絹旗「これだけでも超美味しそうな匂いです」
黒夜「浜ちゃんの料理ってニンニクや生姜が多いよね。香り重視なの?」
浜面「それもあるけど、ニンニクも生姜もそれなりに旨みが大きい食材だからな。
特に油と相性がいいから炒め物系にはかかせない。
イタリアンでもニンニクつかうの多いだろ?」
絹旗「確かに。ペペロンチーノなんてニンニクと唐辛子しか具がありませんしね」
黒夜「それでも十分美味しいってことなんだろうね」
浜面「で、次に合いびき肉を入れて、豆板醤と甜麺醤も入れる。
火力を強くして調味料の香りを引き出す」
絹旗「すごいすごい!
もう超本格的な中華じゃないですか!」
黒夜「見た目は完璧だね。豆腐無くても美味しそうだ」
浜面「まだまだ。
水を入れて沸騰させる。
で、ここで味○を入れる。
正直入れないとかなり淡白な味になっちまうんだ。好みがそっちなら入れなくてもいいけど。
で、メインである豆腐を投入。
二三分鍋を振らずにグラグラ煮立せる。焦げ付きにだけは注意な」
黒夜「材料の準備時間を除けば五分もかかってないね。結構お手軽っぽいよ」
絹旗「ですね。それでも超本格的ですよ。綺麗に盛り付けられてたら超区別付きません」
浜面「最後に火を止めてから水溶き片栗粉を入れてとろみをつける。
あんまり入れるとボロボロになるぞ。
盛り付けて出来上がりだ」
浜面「あとはご飯をよそって、と」
黒夜「美味しそう!
早く食べようよ」
絹旗「ですね。超待ちきれません」
浜面「辛いのが好みだったら山椒で調整しろよ?
本場の花山椒とかがあれば一番いいんだろうけど、普通の山椒でも問題はないから」
黒夜「出来立てアツアツの麻婆豆腐をはふはふ言いながら食べるのは最高だねっ!
もう少し尖がった味でもいいかも知んないけど全体的にバランスがいいよ、これ」
絹旗「あんまり辛いとスープ飲む時口の中超痛くなりますからこれぐらいでいいのかもしれませんね。
思ったより辛くありません。
香味野菜の味がアクセントで超いい感じです」
黒夜「口の中辛くなったら大根おろしあるし」
絹旗「意外とあいますよね、麻婆豆腐と大根おろし」
浜面「しょっぱいもの食べた後に甘いもの食べる理論だな。熱いものと冷たいもの。
脂を切るという意味でもいいだろ?」
絹旗「ですね。
ふぅ、今回も超満足です」
黒夜「ごちそうさまでした。
いや、浜ちゃんいいお嫁さんになれるよ、マジで」
浜面「へいへい。お粗末さまでした。
時間がない時でもできる料理で揃えてみたがそれなりに美味かっただろ?
今回は一品一品別に作ってたけれど、同時並行でやれば三十分もかからない。
忙しい時でも手軽に作れるんだぜ?」
絹旗「目の前で作られちゃうと超説得力ありますね。
自分でもできそうな気がしてきます」
黒夜「スープと大根おろしはできそうだよね。っていうか、絶対出来るよ。
麻婆豆腐は少し自信ないけど」
浜面「その気になってくれたのなら何よりだ。
んでもって料理覚えて少しは俺の手間を減らしてくれよ」
絹旗「それとこれとは話が別です。
浜面の超下っ端体質を生かすためには雑用係は超最高なんです」
黒夜「私は一応洗濯物たたむのとか手伝っているけどね」
絹旗「黒夜は居候ですからその程度は超当然です。むしろもっと家事を超手伝うべきですね」
黒夜「うん? いいよ、別に。暇だし浜ちゃんの手伝いしてればスキルアップできそうだし」
絹旗「はいぃ?」
黒夜「右京さんみたいな返事すんな。 人に勧めておいてなに微妙な顔してるのさ」
絹旗「いや、てっきり超嫌がるんじゃないかなぁ、と思ってたもので。
北京原人と超一緒ですよ? いつ発情するかわかったものじゃありませんよ?」
浜面「おいこら。誰がホモ・エレクトスだ。ホモ・サピエンスとすらおもっとらんのか」
黒夜「いいじゃん、ほっとこうぜ? 浜ちゃん、色々料理教えてよ。おしゃれなやつがいい」
絹旗「浜面におしゃれな料理なんか……」
浜面「ブッタネスカとか簡単な割には結構おしゃれ系だぞ?
娼婦風スパゲッティって名前で言うとちょっと引かれちゃうけど。
トマトソースがピリ辛で結構美味いんだぜ?」
黒夜「へぇぇ。食べたことないな。あれでしょ、ジョジョに出てきた奴でしょ? 食べてみたい。今晩にでも教えてよ」
浜面「ああ、でも粉チーズ切らしてるんだよな。買いに行かないと。コンビニに売ってるかな」
黒夜「じゃあ買いに行こうよ。食後のデザートも食べたいし」
絹旗「……黒夜。なんでそこで私を見るんです」
黒夜「なぁんか、絹旗ちゃんが機嫌悪くしてるからさぁ。
もしかして、浜ちゃん取られて怒っちゃったのかなぁって。
今ならまだ間に合うんじゃないかなぁって」
絹旗「はあぁん? もしかして私に超パシれと言ってます?」
黒夜「べっつぅにぃ。
ただ、絹旗ちゃんはお留守番でいいのかなぁって思っただけさ。
ひとりさびしくお留守番でいいのかなぁって、さぁ?」
絹旗「……食後の運動に軽く散歩するぐらいはいいかもしれませんね」
黒夜「じゃあ買ってこい。モンブランな。五分以内で」
絹旗「て、テメェ……超いい度胸です。すり潰してやりますよ……」
黒夜「やーん、怖いぃ。助けて浜ちゃーん」
浜面「なんでお前らいつもそんなに喧嘩腰なの? そしてその喧嘩にいつも俺を巻き込もうとするの?
んでもってなに? その妙な裏声」
黒夜「いいじゃん、巻き込まれ型ヒロインなんだし。 つうか、あれだね。浜ちゃん、手、出して」
浜面「ちゃんと返せよ」
黒夜「私じゃないんだからそれはギャグにできないぞ。
どれどれ。けっこうでっかい手のひらだし指も太いなァ。器用な割には繊細さが欠片もない。で、これをぽん、と」
絹旗「ふぉあああ!? な、何をするんですか!」
黒夜「はい、浜ちゃん。頭撫で撫でしてあげな。絹旗ちゃん喜ぶから」
浜面「いやいやいや、不味いだろ」
黒夜「よく見なよ。まんざらでもない顔してるじゃん」
絹旗「な、何言ってるんですか! は、浜面に頭撫でられて超嬉しいわけが……」
浜面「……真っ赤だな」
絹旗「そ、そんなわけないじゃないですか!」
黒夜「まぁ、置き去り、モルモット、暗部って人生歩んでれば何が足りないかは丸わかりだよねぇ」
浜面「そうか。父親が欲しかったんだな、絹旗」
黒夜「……へ?」
浜面「ガキの頃に思う存分甘えられなかったからひねちゃったんだな。黒夜も。フレメアと比べると可愛さがないのはそのせいだったのか。
うんうん、二人とも存分に甘えていいぞ。頑張っていいパパになるから」
絹旗「……」
黒夜「……潰そうか」
絹旗「ですね。流石の私でもこれは超展開です。どんなC級映画ですか」
浜面「滝壺は後で説得するとして、将来的には養女って方向で考えておくか。 いろいろ準備しておかないとなぁ。
お父様、長い間お世話になりました。明日私は嫁いでいきます、とか言われるんだ。泣けるなァ」
黒夜「大丈夫だよ。泣いたり笑ったりできなくなるから」
絹旗「なんですか、黒夜。その棒切れに電線巻きつけたようなものは」
黒夜「窒素爆槍を発射できる機能だけはある腕。これをわき腹に付けて、と」
絹旗「部屋を壊すのだけは超勘弁ですよ」
黒夜「わかってるよ。さぁて、お・と・う・さ・ま? 覚悟は出来てるンだろォなァっ!」
絹旗「食らいやがれ! 超・ちっそ・パーンチ!!!」
浜面「い、いやぁぁぁ!! む、娘たちが反抗期だぁあああ!!!!」
112 : VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage] - 2013/04/09 19:31:19.67 8v1ACI2ao 14/14以上です
浜面と絹旗黒夜の関係って面倒見のいいお兄ちゃんと甘え方がわからない妹だと勝手に思い込んでます