179 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[saga] - 2016/09/21 16:29:02.76 MBcQ8A4BO 1/2220レスほど貰います
料理できない垣根くんが料理系男子を目指す話です
未元定規要素あります
――スクールアジト
垣根「何で最近のハンバーガーはこんなに薄いんだろうな、もう紙だろ」モグモグ
ゴーグル「ピクルスも小さいっスよね」
心理定規「もっと高いバーガーの店で買えばいいじゃない」
垣根「この安っぽい味が食べたいんだっつーの」
ゴーグル「偶に食うとめちゃ美味いっス」
垣根「まぁ俺は週5くらいで食ってるけどな」
心理定規「飽きるでしょ」
垣根「フィッシュバーガーとかも食ってるから別に」
ゴーグル「バーガー食べないときは何食べてるんスか」
垣根「菓子パンとか焼きそばパンとかカップ麺」
心理定規「健康に悪そうね」
ゴーグル「垣根さん胃が痛いとか言ってた時もたこ焼きとか食べてましたしね」
垣根「あー、あのとき風邪で胃腸の調子悪かったんだよな」
心理定規「お粥とか食べなさいよ」
垣根「だってお粥って売ってんのまずそうじゃね?」
心理定規「作ればいいじゃない」
垣根「作ったことねぇ」
ゴーグル「最近はどの炊飯器にもお粥にする機能ついてますよ」
垣根「俺炊飯器持ってねぇけど」
ゴーグル「えっ!?」
心理定規「自炊しないの?」
垣根「面倒臭ぇだろ」
ゴーグル「今まで1回も料理したことないんスか?」
垣根「ない。まぁ俺天才だからしようと思えばめちゃくちゃ美味しく作れるけどな」
心理定規「やったことないのに自信満々ね」
垣根「つーか自炊しなくても別に生活に支障ねぇし」
ゴーグル「俺割としますよ。金ないときモヤシとか炒めたり」
垣根「それは料理に入るのか?」
ゴーグル「モヤシ以外にも簡単なものなら出来ますって」
心理定規「私は気が向いたら偶にやるくらいかな」
垣根「買って食えば済むしな」
心理定規「でもやっぱ作ったのって美味しいよね」
ゴーグル「解ります。ずっと外食してると家で作った味食いてぇなーってなりますよね」
心理定規「ねー、でも面倒臭いわよね。ねぇ、キミ作ってよ」
垣根「ん?」
ゴーグル「つっても俺もホントに簡単なのしか作れないっスよ?」
心理定規「モヤシ炒めとか食べたことないし。それはそれで興味あるわよ」
ゴーグル「うわーお嬢様じゃねーっスか」
心理定規「食べてみたいなー」
垣根「え? 本気で言ってんのか?男の手料理なんか食いてぇか?」
心理定規「うん」
垣根「…………」
ゴーグル「じゃあ明日とか持ってきます」
心理定規「えー、でも作り立て食べたいわ」
ゴーグル「それは家来てくれないと無理っス」
垣根「行かない」
心理定規「なんでアナタが答えるのよ」
垣根「どうしても作り立てが食べたいなら俺が食べさせてやる」
心理定規「でもアナタ料理できないんでしょ」
垣根「は? やったら天才レベルだっつーの」
ゴーグル「謎の自信すぎますよね」
垣根「とにかく家に行くのはダメだ」
心理定規「私の家に来て作ってもらうのは?」
垣根「駄目の極み」
心理定規「ダメの極みって何?」
垣根「とにかく俺が料理でもなんでもしてやるから、こいつを家に入れるな」
心理定規「何で?」
垣根「襲われるかもしれねぇだろ」
ゴーグル「襲わねぇっスよ」
垣根「口ではそう言ってても身体は正直かもしれねぇ」
ゴーグル「襲われてる方にかけられる言葉っスよねそれ」
心理定規「ふぅん、アナタ私のこと心配してくれてるのね」
垣根「……は? してねぇし。ただアレだ
そういう風に軽々と家に招くのは良くねぇだろ。ホラ、スクールの情報とか洩れるかもしれねぇし」
心理定規「同じ組織なんだから大丈夫じゃない?」
垣根「いやコイツだってもしかしたら他組織のスパイかもしれねぇ」
ゴーグル「それはあり得ないって垣根さんが一番解ってそうっスけど」
垣根「とにかく家に入れるとか男を勘違いさせるだけだからヤメロ」
心理定規「じゃあアナタが料理しに来ても入れないじゃない」
垣根「俺は良いんだよ。紳士だから」
ゴーグル「滅茶苦茶」
垣根(って言ってもホントに料理したことねぇしな……何かアテがあれば……あ!)
垣根「よし、ちょっと行ってくる!」
心理定規「え?どこに?」
垣根「料理系男子になりに、な……!」
心理定規「はぁ……?」
―――
――
―
垣根「ハロー、垣根帝督でーす」
上条(上条当麻です。皆さまいかがお過ごしでしょうか)
上条(俺? 俺は今何の変哲もない道路で急に羽根の生えたノリノリのイケメンが空から降ってきたところ)
上条「えーと……」
垣根「料理系男子になりたい」
上条「だ、誰でせうか」
垣根「さっき名前言っただろ!ちゃんと聞けよ
まぁ、もう一回言ってやるけど、料理系男子になりたい系男子垣根帝督。レベル5の第2位。好きな食べ物はハンバーグだ。よろしく」
上条「れ、レベル5!? そのレベル5の垣根さんが平凡なレベル0の上条さんに何の用で……?」
垣根「なぁにが平凡なレベル0だよ。第一位のことボコったんだろ?」
上条「な、」
垣根「あー、身構えんな。俺はなテメェの今の所その幻想殺しとかいう能力には興味ねぇんだよ」
上条「…………」
垣根「この前さ、このファミレスで銀髪のシスターに飯奢ったんだよ。1万円分くらい」
上条「げっ」
上条「あのー、それはもしや、インデックスという名前の……」
垣根「うん、そうそう。インデックスちゃん」
上条「……か、上条さんは貧乏な学生でして、その、一万円はまた今度返すということで……」
垣根「いーや、現金はいらねぇよ。その代わり、身体で払ってもらうからな」
上条「か、上条さんにそういう趣味はありませんことよ!?」
垣根「何愉快な勘違いしてんだテメェ……」
垣根「まぁいい。上条、テメェ料理上手いんだろ? シスターが言ってたぜ」
上条「うまいってほどでもねぇけど……」
垣根「俺は料理したことねぇし、専ら外食かコンビニ弁当だからマジで料理の仕方解んねぇんだよな」
上条「はぁ……」
垣根「だからテメェに、俺に俺に料理を教えてもいい権利をやる」
上条「ん?」
垣根「つー訳で、これから料理系男子になりたい系男子学園都市第2位、好きな飲み物はイチゴオレ系男子の垣根帝督をよろしくな」
上条「はぁ!?」
――上条家
垣根「第1回!垣根くんのお料理教室開催だぜ!」
上条「テンション高ぇ……」
垣根「とりあえずスーパーで色々買ってきたから冷蔵庫に入れといてやるよ」
禁書「おぉ!牛肉があるんだよ! おにく!おにく!」
垣根「ハッハッハ、慌てるなシスター。今からこの食材は垣根帝督の手で超美味しい料理になるんだからなぁ!」
禁書「おぉ、自信があるんだね!?」
垣根「まぁな。華麗に初料理を披露してやるよ!したことねぇけど!」
上条「あっ、垣根! 肉の上にごちゃごちゃ野菜とか置くな!食中毒の原因になるぞ!」
垣根「あ? 食中毒なんて俺の未元物質で治療できるっつーの。なおしたことねぇけど」
上条「普通の人はそんなことできないんだからちゃんと気遣え!」
禁書「で、何を作るのかな!?」ワクワク
垣根「そうだな~。俺の記念すべき初料理だしな~。やっぱここは豪華に北京ダックといっちゃうかぁ!?」
上条「上条さんにそんな高価な料理を作るスキルはありません」
垣根「あぁ? じゃあ仕方ねぇからハンバーグで妥協してやるよ」
禁書「じゃあ私はむこうでTVでも見て待ってるんだよ」
垣根「えっ!? インデックスちゃんも手伝ってくれるんじゃねぇの?!」
上条「まー、インデックスは電子レンジも使えねぇしな……」
垣根「えー、じゃあ一緒に料理スキル磨こうぜー。女の子いねぇとさぁ、モチベ上がらないってー」
上条「いや、爆発させられても困るし……」
垣根「……あ~、料理中のつまみ食いもとい味見って普通に食べるときより美味しいらしいなぁ!」
禁書「さぁ、とうま早くハンバーグを作るんだよ!」
上条(上条さんの負担が大きくなることだけは確定したな)
垣根「第一回上条さん家で垣根くんのお料理教室~ハンバーグ祭り~を開催します」
上条「とりあえず二人とも手を洗えー」
禁書「はーい」ゴシゴシ
垣根「洗った」
上条「早ぇよ石鹸つけろ」
垣根「いや俺トイレした後も水でちょっと流すだけだし、その後服で拭く。あ、駄洒落言ったみたいになっちゃった」
禁書「汚いんだよ」
上条「つーか爪も長いな……爪の間のゴミが肉に入ると困るからちゃんと切ってきてくれ」
垣根「えー、めんどい~」
上条「いいからやれよ!汚いな!」
上条「さて、垣根の手も清潔になったところでハンバーグを作るか」
禁書「やっとなんだよ」
上条「とりあえず玉ねぎ3分の1くらいみじん切りにしてくれ」
垣根「OK」バサァ
上条「!?」
垣根「俺の未元物質に常識は通用しねぇぇ!!」ドドドド
禁書「みじん切りっていうより叩きなんだよ」
上条「や、やめろ!!」
垣根「殴ることないだろ……頭にたんこぶできちまったじゃねぇか」
上条「玉ねぎはペーストになっちまったじゃねぇか」
禁書「炒めて冷ますんだよ」ジュー
禁書「あれ、なんかくっつく上に焦げてきたんだよ!」
上条「あー、油敷かないから!しかも強火すぎ!」
垣根「途中から入れればいいだろ」ドボドボ
上条「垣根ぇぇええええぇ!!」
禁書「玉ねぎペーストが油に沈んでるかも」
垣根「殴ることないだろ……俺の灰色の脳細胞が死滅するじゃねぇか」
上条「油もったいねぇだろ!揚げ物する気かお前は! ちょっとでいいの!」
上条「もう……とりあえずこの油は漉してとっておくとして……」
禁書「ひき肉をボウルに入れるんだよ。どれを入れればいいのかな?」
上条「とりあえず250~300gくらい……この量なら1パック全部入れていいぞ」
禁書「牛ひき肉のハンバーグなんてはじめてかも……つまみ食いは今してもいいのかな」ゴクリ
垣根「俺捏ねたい!俺が肉捏ねたい!」
上条「生を食うなインデックス! 垣根は小学生か!」
上条「垣根は卵溶いておいてくれ。俺はパン粉を牛乳に浸す」
垣根「卵? あぁ、こうやって角っこにぶつけてボウルに入れるんだろ?」コンコン
上条「平面にぶつけるのがいいらしいけどな。
あと卵を殻ごと入れてたボウルにそのまま割り入れると卵の殻の細菌がつくから新しいボウル使ってくれよ」
垣根「上条、シンクに生卵が飛散した」
上条「力加減考えろよ……勿体無ぇ」
禁書「とうま、玉ねぎはもう入れていいのかな?」
上条「いや、最初は塩、こしょう、ナツメグからだな」
垣根「塩だな!了解!」
上条「待て!その新品の塩の袋を掲げてどうする気だ!?全部入れるのか!? 置け!置いて手をあげろ!動くな!」
禁書「塩2つまみ入れてこしょう1振り、ナツメグ1振りしたんだよ」
上条「じゃあそれをよく捏ねるんだ」
垣根「玉ねぎとかは?」
上条「調味料だけで捏ねて粘りを出してからだな」
垣根「ハンバーグってさ」コネコネ
上条「うん」コネコネ
垣根「恐ろしい食べ物だよな」コネコネ
上条「うん?」コネコネ
垣根「ミンチにされた上焼かれるとか、俺なら耐えられないな」コネコネ
上条「作ってるときにそういうこと言うなよ……」コネコネ
禁書「生命に感謝して頂くんだよ」コネコネ
上条「で、残りの材料を入れたらサックリ混ぜて、小判型に成型するんだ」パンパン
垣根「空気を抜くようにな!」パァンッ
禁書「チーズ入れたいんだよ!」パンッ
垣根「おっ、俺に抜かりはないぜ。モッツァレラもチェダーもある!」
上条「牛肉の上にチーズなんてこんな贅沢していいんでせうか……!」
禁書「まるで記念日の食事だねとうま!」
垣根「何か哀れだなテメェら」
上条「フライパンで色をつけたらオーブンで焼くって手もあるけど、普通に終始フライパンでやるぞ」ジュー
禁書「ハンバーグ♪ハンバーグ♪」
垣根「俺は上にチーズを乗せるぜ」
上条「垣根、付け合せのキャベツとトマト切れるか? 能力無しで」
垣根「任せろ。俺の華麗な包丁捌きを見せてやるぜ!」
上条「上条さんはその間にケチャップとソースを煮込んだデミグラスソースを作りますよ」
禁書「完成なんだよ!」
上条「あれ、キャベツの千切り上手いじゃん」
垣根「だろ。やったことねぇけど、俺って天才だわ」ドヤ
上条「……包丁さばき以外はアレだけどな」
垣根「初めてにしては上出来だろ。やっぱ俺天才だわ~」
上条「…………」
垣根「やっぱ俺天才……」
上条「解ったよ! 天才だよお前は!」
垣根「だろ? よし、食おうぜ」
禁書「じゃあ、ハンバーグにソースをかけて……」
「「「いただきます!」」」
かきね日記 ○月×日
上条の家でハンバーグを作った
流石俺が作っただけあって美味かった
ところでインデックスと上条は同棲しているらしい
全く羨ましいことこの上ない
俺も料理上手になったら心理定規と同棲とかできるかな……
ハンバーグの評価
★★★★
(星5つでもいいレベルだが、慢心しない俺カッコいい!)
200 : 以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします[sage saga] - 2016/09/21 16:51:52.06 MBcQ8A4BO 22/22以上です
最初はスレ建てようと書いてたんですが
最初だけ書いてずっと放置していたのでこちらに投下させて頂きました
お目汚し失礼しました